2008年5月20日

なんとなくわかってきた

 テレ朝ニュースステーションのよく分からない解説を見て、前記事を書いてしまったが、TBSの単なる報道を観てなんとなく言いたいことが分かった。

 「増える」という言葉がよくないのだな。

 要するに消費税が10%に増えて、生活費として使える分が「減」る、その分を「負担増」といっているのか。

 今まで28万円使い切っていた人は1万4000円使える分が減り、保険料が0になった分使える額が増える。それがプラマイゼロにならず、マイナスになるという試算か。つまり企業負担分が還元されないということが前提か。

 厚生年金保険料の中で基礎年金保険料に当たる部分=国民年金保険料とすると、これを労働者に還元しないと言うことが法的に許されるのだろうか。

 この辺がいい加減になるから労使折半には反対なのだ。会社は社会保険料を含めて人件費を考えるが、その一部が不要になったとき、労働者への還元に廻さず、人件費の抑制につなげないとは限らない。分別管理されていればいいけど、わかりやすくして欲しい物だ。

 それはそれとして別に多少マイナスになっても、透明性が高くなるならいいんじゃねの。

 年金役人が必要なくなる分、将来的にコストを加算していくと、それもいい。国民の精神的負担コストも加味すると、全額税方式の方がお得だと思う。

 行政をシンプルに、透明性を高く、不要な役人の首を切り、それをどんどん進めていけば、税の無駄遣いもなくなるし、気分もいいし公平感も高い。

 年金は公平がいい。公務員も自営業者もサラリーマンも、自営業者の妻もサラリーマンの妻も。

 無年金者を無くして、老人が餓死するような現実をなくすことも…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月19日

5%で1万4000円って…

 消費税5%増で1万4000円出費が増える?

 それってどういう計算?

 1万4000円もの消費税を毎月払おうと思ったら、毎月28万円ずつ使わなくてはならない。

 意味が分からん。

 そもそも給料そんなにもらってない人のが多いと思うけど。

 消費税の源泉は可処分所得の中の生活費でしょ?

 仮に手取り28万円もらったとして、それを全額使い果たして、そのうち10%が消費税だから、それでやっと保険料1万4000円(5%分)ってことだ。

 28万円使って、やっと無料になった保険料とトントンということになる。

 もっと使ってる人は負担増、ビンボーやケチは負担減。

 それで無年金者0。

 実際には手取り全部使い果たすって人は、いわゆる貧困層の人たちかかなりのバカ。

 28万円可処分所得のある人は、ほとんどの人が預貯金するから、実際には手取額がもっと多くないと毎月28万円も使えない。

 政府の試算って何?

 誰が計算したの?

 東大出た人なの?

 5%の数字も大丈夫なの?

 年金役人どものペテンなの?

 基礎年金全額保険料方式大賛成!!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年8月24日

現在6~10歳の子が就職する頃

 小泉インチキ年金改悪で、今後12年間、厚生年金保険料率がアップし続ける。自民・公明は強行採決でその法律を決めた。
 現在6~10歳の子供達は、就職したとたんに18.3%の保険料を負担するわけだ。
 小泉内閣の支持者は、それを支持している。

 小泉内閣は、まず、サラリーマンの医療費自己負担率をアップさせた。そして、厚生年金改悪。今度の総選挙後は、サラリーマン増税だ。さらにその先、社会保険料(健康保健・介護保険)アップはまぬがれないだろう。

 現在6~10歳の子供達は、就職したとたんにどれだけの負担を背負うことになるのだろうか……。

 「社会保険料は労使折半だから、労働者の負担は半分だけだ」
なんて軽く考えてはいけない。
 企業が労働者1人を雇うためにかかるコストを考えるべきだ。

 厚生年金保険料は、法律で毎年必ず上がることが決まっている。企業の業績など関係なく、雇っている人の頭数に比例して、雇用コストが毎年上がるのだ。

 例えば物を作って売る場合、物1つ作るのにかかるコストが毎年上昇するわけだ。

 企業はコストを上げられるのか?

 グローバルな市場原理の中では、コスト上昇など考えたくないだろう。同じ品質の物なら、より安い方がいい。買う側はそう思うだろう。それが市場原理。

 ならば、上昇を免れないコストをどうやって落とすのか?
 日本企業はけっこう合理化を進めている。どうする?さらなるコスト削減。
 人件費の上昇は人件費の範囲内で吸収する……となると、

  1. 雇用者数を減らす
  2. 給料を減らす

ということになるか。

 1.の雇用者数削減。
 さらに進むかもしれないが、現在、すでに社会問題化している。
 人減らしの反動で、従業員の残業が増え、心身の健康を脅かし、うつや過労死、自殺につながっている。
 人1人雇うと、企業は社会保険料のコストを負担しなくてはならない。人を雇う代わりに、今いる人間に残業させて超過手当を払った方がコストが安くなる。
 今後、社会保険料がどんどん上がっていけば、現在の労基法のままでは、人減らしが加速化する可能性が高まるのだ。
 しかし、従業員の健康問題や、蓄積した技術の継承問題などを考えると、むやみに人を減らすことはできない。
 ではどうする?

 2.の給料を減らす。
 すでに賃下げは当たり前になっている。史上最高益を上げたような世界的大企業トヨタでさえ定期昇給をとりやめ、業績にあわせてボーナスで支払うことにした。
 ドイツでは、あのメルセデス・ベンツが、雇用を確保する代わりに給料を下げることで労働組合と合意した。
 今後、社会保険料がどんどん上がっていけば、逆にどんどん給料が下がる可能性は容易に想像できる。
 森永卓郎の言う、年収300万円時代は、このようにして訪れるのだ。

 現在6~10歳の子供達が就職するころ、労働環境はどうなっているのだろうか。

 自分のことばかり心配してないで、現在6~10歳の子供達が、12年先に就職したとき、どんな世の中になっているのか、少しは考えてあげるべきではないのか?

 ぼくは、とりあえず年金大改革を早急にすべきだと思う。
 自公の作ったインチキ厚年改悪は捨てて、一からやり直すべきだ。

 年金を一元化し、保険料方式から全額税方式に切り替える。
 国が用意する年金は基礎年金だけにする。
 今の2階建て部分以上の年金は、民間金融機関に委託し、自助努力年金として生活レベルに応じて積み立てればいい。

 「国民全ての所得を把握することは困難だ」
なんて自民・公明は言ってるけど、改革をしようとしない、改革できない汚い言い逃れだ。
 「国民総背番号制」など必要ない。保険料方式をやめて消費税方式にすれば、国民全ての所得を把握する必要などないのだ。
 年金受給者は、すでに背番号を振られているのも同じ。彼らの所得を捕捉して、低所得者だけに税金を返還すればいいではないか。
 安倍晋三をはじめとする与党議員は、わかってるくせに国民をごまかす。この裏には何があるのだ?

 「小さい政府を目指す」というかけ声の下、小泉内閣は、サラリーマンと老人の医療費自己負担アップ、厚生年金改悪、サラリーマン増税、障害者自立支援法(重度障害者切り捨て法)……と、高負担・低福祉の社会を作り上げることに邁進している。

 小さな政府だから低福祉はいたしかたないのかもしれない。
 しかし、なぜ高負担になるのか。財政再建はわかるが、なぜ社会保険から負担を上げるのか。
 10年後の郵政民営化などと寝言を言っていないで、やるコトやってから弱者いじめに走りたまえ。

関連記事:
民にできることは官でも
10年後の民営化って……
選挙のコツ

| | コメント (7) | トラックバック (0)

2004年12月16日

テレビが考える“庶民”って……

 テレ朝、報道Station で、定率減税廃止へのニュースを取り扱った。

 庶民の負担が増えるということで、一般庶民代表として、年収700万円のTさん一家がモデル世帯として取材を受けていた。
 30代の夫婦に小さな子供3人(4人だったかな)、月の手取り収入は25万円。広いリビングのあるりっぱなマンション(?)に住んでいた。
 支出は食費が10万円! 子供の習い事などの教育費に8万円! だんなの小遣いが5万円、その他2万円。……貯金しないってコトだね。住居費は?(社宅族か?) 光熱費は? 通信費は? 交通費は? 車を持っているらしいが、駐車場代は? 保険料は? まったく謎である。(手取り25万円って、カンチガイ? 保険料とか財形とかは、天引きされてても収入なんだけど……)

 で、Tさん夫婦は
「増税になったら困りますね、なんとかやりくりしなくては」
なんて言ってました。

 Vを見終わった古舘が、
「たいへんですよね。全国にTさん一家がたくさんいるってコトですよね」
と、同情するようにコメントした。

 全国にたくさんTさん一家がいる? ばかじゃないの?

 あの若さで700万円の年収をもらうサラリーマンは「勝ち組」なんですよ、今や。(地域格差もあるし)
 さらに、食費に10万円も使って、子供が中学生・高校生になったら何倍食べるようになると思ってんだろ。それに貯金しないなんて、将来の教育費とかどうするんだろ。ボーナスの使い道は分からないけど、モデルケースとしてはまったくお話にならない放漫家計ですね。(テレビ局員と比べたらビンボーな一般庶民に見えるかも知れないけど)

 ボクは主婦雑誌の増刊のマネー雑誌を編集していた。そこで毎月2~3家庭の家計診断をしてきたんだけど、年収700万円は上限のモデルケースにしていた。それ以上だと他の読者の参考にならないから。

 それでもマネー誌なので、モデル世帯の年収は本誌の主婦雑誌に比べればはるかに高いとライターやFPから指摘された。

 本誌の主婦雑誌には、年収300万円クラスの人がゾロゾロ登場して、そうした家計でいかに貯金をするか、という工夫が記事になっていた。(そこから、現在の「節約」ブームが始まったのだ)

 テレ朝でも「芸能人節約バトル」が好評のようだ。

 きちんと実情をリサーチしてからモデル世帯を選ばないと、まったくリアリティーのない話になってしまう。700万円というのがメディアの基準になっているようだが、そんな家庭がどれだけあるのか? そしてTさんは困っているのか?本当に。

◇ ◆ ◇

 しかし、定率減税を来年度半減、その後廃止へ、という政策は愚策であることは間違いない。

 可処分所得から経済を見ないと大変なことになる。と思う。
 Tさんのように、好きこのんで貯金をしない人は別として、庶民は可処分所得の中で予算を建てて貯金をする。
 金持ちの貯金は資産を増やすためのものだが、庶民のそれは、将来使うためにお金を貯める。つまり消費の平準化を図っているわけだ。

 近々の使い道は電化製品などの買い換え。その先は車の買い換え。もっと先には、子供達の教育費という大きな出費が待ちかまえている。
 いざ、出費がふくらんだ時のためにお金を使わずに取っておくのだ。

 今、その貯蓄率が低下傾向にある。可処分所得も然り。さらに、今後、可処分所得が上昇する材料は薄い。
 企業は、定期昇給制度をやめ、社会保険料の負担は増え続け、増配・復配・株主優待などで投資家への利益還元を強めている。(持ち合い解消により安定株主がなくなったため、買収対策として一般株主を大切にする傾向にある)給与に回るお金がそんなに増えるとは思えない状況だ。
(12/24追記・東証発表によると配当性向は低下、企業は内部留保を増やす方向にあるようだ。いずれにしろ、サラリーが増える見込みは薄い)

 そんな中で、定率減税廃止や社会保険料増額によって可処分所得が圧縮されれば、当然貯蓄も減少する。
 これが20年先・30年先の日本経済に及ぼす影響はムチャクチャ大きい! かもよ。
 というのも、教育は将来の税収なのだから。

 最近、相次いで国際機関による国別の子供達の学業成績が発表された。ニッポンは優秀な官僚達のおかげで、予想通り成績低下に歯止めがかからない。
 国の教育に期待することはできないので、自助努力したいところだが、貯金もできない財政政策の元では、それも不可能。将来のニッポンは、技術立国、高付加価値商品の開発力などで、経済大国の地位を守ることはできるのだろうか……。そして、20年後・30年後の税収はどうなるのだろうか……、と言うわけだ。

◇ ◆ ◇

 ニュース番組はもとより、民主党も自民党も、ほんとうの一般庶民の経済活動をよーく理解することが大切だと思うのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004年10月26日

民主党への手紙

 NHK-BS1で放送された「検証・スウェーデン年金改革」、ご覧になりましたか?

 2003年、スウェーデン・テレビ制作のルポ番組。導入後、たったの2年で崩壊の危機を迎えた年金制度に対して、新制度(プレミアム年金)を制定した年金改革委員会や、国民をだます形で導入を決めた国会や政府の責任を追及する番組です。

 民主党は、ことある毎にスウェーデン方式を引き合いに出していましたが、今後、そのような姿勢で年金改革に臨むのは危険ではないでしょうか。

 マスコミは、バカで怠け者なので、この番組を見ていないと思われますが、万が一見ていたら……。また、共産党などの勉強家達が見ていたら……。民主党に大バッシングが来ることでしょう。マスコミは、この時、とばかりに飛びついて、民主党を無能呼ばわりすることでしょう。

 私は民主党にはぜひ政権を取って頂きたい。そして、年金の抜本改革を成し遂げて頂きたい。そのためには、もっともっと年金について研究してほしい。

 私の主張は経済同友会案を基本にしたものです。

 消費税方式で基礎年金を一元化します。健康保険や、介護保険も一元化して消費税方式で徴収します。「保険料」はゼロにします。

 社会保障費の負担を消費税方式に一元化することによって、累進制は担保されるはずです。

 消費支出の少ない家庭(=おおむね貧乏人)は、社会保障費負担は小さくなり、消費支出の多い家庭(=おおむね金持ち=余裕のある人)は社会保障費負担が多くなります。そして、万人平等の保障を受けるわけです。お金持ちも貧乏人も同じ額しかもらえません。

 また、年金=2階建て、という思い込みを取り払います。元々、国民年金は、基本1階建てです(基金活用の道もありますが任意です)。

 経済同友会案でも2階建てのままですが、これは必要ありません。社会保障費の半額を企業が負担する(=給与明細に載らない所得を天引きされる)方式を見直せば、会社員と自営業者に関係なく、国民全員が同一の条件になります。

 また、2階建て方式(=給与明細に載せず天引き)を続ければ、政府は取りっパグレや無駄遣いで焦げ付いた分を会社員から勝手にネコババすることを続けるでしょう。

 2階建てにしたい人(=余裕のある人)は、自助努力年金として、確定拠出型年金(=日本版401K)を利用します。現在の確定拠出年金は、非常に使いにくいモノなので、制度を見直して、誰でも簡単に使えるようにします。

 つまり、社会保障費を一元化(生活保護まで含めて)して、国民の「生活補償保険」という、損保系の考え方にします。そして、よりよい保障を受けたい人には、自由度の高い自助努力制度を設けることこそ、民主党が主張すべき、誰にでも分かりやすく、平等な制度ではないでしょうか。

================================================================

追記
 医療保険についても、民間のシステムを活用して、自助努力保険を制度化します。
 一般の医療保険のような確定給付型保険ではなく、セコム損保のガン保険や東京海上の超保険の医療補償のような、実損補填型の保険を導入して、国庫負担や、会社員の健康保険組合からのボッタクリをなくします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004年7月12日

「年金」は…… へのコメントを受けて

「公的年金」は金融商品で言えば「権利証券」だ
に対してコメントいただきました。説明不足の点を、ちょっと補足させていただきます。


 ぼくが民間の金融商品にたとえたのは、過去に主婦向けのマネー誌の編集をしていたときに、「大多数の民衆は難しいことがわからない」という前提に立ってのことです。

 たとえば、賦課方式を、ニュース番組のように「正確に解説」したところで、その解説をしているキャスターですら理解していないのですから、ニュースを見ている人や記事を読んだ人は、まったくと言っていいほどわからないと思います。

 言いたいことはズバリ「政府や厚労省が運営している年金制度には、国民がよく分からないでいる大きな危険がひそんでいる」ということです。制度そのものを「正確に解説」するよりも、みんなで年金制度にひそむ問題点を共有しようよと言うことです。

>積立方式にした場合の「積立金不足額」だと思います。

 これは違います。
 金子教授も言われている「年金の積立不足」は、現行の年金制度を継続した場合の問題です。「すでに年金を支払う約束をしている金額」の合計が、2100年までの「年金保険料」+「国庫負担」+「運用益」の合計に対して不足している、と言うことです。(2004年4月23日 読売新聞)

 もちろん、今後100年間、毎年の累積ですから、今すぐ480兆円が必要というわけではありません。

 自民・公明がムリヤリ通した改正案では、巧妙に「保険料の値上げ」と「受給額の減少」が可能になるような仕組みを盛り込んでいるので、「足りなくなったらなんとかする」ことができるので、「100年安心」と言っているわけです。

 民主党は、今後100年間に不足が出ないように、消費税導入を主張したわけですが、「具体的な数字がない」という理由で政府は門前払い、小泉が抜かした「私の在任中は消費税は上げない」というタワゴトをなんとか守る為に、前述した「巧妙な仕組み」を施した公明党案をごり押ししたのです。

 消費税で、今後100年の「不足額」が出ないようにする民主党案と、今後100年「不足しない」仕組みの公明党案があって、仕組み債のようなデリバティブ商品が法律として通ってしまったのです。

 しかし、今後100年の経済状況を見ながら負担と給付の割合を変えていく政府案は、中身がまったく見えません。ですから、法案成立後にそうした仕組みが世間に知れるようになって、「後出しじゃんけんだ」という批判が出ているわけです。

 そこで、私は、「年金は権利証券」というたとえをして、年金とは何かを、少しでもわかりやすくできればいいな、ということで、記事を書いたのです。本当に分かりやすくできたかどうかは分かりませんが……。賦課方式とか積立方式とか、そういったところには、本当は触れたくなかったんですよね、わかりにくくなるから。僕ももっと勉強します(^_^;。

 あ、と、年金についてのぼくの意見は、過去ログも見ていただければ、幸いです。(民主党案にも反対です)テレ朝、サンデー・プロジェクトを見て

| | コメント (5) | トラックバック (0)

「公的年金」は金融商品で言えば「権利証券」だ

 年金選挙と言われた参院選が終わりました。民主が伸びて、自民は敗北といえそうな結果ですね。
 公的年金制度の今後はどうなっていくのでしょうか。ちょっと、考えてみましょう。


積立不足480兆円の恐怖

 去る4月下旬、民主党の請求に応えて、厚生労働省がたいへんな数字を公開しました。厚生年金の財源が430兆円、国民年金の財源が50兆円、それぞれ足りないという事実です。「年金の積立不足」は合計で480兆円になるというのです。

 みなさん、よく分かっていないようですが、公的年金は、民間の金融商品でいえば、国債や社債のような「権利証券」に似ています。「将来、必ずお金を返してもらえる権利」を買っているのと同じと考えていいでしょう。将来、65才以上になったら「年金をもらえる権利」を、分割払いで買っているわけです。

 自民党の安倍幹事長などが、未納問題を取り上げるメディアで、「保険料を払った人は将来必ず年金が受け取れる。未納の人はもらえない」と、政府案の年金制度を説明していますよね。それは「保険料を払うことは権利を分割購入してるんですよ」と言っているわけです。

 つまり、年金は「国が権利を売っている」んです。売って得たお金=売上は、現在の年金の支払いに使います。ニュースキャスターなどが、分かったような顔をして「賦課方式(ふかほうしき)」と言っている、徴収と給付の方式ですね。「今年の売上は今年の支払に回す」ということです。

 ところが、この「賦課方式」という言葉を、ニュースキャスターや田原総一郎や政治家にいたるまで、よく分かっていないで過ごしていることが問題なのです。

 賦課方式とは、先に紹介したように、権利証券を売っているようなもの。2100年までの試算で、売った権利(今後支払うべき年金)の総額が厚生年金で740兆円に対して、収入が310兆円しかなく、冒頭に紹介したように430兆円も足りません。(国民年金は50兆円)
 「賦課方式には積立金なんて関係ない」と思われがちですが、740兆円の権利を約束しておいて、収入が310兆円しかないのですから、将来の支払に備えて「貯金」するのは当たり前ではありませんか?

 一般の家計で考えれば分かります。将来の子供の教育費を、子供がちいさいうちから積み立てますよね。そうしないと、お金が足りなくなるのは分かっていますから。ところが、政府はそれをやっていないのです。

 この、積立不足を強く警告し続けているのが、慶応大学の金子勝教授です。でも、田原総一郎をはじめとする人達は、その警告をまったく理解していないように見えます。

 年金の積立不足は、将来の子孫にツケ回しをするということです。100年安心とはよく言ったもの。先日可決した年金法案には、マクロ経済スライドという打ち出の小槌を法律に盛り込んで、これから100年間に不足する480兆円を増税や保険料増額、年金給付減で埋めていけるのです。

 最初に、年金=権利証券と書きましたが、同じ権利証券でも、国債や社債にたとえるのではなく、カバードワラントやポケット株のような、「売り手が決めたルールで価値が決まる、金融デリバティブ商品」にたとえた方が近いでしょうか。
 刺激的な言葉を好むアナリストは、国民の金融資産凍結まで予言する人もいます。いよいよ年金財源が足りなくなれば、売り手(政府)がルールを変更して、みなさんの預貯金を取り上げてしまうなんてことも……?

 参院選の結果を受けて、これから政治家がちゃんと討論してくれることを望みます。それから、メディアに携わる人達は人一倍勉強して欲しいものです。

| | コメント (1) | トラックバック (2)

2004年7月 5日

メディアと年金問題(テレ朝、サンデー・プロジェクトを見て)

田原総一郎氏は年金について知らなさすぎる。政府案も民主党案も間違いだとは考えないのだろうか?

私はかつて勤めていた雑誌の編集長から「経済アナリストや、専門家に話を聞くのはいいが、その人が間違ったことを言った場合、誰が判断するのだ?」と言われ、死ぬほど勉強したものだ。田原氏は未だに、出生率だの経済成長率だの、金融利回りだのと言った部分で政府案をつついるが、全く意味がない。もっと勉強してから番組で扱って欲しい。

公明党の冬柴幹事長は、生保のセールスレディのようだ。民間の業者であれば、金融庁から指導を受けるようなダマシに近いセールストークを連発している。もちろん「100年安心」などのうたい文句にも問題がある。無知なのか、詐欺師なのか、どちらにしても問題だ。

それはそれとして、とにかく、田原氏にはもっと大所高所から見た指摘をして欲しい。

私は、経済同友会の年金案に賛成だ。民主党が、年金一元化についてインターネットでアンケートを採ったときにも書いたのだが、「一元化には賛成、しかし民主党案には反対」が私の意見。年金は老後の所得補償保険(損害保険的性格)と考え、全額税金でまかなう。その上に、各個人が自分の意志で、確定拠出型年金を積む(自助努力、民間で販売)。

これによるメリットは、

1.「無年金者が無くなる」

2.「無年金による老後の生活保護が不要になる」(生活保護の方が受給額が多くなるという問題が無くなる)

3.「保険料の逆累進制の解消」(国民年金保険料は、月の生活費5万円のヒトにとっては26.6%、月の生活費50万円の人にとっては2.66%という逆累進制がある。保険料をなくして、消費税方式の年金目的税にし、その税率がたとえば10%であったとしたら、生活費5万円の家庭なら月5000円の負担、生活費50万円の家庭なら5万円の負担となり、将来の年金受給額は同じなので、年金負担の累進制が確立できる)

4.「女性の被用者と専業主婦の間の不公平解消」(上記の消費の10%負担とは、家計単位であるので、夫婦なら2人分、独身なら1人分の保険料ということになる)

5.「雇用の安定化」(厚生年金の保険料アップは、法人税率アップより極悪。業績の善し悪しに関係なくアップする。業績比例ではなく、雇用者数比例。雇用者を減らせば負担も減るという、リストラ圧力になる)

※その他、日本にいる限り、外国人にも負担してもらえる(^_^) 子供からも(^_^;


冬柴氏は、生活保護法がどうのこうのと言っていたが、何の問題があるのだ? 今や、全ての社会保障・社会福祉について、一元化して考えなくてはならないところまで、国は追い込まれているのだ。

また、企業が社会保険料を半分払っているという言い方も、汚いごまかしに過ぎない。

企業は、人を雇うと社会保険料の支払い義務が生じ、辞めさせれば払う必要はなくなる。つまり、企業が負担している社会保険料は給与明細に載らない人件費なのだ。企業が打ち出の小槌を振って出したお金ではない。自営業者の所得が、純粋に労働対価としての収入であるとするなら、会社員や公務員は、給与明細に含まれない社会保険料を載せた金額こそが、純粋な労働対価と言える。同じ労働対価なら、社会保険料の負担は被用者の方が自営業者より圧倒的に多い。もちろん、保障も大きいのだが、単純に税制上の所得を比較しても意味のないことがわかる。

社会保険料の企業負担が上がるということは、業績にかかわらず人件費が上がることだ。企業は人件費という固定費を抑える傾向にあるので、リストラ圧力になる。また、上場企業のトレンドは、増配・復配で、株主への利益還元を強化する方向にある。人件費が削られる可能性はより高いといえる。

これらの流れは、小泉・竹中改革の成果だ。バランスシート不況と言われた小泉・竹中不況から脱する為、企業はリストラや余剰設備の整理などをして、バランスシートの改善に努めた。V字回復と言われた日産自動車や松下電器も、大幅なリストラを断行した。さらに、日産は将来の配当を2倍にすると宣言。また、松下はさらなる人員整理を宣言している。

「保険料の半分は企業が出してくれる」??? バカ? あるいは詐欺師の戯言にしか聞こえない。企業の経営環境は、政治家が考えているような状態ではなくなっている。(これは、橋本龍太郎の金融ビッグバンの進行も影響している)

今や国民の多くは、年金の負担や受給金額のことよりも、日本のお役人たちに複雑な制度を運営する能力はないと考えているのではないか? 政府案、民主党案のどちらにしても、保険料方式を採るのは今の役人には不可能なのだ。消費税方式の年金目的税にせざるを得ないだろう。年金に関わる役人たちは不要になるので、治安などのセーフティーネット構築の為のGメンに転向させればいい。その方がニーズも高い。


【SF日本の将来】
 小泉・竹中改革が進んだ10年後の日本は、勝ち組、負け組のはっきりした世の中になっていた。企業はリストラを進めて、国民の多くがフリーターや契約社員になっている。家計の可処分所得は減り、消費税による税収は減少の一途をたどっている。可処分所得の減少は、庶民の貯蓄額にも影響。子供に高い教育を施せる親は、一部の勝ち組だけになっていた。公立の教育機関に対するニーズは高まっているものの、文部科学省の役人たちの素晴らしい対策もあって、その教育レベルは地に落ちていた。
 企業の研究・開発部門の多くは、中国の高学歴で能力の高い学生をリクルートし、人材の空洞化はますます進んでいた。日本の製造業は、低コストの生産力も、高付加価値の開発力も、海外に頼るようになっていた。
 10年後、日本は、バカとフリーターと貧乏人の国へと大きく一歩を踏み出していた。社会保険料の負担能力は大幅に低下し、税収も大幅減。国民の貯蓄も取り崩し傾向が止まらない。国債の暴落で利回りが上昇して、政府の国債費は新規発行額の3分の2に迫ろうという勢いだ。
 ビンボー人だらけの国に、望みはあるのか? さいわい「ビンボー人の子沢山」傾向が現れ始め、小泉と公明党の作った案通り、年金財源に明るさも見え始めている。将来不安は増幅しているが、公明党の懸命な努力により国民の心は平穏だ。
「ただひたすら念仏を唱えなさい」
 今日も、国中で「南無妙法蓮華経、ナムミョウホウレンゲキョウ、なむみょうほうれんげきょう」の大合唱が続く。静かに、そして着実に、20年後の「日本がアルゼンチンタンゴを踊る日」へと近づいていた……。

| | コメント (0) | トラックバック (1)