田原総一郎氏は年金について知らなさすぎる。政府案も民主党案も間違いだとは考えないのだろうか?
私はかつて勤めていた雑誌の編集長から「経済アナリストや、専門家に話を聞くのはいいが、その人が間違ったことを言った場合、誰が判断するのだ?」と言われ、死ぬほど勉強したものだ。田原氏は未だに、出生率だの経済成長率だの、金融利回りだのと言った部分で政府案をつついるが、全く意味がない。もっと勉強してから番組で扱って欲しい。
公明党の冬柴幹事長は、生保のセールスレディのようだ。民間の業者であれば、金融庁から指導を受けるようなダマシに近いセールストークを連発している。もちろん「100年安心」などのうたい文句にも問題がある。無知なのか、詐欺師なのか、どちらにしても問題だ。
それはそれとして、とにかく、田原氏にはもっと大所高所から見た指摘をして欲しい。
私は、経済同友会の年金案に賛成だ。民主党が、年金一元化についてインターネットでアンケートを採ったときにも書いたのだが、「一元化には賛成、しかし民主党案には反対」が私の意見。年金は老後の所得補償保険(損害保険的性格)と考え、全額税金でまかなう。その上に、各個人が自分の意志で、確定拠出型年金を積む(自助努力、民間で販売)。
これによるメリットは、
1.「無年金者が無くなる」
2.「無年金による老後の生活保護が不要になる」(生活保護の方が受給額が多くなるという問題が無くなる)
3.「保険料の逆累進制の解消」(国民年金保険料は、月の生活費5万円のヒトにとっては26.6%、月の生活費50万円の人にとっては2.66%という逆累進制がある。保険料をなくして、消費税方式の年金目的税にし、その税率がたとえば10%であったとしたら、生活費5万円の家庭なら月5000円の負担、生活費50万円の家庭なら5万円の負担となり、将来の年金受給額は同じなので、年金負担の累進制が確立できる)
4.「女性の被用者と専業主婦の間の不公平解消」(上記の消費の10%負担とは、家計単位であるので、夫婦なら2人分、独身なら1人分の保険料ということになる)
5.「雇用の安定化」(厚生年金の保険料アップは、法人税率アップより極悪。業績の善し悪しに関係なくアップする。業績比例ではなく、雇用者数比例。雇用者を減らせば負担も減るという、リストラ圧力になる)
※その他、日本にいる限り、外国人にも負担してもらえる(^_^) 子供からも(^_^;
冬柴氏は、生活保護法がどうのこうのと言っていたが、何の問題があるのだ? 今や、全ての社会保障・社会福祉について、一元化して考えなくてはならないところまで、国は追い込まれているのだ。
また、企業が社会保険料を半分払っているという言い方も、汚いごまかしに過ぎない。
企業は、人を雇うと社会保険料の支払い義務が生じ、辞めさせれば払う必要はなくなる。つまり、企業が負担している社会保険料は給与明細に載らない人件費なのだ。企業が打ち出の小槌を振って出したお金ではない。自営業者の所得が、純粋に労働対価としての収入であるとするなら、会社員や公務員は、給与明細に含まれない社会保険料を載せた金額こそが、純粋な労働対価と言える。同じ労働対価なら、社会保険料の負担は被用者の方が自営業者より圧倒的に多い。もちろん、保障も大きいのだが、単純に税制上の所得を比較しても意味のないことがわかる。
社会保険料の企業負担が上がるということは、業績にかかわらず人件費が上がることだ。企業は人件費という固定費を抑える傾向にあるので、リストラ圧力になる。また、上場企業のトレンドは、増配・復配で、株主への利益還元を強化する方向にある。人件費が削られる可能性はより高いといえる。
これらの流れは、小泉・竹中改革の成果だ。バランスシート不況と言われた小泉・竹中不況から脱する為、企業はリストラや余剰設備の整理などをして、バランスシートの改善に努めた。V字回復と言われた日産自動車や松下電器も、大幅なリストラを断行した。さらに、日産は将来の配当を2倍にすると宣言。また、松下はさらなる人員整理を宣言している。
「保険料の半分は企業が出してくれる」??? バカ? あるいは詐欺師の戯言にしか聞こえない。企業の経営環境は、政治家が考えているような状態ではなくなっている。(これは、橋本龍太郎の金融ビッグバンの進行も影響している)
今や国民の多くは、年金の負担や受給金額のことよりも、日本のお役人たちに複雑な制度を運営する能力はないと考えているのではないか? 政府案、民主党案のどちらにしても、保険料方式を採るのは今の役人には不可能なのだ。消費税方式の年金目的税にせざるを得ないだろう。年金に関わる役人たちは不要になるので、治安などのセーフティーネット構築の為のGメンに転向させればいい。その方がニーズも高い。
【SF日本の将来】
小泉・竹中改革が進んだ10年後の日本は、勝ち組、負け組のはっきりした世の中になっていた。企業はリストラを進めて、国民の多くがフリーターや契約社員になっている。家計の可処分所得は減り、消費税による税収は減少の一途をたどっている。可処分所得の減少は、庶民の貯蓄額にも影響。子供に高い教育を施せる親は、一部の勝ち組だけになっていた。公立の教育機関に対するニーズは高まっているものの、文部科学省の役人たちの素晴らしい対策もあって、その教育レベルは地に落ちていた。
企業の研究・開発部門の多くは、中国の高学歴で能力の高い学生をリクルートし、人材の空洞化はますます進んでいた。日本の製造業は、低コストの生産力も、高付加価値の開発力も、海外に頼るようになっていた。
10年後、日本は、バカとフリーターと貧乏人の国へと大きく一歩を踏み出していた。社会保険料の負担能力は大幅に低下し、税収も大幅減。国民の貯蓄も取り崩し傾向が止まらない。国債の暴落で利回りが上昇して、政府の国債費は新規発行額の3分の2に迫ろうという勢いだ。
ビンボー人だらけの国に、望みはあるのか? さいわい「ビンボー人の子沢山」傾向が現れ始め、小泉と公明党の作った案通り、年金財源に明るさも見え始めている。将来不安は増幅しているが、公明党の懸命な努力により国民の心は平穏だ。
「ただひたすら念仏を唱えなさい」
今日も、国中で「南無妙法蓮華経、ナムミョウホウレンゲキョウ、なむみょうほうれんげきょう」の大合唱が続く。静かに、そして着実に、20年後の「日本がアルゼンチンタンゴを踊る日」へと近づいていた……。
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