2009年6月 7日

ゲンチュウ

 元気注入ステージ。

 ヘアスプレーだあ!

 2007年の日本公演2回観て、また観たいと思ってた所に、映画も公開(これはちょっと後悔)、とにかく大好きなステージだったんで、今年の公演が発表されて以来楽しみにしていたのだ。

 チケットは昨年12月中旬に取った。あの頃はこんなに体が悪くなるとは思わなかったけん。

 今日も調子悪い。今クールの薬の副作用は強いなあ。ホントヤバイ。明後日また治療。いやだいやだ。

 出かけようかどうしようか悩んだんだけど、新宿まで行ってやばかったら帰ってくることにして、とりあえず出かけてみる。

hairspray
ワールドツアーカンパニー公演
2009/06/06(土) 18:00~ 新宿厚生年金会館大ホール

 今日の席は4列目上手ブロック。4列目とはいっても、オケピがあるので実質2列目。左隣の席は空席でした。前の席にはサトエリに似た美女が彼氏?と共に…。右横は若~い女子2人組。そんな環境。

 「OH!OH!OH!」とステージが始まるとオイラはいつものごとく体を揺すり、ヒューヒュー大騒ぎさ。体はいいのかい。

 マジックですね。ヘアスプレー。観ると必ず元気になる。

 今日のお客さんは全体にノリが凄くよくてオイラ好みの賑やかでエキサイティングな観劇になった。オイラも遠慮なく騒げたってもんだ。

 前回の公演とは小屋も違うしキャストも大幅に違うので、ちょっと印象が異なった。

 特にキャストでいうと、ペニーが残念。前回公演のアリッサ・マルゲリが抜群によくて、ペニーのキャラクターを完全にものにしていた。今回のアンバー・リーズは平凡。ペニーとアンバー(役名です)が同じようなアホキャラでかぶって見えた。

 オイラはペニー目当てでヘアスプレー観てるのでかなり残念でした。

 そのかわり、ペニーの母親役・体育教師役・看守役として活躍したケイト・フィーリックがクレイジーで強烈なキャラクター(3人とも同じといえば同じですが)を演じていたのが印象的だ。

 歌力が物を言うミス・ボルティモア・クラブのヴェルマ役のアリエル・タイラー・ペイジ、モーターマウス・メイベル役のリサ・リネットはメチャ巧かったけど、これも前回のキャストの方が印象に残ってるなあ。記憶は美化されるからかな。とはいえ、今回の2人にも最後の挨拶のところではヒューヒューしちゃいましたよ。素晴らしい歌でした。

 なんにも食べずに夜9時まで盛り上がりましたよ。この元気はまやかしの元気? あ~あ、ホントに元気な体になりたい。そんで、またhairsprayが観たい。

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2009年5月18日

無理してみた

 お腹は痛い。ものもなかなか食べられない。腸の癒着に伴う通過障害。これさえなければ、ホントの病気との闘いももっと希望が持てるだろうに…。

 そんな希望のない毎日ですが、ちょっと無理してお楽しみに出かけてみた。仕事行くのもけっこう辛いのに…いいのか。

大塚愛 LOVE LETTER Tour 2009
~ライト照らして、愛と夢と感動と…笑いと!~

2009/05/17(日) 17:00~ 横浜アリーナ

 愛ちんのコンサート。

 横アリには、いつものごとく大行列に並んで入場。食欲は全くないのだがエネルギー補給が必要。ケンタの出店があったので、クリスピーチキン2ピースとビスケット1ケのセット600円を購入。チキン1ピース食べたところでもう食えない。帰りの電車で残りを食べることにする。

 座席はアリーナ席Bブロック。ステージから50mくらい離れてるかな。第2ステージみたいな所の真横みたいなとこ。いずれにしても遠いね。

 LOVE LETTER Tourということで、おとなしめの曲が多くて助かったかも。総立ちでしたからそれなりに疲れた。軽く踊ったし。

 それでも愛ちんのコンサートは元気が出るな。

 大変お金のかかった(であろう)ライブでした。人形アニメの映像や、ものすごい数のダンサーや、シャチハタのビッグバンドや、ストリングスや、アンコールラスト、CHU-LIPの愛ちん、バンドメンバー、ダンサーの豪華絢爛衣裳と演出とか、凄いね。いいもの観ました。

 リボン噴射のお楽しみもありーな。今日は生まれて初めてリボンゲット。真後ろの席におちびちゃんが若いパパと来てたので、その子にあげた。

 横浜は家から1時間圏。そして、そのほとんどは快速電車のグリーン車で楽ちんです。とはいえ、この体にはダメージあるね。でもたまには楽しみを味わわないと、鬱になりそう。

 今年は数々のチケットをゴミクズにしてしまった。たまには無理もいいかも。

 LOVECUBE限定グッズが売っていたので、デジタル会員証見せて、愛ちんのストラップとラブキューブの携帯クリーナーを買った。

 んで、WalkmanのXシリーズ32GBに着けた。こいつ、タッチパネルなのでけっこう汚れる。クリーナーが欲しいと思ってたとこなのだ。

 Walkman X むちゃ音がいい。デジタルアンプにかなりの自信持ってるみたいだったけど、伊達じゃない。audio-technica CK9との組み合わせで純オーディオ的楽しみができてる。ビデオ転送がなかなかうまくいかないけど…。

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2009年2月 1日

さらなる高みへ

 向上心がないのである。会社では各種資格取得を奨励しているのだが、なかなか取ろうという気が起きない。勉強嫌いだし。

 懲りない奴、でもある。忘れた頃に同じ失敗を繰り返す。調子ノリ。病気もそうだね。なんで病気ばっかするかね。

 昨日、金曜に退院。来週PETなる検査をし、再来週診断を下されるらしい。はあ~。いやんなるなあ。

 気晴らしにコンサートを聴きに晴海に向かう。

クアルテット・エクセルシオ
ラボ・エクセルシオ 20世紀・日本と世界II

2009/01/31(土) 18:00~ 第一生命ホール

 Quartet Excelsior、桐朋の学生時代に結成して以来15年目の日本人弦楽四重奏団。エクセルシオールとは常に上を目指すという意味らしい。素晴らしい…。

 ラボってくらいなので、実験室ですか、研究室ですか。向上心ですよ。

 プログラムは前半ウェーベルン、後半は間宮芳生の弦楽四重奏曲プログラム。

 とんがってます。お客の入りはさすがに満席とはいかず。

 でも大正解のコンサートでした。

 正直、ウェーベルンもマミヤミチオもほとんど聴いたことがないのですが、面白いプログラムでした。

    プレトーク
  • 間宮芳生
    アントン・ウェーベルン
  1. 弦楽四重奏曲(1905)
  2. 弦楽四重奏のための5つの楽章 op.5(1909)
  3. 弦楽四重奏のための6つのバガテル op.9(1913)
  4. 弦楽四重奏曲 op.28(1938)

-休憩-

    間宮芳生
  1. 弦楽四重奏曲第1番(1963)
  2. 弦楽四重奏曲第2番「いのちみな調和の海より」(1980)

 前半ウェーベルン。

 1曲目は美しいところのたくさんある、現代曲の入門編といった感じのメロディアス(部分的に…)な曲。

 ボクが気に入ったのは2曲目のop.5。これはいい曲。美しく、エキサイティングで、ダイナミックな構成。音楽的に楽しめる曲。

 op.9は意味不明…(^^; 1曲1曲がめちゃくちゃ短い。音楽的な面白さを感じる前に終わってしまうような、肩すかし?的作品。

 op.28はウェーベルンのイメージ通り、難解な曲。大きなスケール感は感じたけど、イマイチ好きじゃない。

 休憩はさんで後半。

 間宮芳生さんの作品はメチャ面白い! 気に入りました。

 1曲目の第1番。音楽的な仕掛けがたっぷり入って楽しめる曲。

 プレトークで解説されていたのだが、それによると第1楽章は「地獄絵」だそうだ。そこから想像したのは「おぞましい恐怖の曲!」って感じだったんだけど、そうではなく、美しさも感じられる曲だった。

 恐怖の曲というと、昔、クロノスカルテットのブラック・エンジェルスだったかな、そんなアルバムを買ってきて、あまりの恐怖に途中で止めて、以来20年も封印しているCDがあって、間宮さんの1番1楽章がそんなだったらどうしよう、と身構えていたのだが、よかった…。他に怖くて聴けない曲にR.シュトラウスのエレクトラだっけ、って曲もある。

 間宮さんの弦楽四重奏曲第1番は、黒田喜夫という人の詩集「不安と遊撃」の一遍「原点破壊」を曲にしたものだという。歌も入れる予定だったらしいが言葉抜きで完成させたという。詩の文言はあまりにおぞましく女性は総毛立つくらい嫌悪するらしい…。読んでみたいとはあまり思わない。

 2楽章は能の謡曲のような緊張感ある雰囲気を出したという。確かに。解説聞いてなくてもそれはよく分かる。

 …と、ここまで聴いていてエクセルシオの演奏が本当に凄いと、認識する。個々人の演奏技術は先日聴いた庄司紗矢香やヒラリー・ハーンのようなレベルではないのだが、4人の合奏能力の高さは凄まじくレベルが高い。

 特に、間宮の音楽はリズムやテンポをピシッと揃えるのがとても大変そうな、聴く方は楽しい仕掛けがたくさん入った面白い楽曲。弾く方は大変そうな曲なのだが、エクセルシオの4人は「どうしてそこまで揃うんだ!」と感嘆したくなるほどの息のあった演奏。超絶技巧合奏って感じでワクワクしますよ。

 3楽章、アフリカの歌、複数のリズムが重なって織りなすポリリズム、チェロはジャズのベースのように軽快にリズムを刻み、とにかくノリのいい音楽で、奇跡のように繰り広げられる合奏のアンサンブルに、ボクの心臓はバクバクと早鐘のように鼓動するのだった。興奮と感動の演奏。

 いつまでも心臓バクバク、このまま2曲目に入ってしまうのか?

 2曲目、弦楽四重奏曲第2番。

 色合いは1番とまったく違うのですが、これも面白い曲。

 音楽的には1番の「これでもか!」的なわかりやすい仕掛けは排除されてシンプルに聴こえるんだけど、こめられた音楽的仕掛けはやはり盛りだくさん。

 1部は減速するモティーフ、さらさらした液体を混ぜているうちにねばねばになるような物質があると仮定するとそのような減速感、典型はガムランのようなテンポの変化(間宮氏の解説より)ということで、メラネシアのパン・パイプ音楽にインスパイアされて、そのような減速するモティーフの音楽を書いてみよう、ということで作ったらしい。

 曲調はガムランとかメラネシアとかいったエスニックな色は全くなく、「減速するモティーフ」という音楽の形を取り入れた、ということのようだ。ガムランのように脳内で麻薬が構成されるようなハマリ感は全然感じない、現代的なロジカルな弦楽合奏曲。間宮氏の音楽は、とってもよくできていて、4人で演奏することを前提に4つの音の出方、残り方、なんというか、本当に効果的なんだな、ウェーベルンなんかより。

 2部は「即興的な音楽」(楽譜の段階で完全にできあがっている音楽ではなく、演奏する現場で作り上げていく音楽)を意識した作りだそうで、ものすごいマニアックな曲。プレトークで司会者が「簡単そうに聞こえるけどメンバーは一番演奏が大変と言っていた」と言っていたが、「簡単そうに」は聞こえないよ(^^; すげー! これぞエクセルシオの超絶技巧合奏だ!って感じの、見ていて、じゃない、聴いていてワクワクするような素晴らしい合奏。それをいうなら「軽やかに弾きこなしている」って言うんじゃない? 間宮氏も「そう聞こえなくては困る、それだけの演奏を要求する曲」と言っておられた。

 3部は泣き歌。スカンジナビア半島の葬儀で歌われる民謡から発想されたそうだ。これは、弦楽四重奏曲第1番が好評で、NHKから新作を委嘱された際に、お世話になった方へのレクイエムとして作ろうと、つまり第2番のメインテーマとして3部があるという感じなのでしょうか。

 緩やかで静謐な楽想。しばらく、ノンビブラートで民族音楽風のメランコリックな音楽が奏せられ、次の繰り返しでビブラートが加えられる。素朴な哀歌がどんどん歌に感情を込めた表現に変わり、音楽を奏する者の心の中の死を悼む気持ちの高ぶりが感じられる素晴らしい音楽。心に染み、感動の一言。

 …。とにかく、間宮さんの音楽はいい。そしてそれはエクセルシオの演奏能力が高いからこそ真価を発揮したのだと思う。

 ブラーヴォー。

 帰りにCDを買った。

 こちらもマニアックなプログラム。録音もいい。

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2009年1月16日

微熱中年

 今日のオイラは微熱中年。会社で急にくしゃみが始まり、ちょい寒気。熱を測ると7度2分程度。

 今計ったら6度1分。下がったね。音楽がキイタかな。

ヒラリー・ハーン ヴァイオリン・リサイタル
ヒラリー・ハーン(v)/ヴァレンティーナ・リシッツァ(p)
2009/01/15(木) 19:00~
東京オペラシティコンサートホール

 先日のコラボコンサートとセットで買ったヒラリー・ハーンのリサイタル。会社を定時ちょい過ぎに出てタケミツメモリアルに18:30ジャスト着。例によってサンドウィッチとホットコーヒー、合わせて1000円。サンド半分残して鞄に入れてシートに着く。(残りは休憩時間にね)

 今日の席はイマサン。1階9列目のセンターブロック上手側から3つ目。ハーンを左手に見る。目の前には巨大な男が座っていて、まったくステージ上が見えない…。(^^; かなり浅く座って、前の男の首筋(ここしかスキマがない)からのぞき見る感じにポジションを決める。

 めちゃくちゃ「ブラボー」叫びましたよ。

 スバラスィー、コンサートでした。

 なまじな音楽ファンは拒絶するようなプログラムに意欲を感じます。仕掛けたっぷりの音楽たっぷり。

 わたしは変態的、じゃない全体的に音楽ならなんでもファンなので…ヘンな言い回し…とっても面白く、時にじっくりと、時にノリノリに、時にニヤケながら、楽しい一夜を過ごすことができた。またもや笑顔が止まらない。

  1. イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番 ホ短調 Op.27-4
  2. アイヴズ:ヴァイオリン・ソナタ第4番
    「キャンプの集いの子供の日」
  3. ブラームス(ヨアヒム編):ハンガリー舞曲集より
  4. アイヴズ:ヴァイオリン・ソナタ第2番

休憩

  1. イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番 ホ長調 Op.27-6
  2. イザイ:子供の夢 Op.14
  3. アイヴズ:ヴァイオリン・ソナタ第1番
  4. バルトーク(セーケイ編):ルーマニア民族舞曲

 前半と後半の1曲目はハーン一人舞台。

 1曲目のイザイ無伴奏ソナタ4番は古典風な曲…、かと思いきや、第3楽章はめちゃくちゃモダンでしかも民族音楽っぽい曲調でとても気に入った。途中、古典に回帰するけど…。今回のハーンの日本ツアープログラムは、この間のコラボコンサートを含めてフォークミュージックっぽい色合いが強い。ハーンの曲への取り組みも、素朴さというか、人間くささというか、そういう部分の表現にとっても魅力を感じさせてくれる。

 5曲目のイザイ無伴奏ソナタ6番は、曲調はエレガントなんだけど、いかにも超絶技巧を聴かせますよ的な作曲者の意図がありありと出た曲。しかし、ハーンが弾くと、ヴァイオリンなんて簡単じゃん!と思わせるほどスイスイスーラスラ軽々と弾きこなして、音楽的ニュアンスも自然にまぶしてくれるので、テクニカルな楽しみに終始することなく、マジ感動の演奏だった。ブラヴォ!(超絶技巧を楽しむってことで言えば、全開のコラボコンサートの方が凄まじかったね)

 アイヴズのソナタが3曲。

 これはどれもこれも興味深い…ストレートに面白い曲ばかり。ハーンが軽々弾くから面白さがちゃんと伝わるんだけど。

 面白い、といっても作曲者が仕込んだ音楽の冗談?が面白おかしいというのではなく、非常に興味深い、しかも音楽的に楽しめる、そして深い曲ばかりだということ。

 アイヴズの音楽ってほとんど聴いたことがなく、家にあるCDを探したけど、バーンスタイン指揮のNYP、交響曲2番+小曲が数曲入った盤しかなかった。

 2曲目の第4番は、仕掛けの部分は軽くジャブという感じ。終わり方がね。曲は賛美歌のモティーフを使っているらしいけど、フォークっぽく聞こえる。

 4曲目の第2番が気に入った。特に第2楽章。ピアノがジャズっぽいシンコペーションでゴリゴリ弾きまくり、ヴァイオリンもノリノリの音楽を奏でる。聞き覚えのあるメロディーが散りばめられ、それも楽しい。いたるところ、色んな意味でニヤリとしてしまう。一転、第3楽章は静謐なイメージで、現代曲ならではの、いい感じの緊張感と麗しいレガートの音色を楽しめる。これはいい曲だなあ。ブラヴォー!

 7曲目の第1番も素晴らしい。これは力作。演奏もすごい。ピアノとヴァイオリンの作り出す、アメリカの田園風景、広大で、穏やかな空気にみたされた、時間が止まったような世界。そんなイメージが頭に広がる。フォークミュージックぽさ、そして、これはアメリカのエルガーじゃないの? とにかくアメリカを感じさせてくれる曲。ガーシュウィンみたいな都会じゃなくて、ピューリタンが入植したアーリーアメリカ。むちゃくちゃ厳かで、しかし重苦しくなく、現代曲的イカシタ緊張感も持ち合わせた、いい音楽です。ブラーヴォー!ブラーヴォー!!

 ブラームスの音楽も非凡でした。選んだのがヨアヒム編曲版。聴き慣れた曲が、かなりエキセントリックに響きます。かといって超絶技巧をひけらかすような曲でもなく。この選曲のセンスはすごいな。客にこびない姿勢というか。でも、舞曲なのですよ。ツアーのテーマはブレない。

 バルトークも舞曲です。この曲が一番だれにでもわかりやすい、というか、すんなり届く音楽だったかも。バルトークが!ですよ。

 すごいな、プログラムのセンス。

 唯一のサービス曲はイザイの「こどもの夢」。めちゃくちゃ美しい音で、麗しい演奏を聴かせましたよ。

 そう。ヒラリー・ハーンは音がいい。テクニックもバツグン。というより完璧すぎるくらいすごい演奏家。前にも書いたけど、ヴァイオリンがめちゃくちゃ簡単に見えてくるくらいすごい。

 も少し若い庄司紗矢香さんも凄いんですけど、方向性がちと違う。演奏する姿は鉄仮面。無用な情緒は込めないような演奏スタイル。しかしニュアンスのこもった音楽を聴かせるので、完全に計算し尽くして音を作り出すクールな演奏家。かなり興味深い人です。音はユラギのない澄み切った音。ユラギのある心をふるわせる庄司さんの音とはまた違う。

 さて、アンコールもまた挑戦的。…って、ヘンな表現ですが…。

 1曲目は、先日、ジョシュ・リッターのフォークギターとデュエットした、パガニーニのカンタービレ。

 計算ずくのこだわり。両方聴いてニヤリと笑え、って感じがいいね。

 2曲目は、今日のプログラムでヨアヒム編曲版で演った曲のオリジナル?(じゃないねヴァイオリン用の編曲版だし) やるなあ。

 両方とも、心の中で「おー!」と感嘆詞。

 アーティスト、ミュージシャン、プレイヤーとしてのハーンの他に、ステージを支配するプロデューサーとしてのハーンも、挑戦的で面白かった。

 興奮しました。ブラヴォー何度も言いました。熱烈中年ですよ。おかげで微熱が引いたかな。

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2009年1月10日

音楽姫

 今日は大船。

 庄司紗矢香姫のリサイタル。

 東京での公演日程がハーンとダブってしまっていたので諦めていたのですが、鎌倉芸術館でのリサイタルがあると知って勇んでチケ購入(10月24日)したわけですが、案の定出遅れです。

 …が、かなりいい席が空いていましたよ。15列目の中央ブロック。音響的に期待できそう…。楽しみです。

 13時に家を出て13時15分発の快速で大船に向かいます。

 グリーン車でいつものように弁当でも、と思ったのだが、ここのとこ、またお腹がいけない。食欲ない。体調悪いな。食べないから余計体調悪いんだろう。医者行くと点滴打たれたりするし、やっぱ無理してでも食う。駅のコンビニでおにぎりを2個、自販機でコーンポタージュを買った。

 食後の薬をきちんと飲んで、しばし車窓のパノラマを楽しもう。

 今日はいい天気だ。品川から地上に出ると燦々と差し込む陽光に季節を取り違えそうな暖かさを覚える。しかし外は強風。木々が大きく吹き揺り動かされ…。

 ん…? なんか電車止まってるぞ。湘南新宿ラインが遅れているので通過待ちだとか。…いやな展開。間に合わないなんてこと…。予定では開演の40分前に到着予定なので大丈夫だとは思うけど…。

 …。大船には14:20に着きました。

庄司紗矢香 ヴァイオリン・リサイタル
庄司紗矢香(v)/イタマール・ゴラン(p)
2009/01/10(土) 15:00~ 鎌倉芸術館大ホール

 素晴らしいリサイタルでした。

 プログラムのセンスが抜群にいいですね。

 シューベルト、ブロッホ、休憩挟んで、庄司さんの委嘱作品、ドルマンのソナタ、最後がベートーヴェンのソナタ7番。

 今日の決め手はブロッホだった。ブロッホ好きなんだけどめったにプログラムに乗らない。好きな庄司さんが好きなブロッホをやるというので決めたのだっけ。

 最初のシューベルト、ヴァイオリン・ソナティナ第3番。たぶん初めて聞く曲。釘づけになりました。気難しくなくキャッチーなメロディーのチャーミングな曲でした。1、2楽章、音が来ないなあ、と聴いていたのだけど、3楽章の前にチューニングを直して、その後はものすごいきれいな音でエレガントな曲を聴かせてくれました。3、4楽章は心にビンビン響きましたよ。なんでしょう、チューニングのせい?ってことはないよな。大体、どんなコンサート行っても最初の数分間耳が慣れない。聴覚のフィルターがエージングされるまで時間がかかるのかな、オイラ。

 その後は庄司さんの絶妙な演奏に圧倒されっぱなし。

 庄司さんの音はやはり素敵です。私が生で聞いたことのあるヴァイオリニストの音の中でナンバー1かもしれない。以前の弱々しさはなくなり、儚さを湛えつつも芯の太い、深みある音を聞かせてくれます。

 古典と現代曲をミックスしたプログラムは音楽的発見も多く聴き飽きない。庄司さんはヴァイオリンが発することのできるあらゆる音を使い分けているかのよう。音楽の持つ個性や主張、深い芸術性と楽しさ美しさを表現してくれます。とにかく、どの曲も演奏が終わると演奏者もこちらもニコニコの笑顔になる、そんな、音楽って人を幸せな気分にしてくれるんだな、って再認識できるリサイタル。

 先日聴いたヒラリー・ハーンが鉄仮面のように表情を変えず淡々と弾くのに対し、庄司さんは(その辺も大好きなのだが)ボディアクションも大きく表情豊かに弾くタイプ。2人とも音がとてもいいし音楽のニュアンスも素晴らしいのだけど、庄司さんは表情やアクションを弦の音に変えてヴァイオリンの音色に重ね合わせてしまう、そんな魔法を持っているような気がする。

 そしてなんといっても、どんな小さな音でも、どんな速いパッセージでも一音たりとも流すようなことなくしっかりと音を刻む、その集中力、表現することへのこだわりに庄司さんの真価があるのでしょう。

 1曲目が終わってピアノ奏者を確認する。イタマール・ゴランさん。素晴らしいピアニスト! 今日初めて生演奏聴きましたが、あのピアニズムにはやられました。まず音が抜群によいし、リズムセンスもよい。2拍目以降に微妙にディレイをかけるようなセンスがすごくて、音楽に気品と魅力的なニュアンスを加えます。わお!ブラヴォーですよ!

 特にその特徴が出たのはブロッホのリズムと、ベトベンのリリックな響き。あまりの麗しいピアノに引き込まれます。ため息ものです。

 ヴァイオリン・ソナタ、あるいはヴァイオリンとピアノのためのソナタはこうでなきゃ。弦と鍵、お互いに双方の音楽を高みへと導く、芸術性の融合、聞き手に届く音はそれはもう素晴らしいものであります。

 お待ちかねのブロッホのヴァイオリン・ソナタ第1番も素晴らしい演奏だった。

 すんごいです。いい曲だし庄司さんの良さ、儚げなニュアンスを伴った倍音が美しく響き渡る(どんな小さな音でも!)レガートや、歌心、リズムの切れ、テクニックすべてを満足させる曲。庄司さんの現代曲はクールになりすぎず(といってもブロッホですから無機質な音楽ではありませんが)エレガントな歌の響きを持った音楽。ゴランさんのピアノもバツグンの音楽性。興奮しました、感動しました、楽しみました、ブラヴォーです。

 そういえば、ブロッホの演奏のためにステージに出かかった庄司さん、何かを忘れた、と勘違いでもしたのでしょうか、急に足を止めて、また思い直して歩を進める、なんて場面がありました。会場からは暖かい笑い。微笑ましいです。

 後半。

 庄司さん委嘱曲、ドルマンのヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番(このリサイタルシリーズのための新作)は2楽章のショートピース。とっても短い曲でしたけど、庄司さんの一番いい音を集めたような曲でした。

 そして最後のベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第7番。これもシューベルト同様、キャッチーな旋律をフィーチャーした、自然に心躍るような演奏。あまり芸術然とした演奏ではなく、庄司さんの演奏では眠くなりません。細かいところまで音を大切にした演奏で、切れがあるけど柔らかい、美しさと楽しさ、高い音楽性を合わせ表現しています。まさにアーティストであり、ミュージシャン、そして超一流のプレイヤーだと証明するような演奏でした。こちらもゴランさんのピアノは素晴らしい音楽性で、二人の作り出す音楽はまさに名演という感じです。

 ブラヴォー!

 会場の拍手鳴りやまず、アンコールは4曲。

 最初の1曲は庄司さんが曲紹介。「エルガーの愛のあいさつを弾きます」。

 美しい演奏でした。

 その後の2曲は聞き覚えのある曲だけど曲目知らず(^^; ゴランさんが「もっと弾きなよ」みたいな目配せをして庄司さんを促すのでした。

 最後の曲は聴いたことない。エレガントなメロディーのリリカルな曲調ですが、演ってることは徹頭徹尾高等テクニックみたいな変わった曲。巧い人が弾かないと様にならない曲ですね。

 庄司さんははんぱねーテクニックで今日のすべての曲を弾ききりました。

 そういえば座席。

 大きな期待に反して、なんと…ダブルブッキングでした…。

 オイラが座って演奏を待っていると、オイラより年配のお姉様がやってきて、ここは私の席だという。

 …まさかオイラにそんな事態が襲いかかるとは…。

 しょーがないので、おねーさまと2人で客席案内係みたいな女性に事情を話すと、とにかく着いて来いと…。

 鎌倉芸術館って都内の民間のホールと違って、やたら広いのよね。長い長い廊下を通って、階段下って1階の入口、当日券売り場まで連れて行かれた。

 なんじゃ、この対応。

 普通、客を待たせてホールの係員が走り回って対応するもんじゃないの?

 …って怒っちゃいましたよ。思わず。

 ダブルブッキング相手のお姉様は「発売当日にここに来て買ったのだから間違いない」と主張されるので、チケット購入出遅れ組のオイラが空いてる席に移ることに。

 2列ほど前ですが、下手側に大きくずれた席です。チケットには「御招待」なんて書いてます。(^^;

 この席だとピアニストの姿は庄司さんに隠れて見えません。右向きに舞台を観るので、ガチャ目のオイラはうまくピントが合わないの。しかも開演間近の出来事だったので、長い長い移動の息切れが残ってます。せっかく早く着いて息を整え終わったところだったのに…。ま、最初からこの席しかなかったと思うしかないね…。

 でも、その後のとてつもなく素晴らしい演奏、いい音楽でそんな現実は忘れ去りました。

 いい日、温かい冬の一日でした。

 今日明日休んで月曜は仕事です。

 (1/11追記)

 昨日のアンコール曲が鎌芸のブログで発表になっていた。

■エルガー:愛の挨拶

■クライスラー:おもちゃの兵隊の行進曲

■チャイコフスキー:感傷的なワルツ

■クライスラー:ウィーン奇想曲

 チャイコの感傷的なワルツの曲名も思い出せないとは、かなりキテルね。オイラ。

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2009年1月 8日

初笑顔

 ニッコニコのコンサートでした。

ハーン&リッター
ポップス&クラシック コラボレーション

ヒラリー・ハーン(vn)/ジョシュ・リッター(vo・g)
2009/01/07(水) 19:00~ 東京オペラシティコンサートホール

 今年初のコンサートは念願のヒラリー・ハーン。ただし今日はソロではなく盟友?のフォークシンガー、ジョシュ・リッターとのコラボレーションコンサート。

 ジョシュ・リッター、初めて聴きました。懐かしい感じのど真ん中フォーク。アコギ1本で語るように歌います。スリーフィンガーで延々とギターをつま弾き、長い長いメッセージソングを歌います。英語が分からないので、彼の真の価値を知ることができなかったのが残念。

 音楽的には渋いです。ど真ん中のフォークですから。詞を聴かせる、いかにも弾き語りの他に、ストロークでリズミカルなナンバーもあり、曲終わりには会場から声がかかっておりました。

 で、言葉は分からなくてもすっごいアッピールポイント、笑顔が抜群なのだ、ジョシュったら。それにタケミツホールの豪華さに興奮しっぱなしで何とも可愛らしいのだ。ピュアって感じの好青年です。

 一方のヒラリー・ハーン。すごい。スーパーです。前半プログラムではエルンストの《「夏の名残のばら(庭の千草)」の主題による変奏曲》を披露。ものすごい超絶技巧曲ですが、いかにもって感じの押し出しの強い曲ではなく、「庭の千草」ですから、エレガントでチャーミングな曲。ハーンの演奏も原曲の味わいをしっかり再現しつつ、凄まじい超絶技巧をさりげなく、さらりと弾いて聴かせた。バリエーションの中で、左手のピチカートによる主旋律と弓で伴奏を同時にこなしたり、その後、ピチカートだった部分をハーモニクスに変えて弾いたりと、いやはや、ハーンは表情ひとつ変えず、クールな佇まいで、しかし音はハートフルに、素晴らしい音楽を紡ぎ出した。

 ため息です。のどからから。空気が乾燥してたこともあるけどね。

 そだ。今日の座席は奇跡のような素晴らしい席。1階10列の左右ど真ん中。わお。真っ正面にアーティストが見えるし、音もよい。こんないい席に座ったのは生まれて初めてくらいですわ。

 休憩を挟んで後半。そうだ、オペラシティのサンドウィッチはメチャうまかった。600円。ひとつひとつパンも具も違う。具は野菜も多く味付けバツグン揚げ物はなし、ヘルシー。

 後半はハーン中心のステージ。

 大好きなバッハ、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番。素晴らしい演奏でした。

 4つの楽章にあんなに異なる表情があったのか、とあらためて認識。音楽家の残したしかけを見事に再構築したばかりでなく、ハーンらしさを存分に乗せた演奏。最近はやりの古楽っぽい演奏ではなく、旋律のうねりとか、リズムの楽しさとか、音の表情とか、そんな音楽の本質を聴かせてくれるような演奏。

 好きな曲なので色んな人の演奏を聴いたけど、今日のハーンのは魅力再発見の演奏だった。1楽章の可憐ではかなげな表情、2楽章の骨太でいかにもバロックみたいな演奏、3楽章の美しい旋律、4楽章のリズムセンス、すばらしいです。弾いてる姿、表情はいたってクール。本物のヴィルトォーゾって風格でした。

 それから、曲順を変更して(今日のプログラム自体、事前に発表したプログラムとは内容変更していたようだが、さらに曲順を変えて)エルンストの《シューベルト「魔王」による奇想曲》を演奏。これまたすごい超絶技巧曲。

 その後にジョシュが登場。ハーンの「魔王」を聴いてインスパイアされて書いたという、フォーク版「魔王」、ザ・オーク・トゥリー・キングを歌う。これまたいい歌でした。これは内容知ってるので言葉の壁は少し低かったかな。

 最後にハーンがイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第5番を。これは初めて聴いたのだが、今日の演奏会のテーマというか、田園風景、フォークな香り漂う素敵な曲。最後にふさわしい、あったかい感じの演奏で、ハーンの別の魅力に触れた感じ。

 アンコールは、ハーンのヴァイオリン、ジョシュのアコギのデュオでパガニーニのカンタービレ。ジョシュのギターがちょっと心配だったけど大丈夫でした(演奏前に弱気なコメントしてたけど)。ハーンの麗しい朗々と歌う弦と、ジョシュのアンプを通したスチール弦という、めったに聴けないデュオは、とっても優雅で、暖かく、やさしい、ハッピーな演奏でした。

 今日の演奏会は、笑顔なしには聴けない感じ。なにせ、超キュートな笑顔のジョシュと、これまたとびきりの笑顔のハーンが繰り広げるハートウォーミングなコンサートだったのだから。

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2008年12月31日

今年のベストエンタ

 今年のベストエンタまとめ。順位は適当。

 まず、コンサート。

  1. NJP 四川省大地震クリスマスチャリティーコンサート
  2. HIROMI'S SONICBLOOM JAPAN TOUR 2008 BEYOND STANDARD
  3. 絢香 POWER OF MUSIC
  4. 絢香 LIVE TOUR 2008 Sing to the Sky
  5. 一青窈 at 音霊 SEA STUDIO
  6. 大塚愛 LOVE IS BORN -5th Anniversary-
  7. NJP すみだ平和祈念コンサート 戦争レクイエム
  8. ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 JAPAN TOUR 2008 Program2
  9. サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団
  10. Chick and Hiromi live in Budokan “Duet”
  11. ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団(横浜)

 今年はクラシックによく行き、印象的な公演も多かった。特に最近行ったばかりのダニエル・ハーディングとNJPによる四川省大地震チャリティー。今年行ったオケ公演のピカ一。BPOもすごかったけど、僕の中では上行ってた。同じNJPの平和祈念コンサートも素晴らしい取り組みで出来もよかった。ジャズは上原ひろみ。先日のSonicbloomのツアーのパワーは今年の全ジャンルで一番。春のチック・コリアとのデュエットコンサートもエキサイティングでよかった。邦楽では絢香。ツアーもビタミン注入してくれて良かったけど、春のチャリティーコンサートがまた素晴らしかった。大好きな愛ちんはツアーよりもラブ・イズ・ボーンが印象。ストレートに音楽していた感じがいい。一青窈様も、ツアーよりも逗子の海の家でやったライブの熱気が忘れられない。他に若いアーティスト、ヴァイオリンの木嶋真優、ピアノの尾崎有飛には可能性を感じた。

 ステージは…。

  1. パリ国立オペラ 初来日公演 トリスタンとイゾルデ
  2. 隅田川続俤 法界坊
  3. 東宝ミュージカル ミス・サイゴン(ソニン)
  4. エトワール・ガラ2008 Aプログラム
  5. 夏祭浪花鑑 なつまつりなにわかがみ
  6. いのうえ歌舞伎☆號「IZO」
  7. きみがいた時間 ぼくのいく時間
  8. 私生活 PRIVATE LIVES
  9. 魔笛 Impempe Yomlingo
  10. 思い出トランプ
  11. 恐竜と隣人のポルカ

 伝統はすごいっすね。なんと言ってもパリ国立オペラ…高かったけど。平成中村座もさすが。それからなんと言っても印象的だったのが、ソニンがキムを演じたミス・サイゴン。4人のキムの中でピカ一。それからパリ国立オペラ座バレエのエトワールを中心としたガラ公演。それからつい最近観たばかりの南アフリカ産の魔笛にも衝撃を受けた。今年のステージ、外れもけっこう引いたけど、面白い舞台をたくさん観た。

 映画は…。

  1. 僕の彼女はサイボーグ
  2. パコと魔法の絵本
  3. おくりびと
  4. 私は貝になりたい

 映画はこんなとこか。あんまり観てないし外れもあった。洋画は2本しか観ず、しかも全滅。

 今年は遊びすぎ。疲れたし金も散財した。来年はも少し節度あるお遊びにしないとね。

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2008年12月29日

ミンナ ヒロミ ヲ アイシテル

 年末恒例、上原ひろみのツアーファイナル。

 今日はお昼近くに目が覚めて食事のスケジュールがいい加減になっていたのでコンサート前に腹ごしらえ、ってことで東京国際フォーラムホールAの建物にある店に入って何が速くできるか分からんのでカキスパゲッティを頼んだら、この世の物とは思えんほど不味い物だった。残した。カキが可哀想。コーヒーと合わせて2180円。くらっ…。トホホな気分でホールAに入場…。

 前向きにいこう!

 さあ!パスタでエネルギー補給したのでどんなに暴れてもオーケーだぜ!って感じに準備万端、ライブ開始を待つだよ。

HIROMI'S SONICBLOOM JAPAN TOUR 2008
BEYOND STANDARD

2008/12/28(日) 18:00~ 東京国際フォーラム・ホールA
hiromi's sonicbloom
上原ひろみ(p, kb / leader)
Tony Grey (eb) / Martin Valihora (ds)
David Fiuczynski (eg)

 今日の席は34列、上手側ブロックの中央くらい。かなり遠い。でも去年よりはいいね。実はもう一枚S席が当たったんだけど、それはもっと後ろの後ろ、ってことでチケットショップに売り払って、今日のSS席(これで?)に座る。

 ライブは大満足でした。昨年のファイナルはお疲れちゃん(hiromi's bootcampとか言ってたし)な感じでしたけど、今日は元気ハツラツよかったよかった。

 セットリストはメモしてないけど、BEYOND STANDARDの曲は網羅?

 hiromi と Tony はいつもの通り切れ切れ。ステージをドライブしていく両輪。まーちゃんもカッコいいんだけど、スタンダードナンバーのせいかいつものようなエッジ効きまくりのタイトなドラムに比べ、ちょっとおとなしかったかも。演奏スタイルも少し変わったかな。とはいえ、ドラムソロで2本もスティック飛ばす熱演でした。やっぱ、まーちゃんのドラムス大好きだあ。

 フューズはちょっとノリ切ってないような気がしたんだけど、パンフを見たら、日本ツアー前半はフューズじゃなくって別のギタリストだったみたい。そんなこんなでフューズはいまいちチームに馴染みきれなかったのかな。演り慣れてるはずの Double Personality もソロはイマイチ。全体にブルーズィーなフレーズのインプロヴァイズがうまく行かない感じだった。ジャズのスタンダード、と言ってもhiromiのスタンダードはかなり個性的だけど、が不得手だったのかな。

 ライブ終盤のキャラバンはすごかった。フューズのエレキシタールみたいな演奏法がバッチリ決まってた。キャラバンのあのアレンジにはフレットレスがぴたっとマッチする。すさまじいテクニックとノリでキャラバンのエスニックな雰囲気を演出していた。今日のツインネック、上のネックはフレットレスではあるけど、6弦だったみたい。ペグの数が12個もなかったような。

 hiromiのソロピアノ、I've Got Rythm は hiromi のテクニック爆裂。すげー聴き応えの演奏。これでもかってテクの連続。速弾きもすごいけど、むちゃくちゃ複雑なシンコペーションが次から次に入って、浅田真央のステップか上原ひろみの指使いかってくらい色んなことやってますよ、すごいスピードの中で。そんで演奏も破綻しない。ミスタッチなんか皆無。すげー。途中でスコット・ジョプリンとか、同じガーシュインのラプソディーインブルーとか、遊びも加えて存分に hiromi のピアニズムを満喫。

 それからすごかったのは、再アンコールのKung-Fu World Championだ。オイラも大騒ぎしながら踊り狂いましたけど、会場全体が絶叫の嵐の大盛り上がり大会。フューズのソリッドなロックギターも炸裂して何もかもすごい、ど迫力のフィナーレ。過去最高のノリかも。

 会場全体がhiromiへの愛であふれかえってる、そんなライブでしたよ。

 汗だくになりました。声もかれました。

 こっちは観客ですけど「やりきった!」って感じです。ふう。

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2008年12月28日

忘れてた

 昨日の募金の話の続き。KOKIAのライブでも募金したなあ。なんだっけあれ、KOKIAがニューヨーク行って911の癒しの儀式をする資金の支援だっけかな。

 あれはいつのことやったかいのお。11月20日だ。第一生命ホール。席もイマイチ、なんとなくアウェイな雰囲気だったので乗り切れなかったライブ。

 ま、ああいう募金もあっていいかな。

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完全コントロール

 午前中、医者で正月休み中の薬を仕入れて、ちょっと会社に気がかりがあったので会社に顔出し取り越し苦労だったことを確認したのち、豊洲の駅から池袋に向かう有楽町線。

 今日はチャリティーコンサート。

ダニエル・ハーディング
新日本フィルハーモニー交響楽団
四川省大地震クリスマスチャリティーコンサート

2008/12/27(土) 14:00~ 東京芸術劇場大ホール

 今年は募金した額が少ないなあ、と思っていたときにコンサートのチラシをもらったので即予約。9月15日にイープラスで購入。

 そういえば、池袋の東京芸術劇場大ホールでコンサートを聴くのは、こけら落とし公演のシノーポリとザ・フィルのマーラー・チクルス(のうちの一曲、たしか大地の歌)以来、何年ぶり?18年ぶりか…。

 あの長いエスカレーターが怖くて二度と行くまいと決めていたのだが、今日乗ってみたら、なんてことはなかった。でも趣味悪いなあれ。

 開場まで時間があるのでホール近くのイタリアンレストランで遅めの昼食。バケット付きミネストローネスープと洋なしのサラダ、コーヒーで2180円。ちょと贅沢。

 長いエスカレーターを登ってさらにエスカレーターで一つ上。ホワイエに募金箱を探す。

 ! すごい、行列ができてる!

 と思ったら、プログラム購入の列だった。その横に募金箱。とりあえず5,000円投入。大体募金一カ所5,000円と決めているのだった、なぜかな。(今年は、絢香の東南アジアの貧困層の児童支援、交通遺児育成、ミスサイゴンの米兵の父親と生き別れになった東南アジアの子供支援、川畠成道の盲導犬支援、そしてハーディングの四川省大地震の5カ所だけか…。収入の一割にはほど遠い。一割出す余力はないですね、こんなに遊んでいては。コンフェッション!アーメン)

  1. ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」作品92
  2. エルガー:愛のあいさつ 作品12
  3. ヴェルディ:歌劇「運命の力」より 序曲
  4. ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集第2集より
    第7番ハ長調 作品72

- 休憩 -

  1. ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調 作品95
    「新世界より」

 演奏会前半は管弦楽曲集。ドヴォルザークを中心にハーディングの母国イギリスのエルガー、そしてなぜかヴェルディ。プログラムとしては元気と癒しを四川に送ろうということかな。

 演奏はまことに素晴らしいものだった。ハーディングはオケを完璧にコントロール。新日本フィルがあんなに表情豊かなオケだったとは…。ハーディングの音楽は切れ味するどいって感じ。テンポの変化とか、コンサートホールの残響の長さまで計算に入れたような静寂の作り方とか、彼の時間の支配力というか、絶妙な間、緩急の使い方、そのセンスはとっても好きだな。楽曲の持っているキャラクターを完全にものにして、奇をてらうことなく、しかし意欲的に構成していく力、そしてオケと共に音楽を構築していく力、きっとすごい実力なのでしょう。新日本フィルを完全に手中に収め、両者抜群の相性でいい音楽を作った。

 まじ感動したオイラは休憩中にハーディングのCDを3枚購入。これまでマラ4の1枚しか聴いていなかったのだが、これからしっかり聴いてみようと思う。

 さて後半。

 今年はなぜかドヴォルザークの新世界をよく聴いた。9月の本名&TCPO、10月のC.ヤルヴィ&トーンキュンストラー管、そして今日。前2つはかなり個性的。今日の演奏は王道を新しい感覚で歩く、そんな感じ。最も若い指揮者が、最も巨匠のような風格ある演奏を聴かせた。それでいてカビの生えたような表現ではなくて新しいのだ。うーん、すごい、ハーディング。

 2楽章はかなりゆったりしたテンポと、静寂の時を意識した厳かで品格の高い演奏。コーラングレの音がまことにキレイで、演奏も素晴らしかった。この曲の肝でもある楽器をフィーチャーするためにも、楽章全体を静謐でゆったりとした音楽に仕上げることが重要だったのだろう。

 名曲コンサートのレパートリーみたいなコンサートでしたが、そうした演奏会では往々にしてバラバラに突っ走りそうな各楽器のバランスを崩すことなく完全にコントロールして、本物の名曲の数々を聴かせてくれた。すごいコンサートだった。

 コンサート後にハーディングのサイン会があった。並んだ。…。(^^;

 今日の席はM列、上手側センターブロックの上手端っこから2個目。いいポジションでした。距離も遠すぎず、壁からも十分離れているのでいい感じの音響でした。あと、あのホール、当たり前のことなんだけど、あれだけ駅の近くにあるのに電車の振動がまったく入らない。素晴らしいです。当たり前なんだけど…。地元のすみだトリフォニーはちょっと怪しい。ティアラこうとうはダメ。タケミツメモリアルもダメ。まったくだらしないホールが雨後の筍のように建ち並ぶ東京にあって、さすが土建族都知事時代に贅を尽くした箱物は大した物だ。贅を尽くしたは大げさか。建材は安っぽい。

 L-22の男。

 斜め前に座っている男が落ち着かずに鬱陶しい。演奏が始まるギリギリ前まで年賀状書いてるし(^^; 表書きとか丸見えで、個人情報をあれだけ堂々とさらしていいのか!?と神経を疑う。家でやれ!

 落ち着かないといえばオイラも落ち着かなかった実は。今日、朝起きたときからくしゃみが止まらず、コンサートに出かける前にパブロン鼻炎カプセルを飲んでいたので、後半の後半は口がからからに渇くし、眠気が襲いくるし、やばかった。

 L-22の男とオイラ、多動コントロール不能。

 明日はくしゃみが止まるといいな。

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2008年12月24日

激悪音響に沈む

 今年の第九はTPO&佐渡のにした。

 チケット取りは毎年の事ながら出遅れてイマニな席。1階31列、上手側センターブロックの上手側端から4個目。左右のポジションはまあまあだが、この席、音響悪し。

 間接音響が汚れまくって美しい響きを感じられず。むしろ逆位相がかぶったように音がこもる。特にひどいのが男声合唱。直接音に0.2秒くらい遅れて重なる反響音がぶつかり合ってパチパチ音を立てて破れるように、鼓膜の上で音が割れるのだ。

 …。

東京フィルハーモニー交響楽団
ベートーヴェン第九特別演奏会

指揮:佐渡裕
ソプラノ:田村麻子/アルト:坂本朱
テノール:吉田浩之/バリトン:キュウ・ウォン・ハン
合唱:東京オペラシンガーズ
2008/12/23(火・天皇誕生日) 15:00~
Bunkamuraオーチャードホール

 前半はTPOのブラスセクション、トランペット4、トロンボーン4の構成で古楽の小品を2曲。

  1. ガブリエリ:第7旋法による8声のカンツォーナ 第1番
  2. ガフリエリ:「カンツォーナとソナタ」より第13曲“8声のソナタ”

 初めて聴く曲で、しかも、この編成の演奏も初めて聴く。

 これはなかなかの演奏でした。華やかで軽やか、乾いた美しいブラス音のアンサンブル。誰かがリーダーになって吹き振りするでもなし、お互いの音を聴きながら合わせているように見える。これはすごい。

 曲はテンポの変化も頻繁にあって、指揮なしに合わせるのはけっこう難しそうなんだけど、完璧なアンサンブルでした。

 音響は…。遠いなあ、って感じ…。

 演奏終了後、拍手はすぐに終わって、オイラは最後まで拍手してたんだけど、さすがに一人でいつまでも続けるのはナニなので、オイラも終了。一度もカーテンコールなしのしょぼい終わり方になってしまった。もっと拍手あってよかったと思うのだけどなあ。

 15分休憩。コーヒーとサンドウィッチで過ごす。

 後半はメインの第九。

 佐渡とTPOの第九。音響のせいか、あっさりしてる。テクニックはあるけど色気がない音。

 取り立てて音のいいホールではないけど、過去に聴いたどの演奏会より色気がない。TPOももともと色っぽい楽団じゃないけど、それにしても味気ない音。そういう演奏プランなのか、座席のせいか…。

 でもなあ、夏に聴いたパリ国立歌劇場管弦楽団、このときも31列。あのオケの音はメチャ艶っぽかった。あの時はオケピの中だった。今日のTPOは第九なので合唱団(吸音効果が大きい人体の集まり)の前。音響の環境には大きな違いがある。

 ピッチのちょっとしたズレが重なって艶をなくすのかなあ。特に気になったのはクラリネット。クラはチューニングすら気になった。オーボエは直接音だけなんだけど、演奏はうまかった。全体に木管パートの響きが悪い。

 第1楽章。無難な立ち上がりですが、途中からなかなかユニーク。同じ楽譜のハズなのに、聴いたことのない音が聞こえる。楽譜の一音一音を大切に弾くって感じ。ヴァイオリンが細かく色んな旋律を演奏しているのだなあ、と感心して聴いた。というか、今までちゃんと聴いてなかったって事かなあ。第九は好きで何十回といろいろな指揮者、オケの録音、コンサート聴いているけど。

 2楽章は無難。潤いのない音響のせいで途中からちょっと飽きてくる。演奏が固い感じがするんだよな。クールというか、マジメというか。佐渡の音楽プランにTPOがついて行けないのか?

 後半に向けてソロ歌手が入ってくるのだが、まったく拍手なし。(^^; オイラも隣のオヤジの荷物が気になって下向いてたせいで、歌手の入場に気がつかず、拍手できなかったけどね。

 大好きな3楽章、そして歓喜の4楽章と、あの天国のような麗しい音がまったく聞こえない…! クールすぎるよ。演奏が?音響が?どっちかな。

 全体にはいい演奏といえるのだろうが、感動が少ない演奏会だったなあ、オイラ的には。

 渋谷じゃなくて地元で新日本フィルにしとけばよかったかも。

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2008年12月21日

南アの魔法の笛

 オペラは演出の時代と言われているらしい。

 そして、すごい演出のオペラ、ミュージカル? まさにマジック舞台、魔笛を観てきた。

 チラシのコピーでは<ソウル・オペラ>と謳っているが、確かにこのコピーに興味を惹かれたわけだが、余計な先入観につながった感もある。

魔笛 mozart's The Magic Flute
Impempe Yomlingo

2008/12/21(日) 13:00~ 東京国際フォーラム・ホールC

 いい舞台だった。初めて、魔笛を観て面白いと思った。

 最近では映画の魔笛も演出面ではとても面白かったのだが、ストーリー、世界観に対して演出がピッタリはまったものではなかった。演出のための演出、という感じ…。

 今日観た魔笛は作品の世界観と演奏、歌、演技、ダンス、衣裳、舞台装置、楽器、そしてモーツアルトの楽曲まですべてのエレメンツが、この作品こそがオリジナルであるかのように見事に調和していた。

 先入観がぶっ飛んだのは、タミーノと三人の侍女の歌を聴いた瞬間。オペラだった。オペラの舞台経験豊富な歌手達がそろっている。もっと、ソウル・ミュージカルみたいな舞台かと思っていたのだが。

 演奏はマリンバとジャンベ、ドラム缶、空き瓶?などリズム楽器が主体。一部トランペットも使われるが、オペラのオーケストラとはまったく違う。すばらしいアレンジで、モーツアルトの音楽をまったく新しい音楽に仕立て上げて聴かせる。歌はオペラの唱法なので、非常に意欲的な音楽だ。

 演奏家は楽器だけではなくコーラスや役者、ダンサーとしても活躍する。

 舞台は狭く、奥行き5~6mの間に1mくらいの高低差を付けた超弩級傾斜舞台。その両脇にマリンバが配置してある。演奏は主に下手側の4台のマリンバが担当する。演奏者はメチャクチャすごいリズム感。特に指揮や重要な演奏パートをリードしたりトランペット吹いたり、縦横無尽のミュージシャン、編曲も担当しているマンディシ・ディヤンティスは異才ぶりを存分に発揮。上手側のマリンバ4台は前奏曲や間奏曲の時だけ使っていたようだ。

 出演者は全員がオペラ歌手というわけではない。The Supremes じゃなくって The Spirits、精霊3人組はオペラの歌手ではなく、ミュージカルその他の分野で活躍しているようだ。ソウルっぽい歌声。ソプラノ歌手と重唱してもまるで違和感ないから不思議だ。コスプレっぽいカッコで、楽しい存在。

 タミーノ(ムレカジ・アンディ・モシーア)、パミーナ(ノブルムコ・ムケケザ?)、ザラストロ(シンピウェ・マイェキ?)の歌が素晴らしかった。それから、ザラストロと共に歌う信者達のコーラスも見事。厳かで非常に感動的。しまった。キャスト表見てくるの忘れた。貼り出してあったかなあ。プログラムを見ると主要キャストはダブルキャストになっているけど…。パパゲーノ(ザミレ・ガンタナ)は面白かった。芸達者な人、ミュージカルもオペラもこなす人。夜の女王(ポーリーン・マレファネ)はアリアの聴かせどころの高音部でちょっと音程不安定。いい声、説得力のある歌唱。

 今日の席は4列目下手側ブロックの中央より端っこ、通路際。いいポジションです。が、サブタイトルズはまったく読めない。ま、話は大体覚えているし、プログラムのあらすじで復習してから観たので、舞台上のパフォーマンスに集中できてよかった。前から4列目だと冒頭、炎が上がるシーンでは熱が伝わってきた。

 大満足。空席がチラホラあったけど、もったいないなあ。

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2008年11月26日

おばかはおれ

 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演ってことで、仕事を定時で上げてサントリーホールへ。

BERLINER PHILHARMONIKER
SIR SIMON RATTLE
JAPAN TOUR 2008

2008/11/26(水) 19:00~ サントリーホール

 生BPOはすげー。

 プログラムはブラームス・チクルスの第2夜。交響曲 第3番 ヘ長調 作品90 と 交響曲 第4番 ホ短調 作品98 の2曲。さすがに全曲聴くのは贅沢すぎて手が出ませんでした。ってことで、大好きな4番が聴ける今夜を、フジテレビ先行予約で購入。

 ブラームスの交響曲第3番。あんまり好きじゃなくてほとんど聴いてなかった。先日ハイビジョンでNHK音楽祭、ヤンソンス&ロイヤル・コンセルトヘボーで久々聴いた。あんまりピンとこなかった。

 でもでも、ラトル&BPO。すげーよかった。特に1~2楽章の美しいこと。3番で美しいというと3楽章のイメージですが、3楽章はカリカリの高解像度写真みたいな音で、演奏はすごくいいんだけど、楽曲にまとわりつくロマンティックなムードを極力排除したようなクールな音楽になっていた。それに比べ、1~2楽章のロマンティックさと来たら、そして演奏のすごさ。ラトルはほとんど指揮っぽい指揮をせず、まるで室内楽の合奏のようにオケだけで素晴らしい音楽を紡いでいく。4楽章も破綻なく、パーフェクトな名演。ラトル&BPOの3番はまじすごい完成度。感動しました。3番、見直しました。

 と、ここで休憩。

 席は1階4列下手から6個目。
 うーん、前過ぎる。端っこ過ぎる。これでS席か。
 遠鳴りは聞こえず、直接音が勝つ。見えるのは第1ヴァイオリンの背中ばかり。
 そんなことより、下手寄りに位置するフレンチホルンの開口部?ラッパの先から出る音が後ろの石壁に直撃! 壮大なる反射音。音量のバランスがメチャ悪いのだ。ホルン主席のソロはすごくいい演奏で、ブラボーが出てましたし、おそらくポジションもホルンパートの中では最も舞台中央寄りだったのでしょう。ホントにいい音、いい演奏でしたが、ホルンの重奏となると一番下手寄りのおそらく女性の音が石壁に…。すさまじい音響でした。

 さて後半。

 好きなブラームス交響曲第4番。ラトル&BPOの演奏はさっぱりポン酢風味。1~2楽章はまあまあ。巨匠らしい振り。ホルンのデカさが気になる。3楽章は弾むようなリズミカルな楽しい楽想を強調、とっても軽やかにノリノリの演奏です。そして4楽章。もっともカッコイイところですが、この楽章がもっともあっさりすっきり。昼メロの劇伴に使われるような重々しい感じはなく、速めのテンポで進み、ラストもさっさと終わる。う~ん、なかなか新鮮な4番。3~4楽章は聴き物でしたよ。ただ個人的には4楽章もっとねっとりしてほしかったかも。

 最後は長い長いアンコール。オケが引き上げても拍手はやまず、ラトル一人でカーテンコールに応える。それでも鳴りやまない拍手に、飲みかけのビアジョッキを片手に登場するラトル。ビールのおじゃまは野暮天だあ、ってことで演奏会もお開き。

 やっぱすごいな、BPO。情緒的になりすぎず、抑制の利いた芸術作品。これもまたよし。

 あー、でもこの後がいけない。

 クロークに預けたコートを受け取ろうとしたら、預かり証のタグがない。どこをさがしてもない! 落っことしたのかと会場を見てもドアが閉ざされた後。仕方ないのでなくした旨を伝えて、一筆書いてコートを受け取って家路に向かう。

 そうだ、カバンに押し込んだマフラー取りだしたら、ん? なにこれ。タグ? 二度見。…タグ? …。あるじゃん、タグ! マフラー入れるときにポケットの中身も一緒にカバンにつっこんでいたらしい。いつの間に? 記憶が全くない…。(^^; 明日郵送で返さなきゃ、あーばかばかオバカおれ。
 せっかく盛り上がってた気分がすっかりしょぼん。

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2008年11月24日

おばかぶき

 けつがはみ出て左尻が痛いです。狭い座席でした。

 浅草は雷門をくぐり浅草寺境内、特設の芝居小屋、平成中村座で芝居見物。

 下手側の端っこ。花道から4個目。ちっさな座布団1枚分の領分。

平成中村座十一月大歌舞伎
隅田川続俤 法界坊
中村勘三郎/中村扇雀/中村橋之助
板東彌十郎/中村勘太郎/中村七之助
片岡亀蔵/笹野高史/他
演出:串田和美
2008/11/24(月・振替休日) 11:30~
平成中村座(浅草寺境内特設小屋)

 筋立ては如何にも歌舞伎のお約束、でも歌舞伎とは思えぬ喜劇でした。平成中村座の舞台では半端な喜劇ではなく大爆笑の連続、しかし大切はドシリアスな所作事。

 とにかく笑った。楽前日とあってか勘三郎さんのくだらねーアドリブも暴走気味? 橋之助さんや扇雀さんも笑いをこらえることができないような場面が続出。

 しかし皆さん巧いなあ。勘三郎さん、亀蔵さんははじけてます。それから台詞もなく笑わせる七之助さん、すごい。あの間の取り方、表情は絶妙。コメディーセンスも一流です。淡路屋さんはちょっと悪乗りかな? 黒子も大活躍でくだらなさ満点。
 そして皆さんオバカと真面目を交互に繰り出す演技はさすが。オバカな演技の傍らで真面目な演技をする人もさすが。でも橋之助さんはいまいち突き抜けられず、って感じで二枚目を貫いておりました。

 一幕、二幕は通しで演じられるので、休憩までが長い。弁当を買っておいたのだけど、なかなか食べることができずお腹空いた。それから寒くてなんだか頭が痛くなってきた。

 やっときた休憩。幕の内弁当は美味しゅうございました。休憩の間、花道と舞台では所作舞台を敷き詰める作業が行われる。

 大切の所作事。勘三郎さんが双面、野分姫の幽霊と法界坊の幽霊が合体した怨霊、姿はお組、で女形の舞を見せます。見事です。扇雀さんと左右対称で踊るあたりは、さすがに扇雀さんの女性らしい優雅さが秀でております。お組としての台詞は黒子になった七之助さん(野分姫)がしゃべり、勘三郎さんが口パクを合わせる。だんだん法界坊の本性が見えてくるあたり、ユーモラスでもあり迫力もあり。そして串田節全開の派手やかな幕切れは期待を裏切らない。

 平成中村座の小屋は特設ということで外の音が色々聞こえる。途中から降り始めた強い雨、屋根を叩く雨音も一つの風情か。上空のヘリの音もまた…。

 最後は平成中村座お約束?のスタンディングオベーション。満足満足な舞台でした。

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2008年11月23日

イリヤにブラヴォー

 オーロラ姫はキュート、妖精さん達も可愛い、男の子もキレイ、見目麗しき若いスケーターが山のように登場するシアター・オン・アイスを観てきた。

 何となく鬱々とした日々にあって久々晴れやかな気分!(^^)

シアター アイスショー
眠れる森の美女
THE IMPERIAL ICE STARS
オーロラ姫:エレーナ・ヤヴァノヴィッチ
デジレ王子:ウラディスラフ・ジョヴニルスキー
カタラビュート:イリヤ・クリムキン
カラボス:ミハイル・マゲロフスキー
リラの精:ナタリア・カルピーチ/他
振付:マリア・オルロヴァ
音楽:チャイコフスキー
2008年11月23日(日・勤労感謝の日) 13:00~
東京厚生年金会館

 昨年は夏、初秋?でも寒かったので、今日は厚着して膝掛けブランケットを用意して新宿厚生年金会館へ。席は一番前。センターからやや上手寄り。抜群の席じゃありませんか。厚生年金はプレリザーブ(6月の2次受付)でもいい席が回ってくるなあ。

 スリーピングビューティーのショーはTHE IMPERIAL ICE STARSの一番古い演目だということで、昨年の白鳥と比べると完成度はいまいち、いかにもフィギュアスケートのショーという感じで、誰がどの役をやっても同じみたいな、演劇的要素はあまりない舞台だった。

 そんな中、光り輝いたのは芝居の狂言回し的存在のカタラビュートを演じるイリヤ・クリムキン。

 メチャクチャ巧い。トリノオリンピック代表ってことで、つい最近まで世界トップクラスで戦っていた選手だけのことはある。
 スケーティングに切れがあるし、ステップの見事なこと。これでもかってくらい多彩なステップを狭いリンクの中で、それもすごいスピードで楽々決めてみせる。拍手ポイントだと思うんだけど、ステップには誰も拍手しないのね。トリプルやトリプルアクセルも簡単に決めるし、何より、役柄を見事に演じる演技力。表情もいいし、大きなボディアクションでユーモアたっぷりに魅力的な狂言回しを見せてくれた。

 それからベテランスケーターのナタリア・カルピーチが演じるリラの精。スピードはないが、スケーティングはメチャクチャうまい。存在感も抜群で悪の精カラボスとの対決シーンも説得力のある演技になっていた。

 オーロラ姫とデジレ王子は若いペア。リフトは見事なのだが、ジャンプをほとんどしないので、アイスダンスの人たちかと思ってみてたのだが、ペアの選手だったらしい。オーロラ姫は可愛らしいお姫様っぷりでした。王子様は見た目だけでいうと、もっとピッタリの男子が一杯出演していたのだが、競技者時代から8年くらいペアを組んでいるというので、ベストなキャスティングだったのかな。

 他の出演者は若いスケーターが多く、10代から20代前半のキャストが爽やかにファンタジーの世界を表現した。白鳥ほどの超絶技巧の連続ではなかったが、見た目の美しさとその爽やかさで笑顔の絶えない観劇となった。

 ラストはキャストが全員で得意技の披露。ここが一番盛り上がったかも。

 ブラヴォー。特にイリヤにブラヴォー。

 オーロラ姫。終演後にパンフレットを買った人対象にサイン会があったのだが、あまりに人が多くておいらはあきらめた。写真だけでも撮ろうかと思ったのだが、人垣の後ろからかろうじて1枚、ズームするのも忘れ、手ブレもひどいね。

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2008年11月16日

God bless you!

 朝、医者でいやな診断結果を聴く。

 夏以来続いている腹痛とは別の病気が見つかった。

 大学病院の紹介状と、とりあえず腹痛に効きそうな薬を新しく処方してもらって帰る。

 トホホな気分で洗濯なんかすませて気付くとはや夕方。

 今年CDデビューしたヴァイオリニストの中で僕的にお気に入りの1枚を吹き込んだ南紫音さんのリサイタルに向かう。

南紫音 ヴァイオリン・リサイタル
南紫音 (v)/江口玲 (p)
2008/11/15(土) 18:00~ 紀尾井ホール

 席はまたもや上手側端っこ。13列目。6月のプレリザ、イープラス。

  1. ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ長調 作品12-1
  2. ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 作品108

休憩

  1. ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ 《遺作》
  2. サン=サーンス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 作品75

 19歳の若い演奏家のリサイタル。

 真面目な演奏。

 ベートーヴェンなんか真面目そのもの。

 江口さんのアグレッシブなピアノといまいち息が合わないのか?それとも座席の音響のせいか、ピアノの音に弦がかき消される場面も。

 ブラームスの1楽章などいい感じの意欲的な表現なのですが、やっぱ真面目。

 江口さんはいつも通り積極的に音楽を作っていく。南さんはていねいに教科書みたいにキレイな演奏。

 CDの演奏は両者の息ピッタリで、南さんのヴァイオリンは突出した特徴や個性は感じられないけど見事な音楽性を聴かせている。録音に使ったホールも紀尾井ホールで同じ場所。10代の演奏家が奇跡とも言えるような名演だと思うんだけど、う~む。

 後半プログラムはフランス音楽。

 ラヴェルのソナタは真面目に演ってもロマンティック。今日初めてのカーテンコール。ま、僕も含めて観客誰しも、前半プロのドイツものよりフランスものの方が奏者にピッタリマッチした演奏と感じたんじゃないかな。

 サン=サーンスのヴァイオリン・ソナタ第1番はなかなかのでき。今日、はじめてピアノと感じ合って演奏できたんじゃない? 桐朋お得意の超絶技巧も凝らされた楽曲なので盛り上がる。本日のメインに据えるだけのことはある。かなり熱の入った演奏。

 19歳の若い演奏家のリサイタル。成功なんじゃないでしょうか。アメリカなんかだとオールスタンディングで若い演奏家の前途を祝福するんでしょうが、東京ですから、温かい拍手でラストを迎えたのだった。

 ただ、もっとトライしてもいいと思いました。お行儀がよすぎる感じ。テクニックは素晴らしいし、音楽性もあるけど、なんか老成した演奏を少ない経験で再現しようとしているような。失敗と言われてもいいから、なんかトライして欲しかった。ピアニストもせっかく江口さんなんだし…。

 アンコールはハイフェッツ編の2曲。

 プロコはよかった。CDのソナタもよかったのでプロコフィエフ得意なのか? それからフランス音楽も。

 アンコール表示のガラスにオイラのシルエットが…。

 しかしながら、NHK音楽祭観ながら書いてると全然進まないにゃあ。おまけに「簡単ウエブログ投稿アシスト」が初めて落ちやがって、書き直しってことだ。…っていつのまにかCDTVが始まってるし…。

 それにしてもNHK音楽祭の庄司紗矢香、やっぱカッコイイ。演奏も抜群。歌と泣き、そして表現者として音楽に積極的に取り組んでる感じがしていいなあ。トライがあるよね。チャイコのコンチェルトにも。

 テミルカーノフとサンクトペテルブルク・フィルは、横須賀で聴いた悲愴よりも5番の方が両者の特徴と個性が出ていい演奏だな。

 テミルカーノフのサウンドデザインもはまってる。5番が来日プログラムのメインだったのかな。生で聴きたかった。

 …ん? でも3・4楽章聴いてると悲愴も捨てがたい。とにかくユニークなチャイコフスキーであることは確か。トライする70歳。

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2008年11月 9日

トンネルを抜けると軍港だった

 錦糸町から快速一本1時間半ちょっと、初めて横須賀に行った。

 トンネルを抜けると軍港だった。

 軍艦。一応押さえましたが、一番のシャッターポイントは横須賀駅手前、トンネルを抜けたところを車窓から。残念ながらカメラ準備してなかった。

 潜水艦。ずんぐりむっくりしてます。

 鳥。ゆりかもめちゃん。軍艦観てます。

 この街が今井絵理子ちゃんや新垣仁絵ちゃんや内山理名ちゃんや星野真里ちゃんや木内晶子ちゃんや椎名法子ちゃんが吹奏楽に燃えた街か…。

 …。(^^; 目的はコンサートだった…。

横須賀芸術劇場開館15周年記念
サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団
チャイコフスキー・フェスティバル

指揮:ユーリ・テミルカーノフ
ヴァイオリン:庄司紗矢香
2008/11/08(土) 15:00~ よこすか芸術劇場

 大好きなヴァイオリニスト、庄司紗矢香さん出演のコンサート。テミルカーノフとサンクトペテルブルク・フィルの演奏は前回来日公演の模様をテレビで観た。ショスタコの「森の歌」がものすごい感動的な名演で、一度は生で聴きたいと思っていた。

 プログラムはチャイコフスキー。今日の演目は名曲アルバムか!と言いたくなるような取り合わせですが、庄司紗矢香出演で日程が合う公演が今日しかなかったのでネットでゲット。でも出遅れて一番いい席が3階席上手側最後列という状況。一般発売日当日4/26にe+で購入。

  1. オペラ「エフゲニー・オネーギン」op.24から
    ポロネーズ
  2. ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35

休憩

  1. 交響曲第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」

 1曲目のポロネーズで座席の音響を確認。かなり低音がブーミーでコントラバスに他の楽器が負けてます。これはステージの床の鳴りがすごいんでしょうか。1階席ならバランスいいのかも。3階席はかなり見下ろす感じ。しかも4階席の屋根の影響もかなりありそうな最後列だし。よこすか芸術劇場、写真で見るとまるでヨーロッパの古くからあるオペラハウスのようで期待していたのだが…床がタイルでした…。
 演奏は華やかな曲を堂々と、格調高く、巨匠と一流オケが奏でる、っぽい演奏。

 2曲目は庄司さん登場。庄司さんのコンチェルト生で聴くのは3度目。ブラショスタコ、そして今日のチャイコ。

 ブラヴォーでした。庄司さんはいつもながら正確無比なピッチ、抜群のテクニックをベースに、ユニークでいながら、音楽を壊さず、いかにも「やってます」感のない真の音楽を聴かせてくれる。
 庄司さんの特徴、弱音部の極端なまでの繊細な表現。これまで音がやせた感じがしていたのだが、今日の演奏ではしっかりと音の芯を残したまま、恐ろしくナイーブな音色を聴かせてくれた。これはホールの特性もあるのかもしれないけど、パワーと柔軟さをさらにアップさせた気がする。
 カデンツァでは庄司さんらしい曲の美しい特徴をより美しく描写するようなユニークな演奏。庄司さんは芸術家然とした堅苦しさを感じさせずにすごいことを演ってくれる。
 テミルカーノフ指揮のオケとの息もピッタリで、テンポの緩急を強調したような演奏プランも完璧に決まって、斬新なチャイコのコンチェルトだった。ますます庄司さんのファンになる演奏だった。

 アンコールを一曲。聴いたことのない曲でした。古楽っぽい奏法で弾き始めたので、バロック音楽かなと思って聴いてたら、途中ポピュラーっぽいメロディーもあり、短い曲の中に色んなテクニックと音色が詰まってて、演奏も、緩急、音の強弱、間の取り方すべてが絶妙で、庄司さんの歌が存分に発揮された曲だった。庄司紗矢香編曲によるロシアの映画音楽「私の最愛の女はいずこへ」。ため息が出るほど素晴らしい音楽の時間。(ロシア映画「運命の皮肉」(1975年)から「私の最愛の女(ひと)はいずこへ」/音楽:ミカエル・タリヴェルディエフ)

 休憩はさんで後半。

 メインは「悲愴」。

 テミルカーノフとサンクトペテルブルク・フィルの演奏はちょっと速いテンポかなと思いきやゆったりしてるようでもあり、スピードに緩急を付けた不思議な感覚。それから3楽章、4楽章と極端に金管を大音量で鳴らさせるなど、いままで聞き慣れていた悲愴とはかなり違う感覚。もちろん音楽が壊れるようなとんでもないトライではないのだが、音量のバランスを意識的に変えて演奏していたようだ。「ああこの曲では金管のパートはこう書かれていたのか」とわかって面白い体験。
 今日聴いたチャイコの曲ではオーボエよりクラリネットが目立っていた。そしてそのクラリネットが抜群に巧いし、指揮者の音の引き出し方が絶妙というか、とにかく美しい演奏だった。他にフルート、ファゴット、トランペットに感激。
 そして何より弦のアンサンブルがキレイだと思ったのだが、コントラバスがやたら目立って聞こえる席に座っていたのでバランスはいまいちかなと思った…。

 のだが…そうではなかった。

 アンコールのエルガー、メチャクチャキレイな弦楽アンサンブルに絶妙のバランスで密やかに管がからむって感じの、透徹した空気感と深々とした奥行きある立体的な音楽。コントラバスも弦全体の均衡を崩すことなく美しい低音を響かせた。

 なんでしょうか、この完成度と芸術性と音楽性の高さは。メチャクチャ感動のイギリス音楽…ん?…でした。(庄司さんはアンコールもロシアでしたが…)

 遠くまで来た、って感じだったけど、いいコンサートでした。

 ホールの外はすでに真っ暗。入り江に沿って駅に向かって来た道を戻る。

(↓この道が真っ暗になった感じっすよ↓)

 JR横須賀駅前にはなんにもないので、駅のコンビニでサンドウィッチを2つ買って帰りのグリーン車に乗り込むのだった。

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2008年11月 2日

金さんのアメリカ

 今日は東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の江東公会堂定期。

 コンマスの森下幸路さんと指揮の金聖響さんにもってかれました。2人ともカッコイイ。そしてもちろん音楽も素晴らしい。

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
第15回 ティアラこうとう定期演奏会
指揮:金聖響
コンサートマスター:森下幸路
管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
2008/11/01(土) 15:00~ ティアラこうとう 大ホール

  1. 黛俊郎:饗宴
  2. ガーシュウィン:パリのアメリカ人

休憩

  1. バーバー:弦楽のためのアダージョ 作品11
  2. バーンスタイン:「ウェストサイド物語」より「シンフォニック・ダンス」

 金聖響さんの指揮は2度目。そして、どちらもアメリカがらみのプログラム。アメリカ音楽、得意なんでしょうか。

 とりあえず、黛俊郎。TCPOのティアラこうとう定期では必ず日本人作曲家の曲を演る。黛さんは故人ですがTCPOの永久芸術顧問の一人。

 とんがった曲です。こういうスタイルの現代曲は古くさい印象がします。そして、金さんの指揮のプランかな、かなり騒々しい印象。あんまり好きではないな「饗宴」。

 とはいえ、ところどころ聴き所がある。まず、ヴァイオリンとヴィオラの2重奏が美しい。コンマスはゲスト。大阪シンフォニカー交響楽団の主席ソロコンサートマスター森下幸路さん。この人の演奏にはぶっ飛んだ。すごく巧いし音色の美しいことったら…。びっくりです。若すぎず、ふんぞり返ったような演奏でもなく、情熱と抑制の利いたバランスの良さ、美しいアンサンブルをリードする超実力派コンマス。世の中には巧い人がいるもんですね。
 ヴィオラ主席も素晴らしい音で応えた。あの2重奏部分はメチャクチャ美しい。
 それから、途中で曲想が変わり、ジャズィーなノリに。とんがった曲調は変わらずなので、ギル・エヴァンスのオーケストラを聴いているような雰囲気。…ヘンな曲でした。

 2曲目は、ガーシュウィン。

 前に金さんの指揮でTPOとのラプソディー・イン・ブルーを聴いた。ピアニストの個性がすごかったのだが、金さんの指揮もけっこうよかった記憶があるので期待です。

 で、パリのアメリカ人。ブラヴォーですわ。切れ味するどく、ジャズっぽいグルーヴィーなノリの良さとキラキラまばゆいばかりの管弦楽アレンジ、色とりどりの音を絶妙にコントロールして厚みと深み、奥行きのある音楽に仕上げた。美しいガーシュウィンです。TCPOの演奏もスゴイ。ほとんど完璧。終盤でペットに疲れ?が見えましたがこの演奏は大満足。

 20世紀音楽、しかもアメリカですのでサクソフォンが大活躍。パリのアメリカ人の肝みたいな楽器ですから。そして、この曲でもコンマスの美しい弦と絶妙な演奏が楽しめた。

 休憩を挟んで第2部。

 バーバーの弦楽のためのアダージョ。

 有名な曲ですけど、聴き所がよく分からない曲。美しいといえばそうかも、だけどかなり押しつけがましい感があって、いまいち好きになれない曲。
 コンマスの弦、そして主席チェロの弦が美しかった。TCPOの弦楽アンサンブルもまずまず。ティアラこうとうの音響は直接音と間接音のバランスが良くて好きなのだが、この曲はもっと残響多くてもいいかも。

 ラストは大好きなウェストサイド・ストーリー。バーンスタインのシンフォニック・ダンス。

 この曲、テレビで、題名のない音楽会で一部演奏してたのを夏頃聴いたのだが、正直、途中もたつくところがあって心配でした。

 今日の演奏はまあ合格かな。金さんのプランかな、始まりはガーシュウィンとは打って変わって切れ味のない粘着質の演奏。ガーシュウィンのときはアメリカを感じたんだけど、なんか垢抜けない。それからパーカッションの音のバランスが…。やたらデカイ音。ドラムスはいい感じの音量なのに、ティンバレスかな、やたら張り切っちゃって。(^^;

 ミュージカルの劇伴とは違って、金さんのウェストサイド・ストーリーはクラシカルなアプローチ? TCPOの演奏はテレビの時のようなばらつきは…たまにしか…なく、なかなか白熱したラテンパートを。そして、最後のフィナーレ、バーバーの弦楽のためのアダージョみたいな分厚く厳かな弦楽アンサンブルを聴かせる、そして管が加わり、トニーの葬送のあたりはほんとに感動的。

 金さんの指揮は全体にハイテンポだが、歌いどころはしっかりとオケに歌わせ…弦には森下コンマスが絶対必要だったんだろうな…切れのいいメリハリある音作り、演奏が気持ちよかった。

 今日のプレコンサート、サクソフォン五重奏でもウェストサイド・ストーリーのナンバーを演った。アメリカ。ゴキゲンなラテンナンバー。ソプラノがちょいヤバでしたが、みんなメチャクチャ巧い。エクストラ? ゲスト? なんでしょうか皆さん。普段サックスなんてオケにいないもんな。

 最初のカルメン幻想曲も超絶技巧で聴き所たっぷりだった。

 今日の本プログラムはアメリカ音楽なので、サクソフォン大活躍。で、プレコンサートもサクソフォン五重奏だったのでしょう。

 明るく楽しくブラヴォーな演奏。お得なひとときでした。

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2008年10月19日

ジャンスマに釣られて深川

 先日、音楽ファイルの整理をしていて、「そういえばジャンスマってどうなったんだっけ」と思い立ってググってみるとジャンスマの活動停止は2002年の12月だという事実と、吉田ゐさおのブログにたどり着いた。

 吉田さん、最近は芝居を演っているという。そして近々公演があるということで早速チケットを取って今日を迎える。

丸顔プレゼンツ
エヴリデイ・エヴリナイト
野村佑香/加藤理恵/松永かなみ
今林久弥/森啓一郎/坂本爽
井俣太良/パー&ナー星川桂/パー&ナー光野亜希子
立川談奈/佐藤信也
汐見ゆかり/船戸慎士/吉田ゐさお/山野海
制作・脚本:三好博子/演出:スギタクミ
音楽監督:吉田ゐさお
2008/10/18(土) 18:30~ 深川江戸資料館 小劇場

 吉田ゐさおの活動にも興味があったんだけど、主演があの名子役としてチャイドルブームを作った野村佑香ということ、そして、共演の女子もめっちゃ美女だしってことで観てみよう!ってことになったのだ。上の写真は主演3人をフィーチャーした協賛企業、化粧品会社?のチラシですが、実物もメッチャキレイな3人組でした。

 劇場は家から近い博物館?に併設された小劇場。けっこういい感じの小屋でした。かなり小さな演芸場のような。座席もいいし、音もいいし、照明もいいし、かなり上質な設備。(歩けない距離じゃないけど電車で2駅、定期も使えるので地下鉄で行った)

 お話は、三味線に魅せられたアイドル系美女3人の恋と芸と友情のドラマ? 舞台は演芸場。落語や漫才やピン芸人の漫談?がはさまったバラエティードラマみたいな構成。

 客席にはなんとなく関係者的?と思しき人々が多く、小さな下町の小屋がかなり華々しい雰囲気を醸していた。さらにキャストのファンの皆さんも集まったようで、笑いのポイントとか反応も色々。

 芝居は、芝居が始まる前に吉田ゐさおさんの前説?というか、劇場内のお約束の注意事項説明で始まるが、それがすでに芝居の始まりだと気付く人は少ない。(^^;

 野村佑香さん主演かと思ったら松永かなみさんが中心のような筋立て。かなみさん、かなり素敵な若手女優さん。お母さん役の山野海さんが、いかにも下町の女将さん風な深川色を醸し出していましたが、娘役のかなみさんと同じDNAを分け合っているとはとても思えませんけど。

 野村佑香さんは久々にお芝居している姿を見ました。以前CMで久しぶりに佑香さんを観たとき、誰だか分からないくらい大人の女性の雰囲気を出していたのですが、生でお芝居を観るとどっちかというと童顔で子役時代の面影が残る可愛らしい笑顔が魅力的。目配りとか台詞回しとか、3人の三味線ガールズの中ではやはりもっともキャリアを感じさせる演技でした。

 加藤理恵さんは舞台上でパッと光り輝くような華のあるお姿。元ミスマガジンですか。三味線ライブシーンではオイラの席からはセンターの野村さんと、加藤さんの表情がよく見えて、常に笑顔で三味線を弾く姿がとても印象的。今日のオイラの席は「に」列、センターブロック上手側端っこ。

 お目当ての吉田さんは…挙動不審な管理人役。キョドってんのは役というより素でしょうか…。(^^;

 お芝居は、つまんないわけじゃないけど、飛び抜けた部分のない舞台。「いい物観た~」感?心がフルフルするような感動がない舞台。脚本が甘いし、三味線、もう少し頑張って、単なる設定に終わらない、舞台の中心になるようだとよかったかな。演芸を挟む構成も2時間の舞台だとちょっとずつ食い足りない。立川談奈の小咄は笑った。立川さん、やりにくそうだったけど短時間によくまとめました。さすがです。

 松永かなみさんに注目の「若い」お芝居でした。

 ちなみにも一人のジャンスマ高木いくの(郁乃)はココ

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2008年10月13日

ヨドメ ウチドメ

 楽しみにしていた笹本玲奈のキムを観に行った。

 4度目のサイゴン、これで最後ン。

 来週で東京千秋楽ですから行きたくても行けない、お金もない。

 今日のキャストは…。

東宝ミュージカル ミス・サイゴン
キム:笹本玲奈/エンジニア:別所哲也
クリス:原田優一/ジョン:岸祐二/エレン:鈴木ほのか
トゥイ:神田恭兵/ジジ:菅谷真理恵/タム:寺井大治
アンサンブル:赤組
2008/10/13(月・体育の日) マチネ 13:30~ 帝国劇場

 1カ月半くらい前に予約した今日の席は、11列目のセンターから上手側に2席分オフセットした、かなりいいポジション。双眼鏡なしでもキャストの顔までバッチリ見えます。…。しかし…。前の方の席はタバコの煙が煙いのね。冒頭のエンジニアのバーのシーンですわ。思わず一つ咳き込む。

 さて、笹本キムです。美しいです。シルエットも、暗いライティングの中、顔にできる陰影も、ピンスポットを浴びて浮かび上がるお姿も、すべて美しい。顔小さくて抜群のプロポーションです。声も可愛い。でも少し音域は狭いか? 低い声のパワーが不足気味。

 笹本キムのパフォーマンス。1幕105点、2幕75点?

 笹本さんは、登場からステージ上でオーラを感じさせる。スタイリッシュでプロの芸を感じるキムの演技。歌いながらのクリスと愛を深めていく表現、仕草や表情の作り方、視線の決め方、びんびんとキムとクリスの物語が伝わってくる。めちゃくちゃロマンティックでアーティスティック。オペラのようです。

 エレンとの2重唱はものすごい迫力。トゥイとの再会、そして彼を殺す段ではすさまじい感情表現を見せる。あまりの演技に引き込まれ、不整脈?が起きてヤバイ状況。コレまでみた4人のキムの中で笹本キムが最もプロっぽい演技ですね。ぞくぞくっと来ました。

 クリスは2度目の原田さん。ナイーブなヴォーカルで少しパワー不足。僕的には物足りないけど、笹本さんとは相性いいかな。キレイな2人。

 エンジニアも2度目の別所さん。1カ月前に観たときより、はるかに良くなっている。巧いのは変わらないが、余裕が見える。スタイリッシュな下品さの演出と、笑いポイントを増幅することで、エロくなくても面白い、別所スタイルを獲得したようだ。

 ジジの菅谷真理恵さんは初めて観たけどキレイな人。ミス・サイゴンにピッタリのイメージ。

 エレンは初めての鈴木ほのかさん。ハスキーな声がちょっと異質で、面白いキャスティング。パワーはそこそこだけど音域は広く、ファルセットまでキレイにつながって伸びる。チャーミングなエレンです。

 そしてアンサンブルは赤組。素晴らしいアンサンブル、一糸乱れぬダンス、見事なコーラス、一人一人の演技力、歌唱力も粒ぞろいにレベル高い。いい仕事してます。

 大満足の1幕が終わって休憩。渇ききった口をコーヒーで潤し、大期待で2幕を待つ。

 冒頭、ブイ・ドイ。3度目の岸ジョン。巧いしパワーもあるんだけど、今日はゴスペルっぽさがイマイチだったかな。コーラスはものすごくキレイなゴスペルでしたが…。

 今日は募金してきました。ニセ円札、じゃなく2千円札が財布にあったので、それを…。最近募金が少ないな。こんなに遊ぶ金があるならもっと募金しろって…? 来年の目標にしよう。

 さて、期待した2幕のキムは頑張りすぎの感あり。一人浮いてないか? あまりにも強烈な感情表現が、周りとのバランスを崩しているような気がする。トゥイの亡霊?過去の罪におびえるシーンも、エレンに食ってかかるシーンも、入れ込みすぎか? あまりリアリティを感じることができず、ちょっと引いた。エレンとの対決シーンは、どう猛!のイメージ。

 キムが浮いている分、クリスとエレンのシーン、クリスが過去のベトナムの苦悩を歌い上げ、ラスト、エレンの優しい重唱に支えられる美しい音楽にも、イマイチ入り込めない。原田クリスのパワー不足もあったけど…。

 別所エンジニアのアメリカン・ドリームは、なかなかの出来。(そういえばワンフレーズ飛んでたな。乞食も金持ち?) 座席からの見え方の差もあるんでしょうか、前回よりはるかにいい。ダンスも歌も、アンサンブルに食われるようなこともなく、ステージの中心に君臨しておられましたよ。

 後半、泣き所満載な舞台のハズなのに、今日はドライに見終わった。

 笹本キム、発声もちょっと苦しそうだったし、感情入れ込み過ぎだったし、凡庸な悲劇のヒロインを演じてしまってイマイチ感情移入ができない2幕でした。

 4人のキムの中では、ソニンかなあ、僕の中では。藤岡クリスとのカップリングは最高。あれ見て泣かない奴は人間じゃない。なんつって。

 エレンはRiRiKA、トゥイは石井一彰、ジジは菅谷真理恵、アンサンブルは赤組がいい。

 あ~あ、ソニンキムまた観たくなっちった。でも、これで打ち止め。

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2008年10月 9日

若い運命

 念願のシンフォニープログラムを聴いてきた。

キユーピー スペシャル
ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団
指揮:クリスチャン・ヤルヴィ
ピアノ:上原彩子
2008/10/08(水) 19:00~
東京オペラシティコンサートホール

 横浜みなとみらいで素晴らしい音を聴かせてくれた、C.ヤルヴィとトーンキュンストラー管弦楽団、そして上原彩子。

 しかし、オペラシティホールはダメダメな音響で音は超×。あのホールは残響が長すぎて音が汚れる。楽器の直接音より残響を含む間接音響の方が強すぎて演奏家の息づかいとか、微妙なニュアンスが伝わらない。音の立ち上がり、立ち下がりが遅いのでC.ヤルヴィのエッジの効いたノリのいい演奏が台無しだ…。

 とはいえ、演奏の中身はやはりとてつもなくチャーミングなものだった。

 今日の座席は17列、下手壁側通路から3つ目。音の悪さは席のせいもあるのかな。(直前に割引で取った一応S席) しかし、過去、このホールで音がいいと思ったことは一度もない。いや一度あるか。ブラッド・メルドーのトリオ。ジャズですが。なんかキース・ジャレットのケルンコンサートみたいなジャズにあるまじき音響が「面白い」と感じたのだが。

 前半プロ、ベートーヴェン交響曲第5番。

 若い運命。全体にハイテンポで切れ味のいい演奏。C.ヤルヴィらしい演奏に思わずニヤリ。

 特に2楽章はすこしゆったり。でも速い。それでも静かな弦楽合奏はオペラシティホールの邪悪な残響カーテンを突き通して、トーンキュンストラーの美しい音の一端を垣間見せる。(1楽章は残響がうるさくて音の固まりがグワングワン鳴っている感じでいただけなかった)

 3楽章もハイテンポですっきりとした演奏。まるでジャズでも聴いているような軽やかで新鮮な音。テンポの変化も気持ちよく、すーっと流れていくダンサブルな楽しい音楽になっている。やっぱC.ヤルヴィとトーンキュンストラーのコンビはユニークだな。あっさりと終わりそのままアタッカで4楽章に突入も、よくある、ためにためた後ドドーンと壮麗に始まるあの印象はなく、ベト5の本来持つメロディーの美しさとノリのいいリズムを全面にフィーチャーした感じ。僕はベト5では4楽章が一番カッコよくて好きなのだが、あまりドラマチックに過ぎないあっさりしたC.ヤルヴィの4楽章に違和感はないな。でも一般的にいうとベートーヴェンのイメージは、ない。かなり軽い演奏でした。

 ハイテンポでイキのいいベト5というと昔の小澤のライブ盤、「こいつはロックだぜ」なんて叫びながら聴いたハードでノリノリの演奏を思い出すが、C.ヤルヴィのベト5はもっと軽音楽的なライト感覚。最近の小澤がベト5でこだわっていた「ジャジャジャジャーン」のモチーフ(何百回だか繰り返されるとかいうあれ)は、C.ヤルヴィはさほど強調せず、芸術性・哲学性よりは曲が持っている美しさを表した若さあふれる音楽好き青年の音って感じだった。

 休憩挟んで後半プロ。

 上原彩子とのグリーグ/ピアノ協奏曲。

 やっぱ音が悪い…。演奏のできも横浜の方がよかった。今日はミスもあったけど、ちょっと思いを込めすぎた?かな、上原さんらしいクールさが出ない。やっぱ音響のせいか…。とにかくあそこでピアノは音がうまく分離しないからイマイチ?イマニ、イマサンくらいのホールだもんね。オケの音と混ざり合って悲しい限り。弾いている方も自分の音とオケの音、あの残響の中で、お互いの音を聴きながら阿吽の呼吸で演奏は難しそう。

 やっぱ音が悪い…。横浜でひときわ浮かび上がるように美しく響いたフルートでさえ靄の向こうに霞む。みなとみらいホールの音が200万円クラスのコンポとすると、オペラシティホールのそれはエフェクター効かせまくっていい音のフリしてる79800くらいコンポで120kbpsくらいのしょぼいビットレートのmp3をかけているような音か。

 1楽章のカデンツァはやはり素晴らしかったですよ。2楽章は横浜に比べると情感たっぷりで正直、凡庸なイメージ。切れ味悪いのはやっぱ音のせいか。3楽章の弾むような軽やかな演奏も、もっさりした鈍重な音に聞こえる。もちろん全体に素晴らしい演奏なんだけど、総合力で横浜圧勝!

 最後の曲はドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」。

 この曲が始まる前に隣の人が帰ってしまった。実は少しホッとした。隣の人、1日にどんだけタバコ吸ってんのよ?って聞きたくなるほどタバコ臭いの。音楽に集中できないほど、喉の奥が渋い感じでヤな感じ。悪いけど、ヘビースモーカーの人は何かデオドラントとか、工夫してから劇場・ホールに来て欲しい。

 んなことはどうでもいい。

 「新世界より」、当初、今日の演目の最初の1曲だったらしいのだが、「運命」と順番入れ替えたようだ。ウイーンでも最近演奏したばかりの曲だし、最後にして大正解でした。

 こころなしか、隣の席が空いただけでも音の見通しが良くなったような気がする。混濁した音から、すっきりと直接音も届く、少しだけ音響改善、かな?キノセイカナ?

 さて「新世界より」、これもハイテンポですが、ベト5に比べるとかなり抑制のきいた演奏。芸術性・哲学性もかいま見える。

 1楽章はけっこう早足で駆け抜けましたが、この間聴いた本名徹次 & TCPOの超ハイテンポの演奏に比べると普通に聞こえる。演奏力の差もありそうですが。

 2楽章は、やはり速めです。でも情感たっぷりの曲を、素晴らしくうまくまとめた。ドヴォルザークの各楽器をフィーチャーする曲の作りをうまく表現して、テンポの変化、歌わせるところとさらっと軽やかに奏でるところのメリハリ、音の強弱の使い方、この楽章の魅力をとても立体的に演出。ジャズ、フュージョン系の香りもするような部分も織り交ぜ、新鮮な音を聴かせてくれた。各パートの演奏も巧い!

 オイラの大好きな3楽章。舞曲ですね。C.ヤルヴィの真骨頂ですよ。指揮っぷりも楽しい。踊ってます。カッコイイ曲調の中にフルートで民族音楽っぽいメロディーが挟まれているのも何とも言えない魅力。楽しい演奏です!もんくなしですわ、ニコニコしながら聴き入り、心を躍らす。

 4楽章もリズミカルで、やっぱC.ヤルヴィ、かなり速い。最後の方はオケが置いて行かれ気味の所もありましたが、かなりうまいオケですから破綻はしない。それどころか、C.ヤルヴィはこの楽章の、同じテーマを様々なヴァリエーションで展開していくオーケストレーションを、各パートの音をきちんとフィーチャーするこだわりを見せる。今まで何回となく聴いた曲なのに、こんなに音楽的に仕掛けがあったのかと再発見させてくれた。ハイテンポの中でそのこだわりの演奏をやりきるオケの技量もスゴイ。素晴らしい盛り上がりでフィナーレ。

 スバラスィー演奏でした。

 音がもっとクリアなホールで聴きたかったなあ、この指揮者とオケの演奏。

 アンコールはやっぱ舞曲ですよ。

 これもハイテンポ(^^;

 しかし演奏中に客席にアッピールする楽しい演奏で、もしかしたら手拍子とか期待してたのかな、この曲大好きなので、しかもC.ヤルヴィの指揮ですから、もうメチャクチャ楽しいアンコールとなりました。

 スタンディングオベーションなり。

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2008年10月 5日

窒息するかと思った。

 遅めに起きて、BS2今週の「だんだん」を観て、シャワー。

 気がつくと予定していた出発時刻を過ぎている。

 今日は横浜みなとみらい大ホール。

 12:22の電車を予定していたのだが、44分のに乗る。

 弁当を買う時間もなかったので、ホームのコンビニでおにぎり(松茸ごはん、梅ごはん)を買ってグリーン車に乗り込む。

 今日も混んでるので、1階の最前列、テーブルの小さい席に座り、膝の上でKOHJINSHAのキーを叩く。

 13:30開場、14:00開演のウイーン・トーンキュンストラー管弦楽団の公演に間に合うのだろうか。

 さあ、次横浜。PC仕舞って下車準備。

キユーピー スペシャル
ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団
指揮:クリスチャン・ヤルヴィ
ピアノ:上原彩子/ヴァイオリン:川久保賜紀
2008/10/04(土) 14:00~ 横浜みなとみらいホール

 意外にも、みなとみらい駅に13:30に着いたオイラは足早にホールに向かう。が、そこには入場待ちの行列。もちっと遅くても良かったか。

 とりあえず駆けつけ一杯、赤ワインでカンパイ!

 席は19列目、下手側壁から5個目。ちょっと遠いけど、いい感じ。S席1万4000円。5月に購入。なんか、得チケも出ているみたいでちょっと良さげな席だったりして悔しいじゃないか~い。

 しかし、前にここでオケ聴いた時はスイートスポットみたいなど真ん中の席で、イマイチ響きが悪かった。が! 今日の席は抜群の音響です。ちょっと後ろでも、かなり真ん中オフセットでも、音がいいのが一番。

 さて演奏。

 すごいです。ウイーン・トーンキュンストラー管弦楽団。最初の一音から最後の一音までものすごい集中力で手抜きなし。第一、演奏前のチューニングの音がまた抜群にいい。すごいです。

 ウイーン・トーンキュンストラーは、メジャーじゃないけど、ウィーンではものすごく評判の良い人気オケらしい。

 今日のプログラムは、日本のオケだと名曲シリーズとか何とか、ちょっと手抜きっぽいプログラムかもだけど、クリスチャン・ヤルヴィの指揮も、オケの演奏も、めちゃくちゃ凄い、芸術性も音楽性も抜群に高い水準の名演。

 前半プログラムはグリーグ。

 1曲目はペールギュント。相当聞き込んだ曲ですが、今日の演奏は新たな感動を起こしてくれた。フルート、クラリネット、オーボエ、ホルン、すべて期待する最高の音をこともなげに出してくれる。

 そして金管も抜群にうまい。指揮者が意図した音を完璧に再現できる。だからこそ、音楽に深みと厚みが現れる。

 クリスチャン・ヤルヴィは、一音一音大切に、テンポや音の強弱のメリハリがスゴイ、でもまったくあざとくなく、音楽の持つ美点と現代の聴衆の感性への訴えかけ、その両方をうまくバランスした聴き応えのある指揮をする人かな。ピンとこない…。ノリがいい? タイトでエッジの効いた音、オケの技術を余すところなく発揮させ、そして芸術的で美しい音楽を作る人。交響曲の入ったプログラムも聴いてみたいなあ。

 2曲目、上原彩子とのグリーグのピアノ協奏曲。…! 素晴らしい出来! 上原彩子の演奏を聴いてここまで感動したのは初めて。クリスチャン・ヤルヴィ、トーンキュンストラーとの相性が抜群にいい。

 上原さんというと、オイラの中では頑ななまでの厳粛な音楽、という堅苦しい印象があるのだが、このロマンティックな楽曲に対しても、その姿勢は貫き、しかしながらホールに響いた音楽は根暗でなく、甘々の情緒過剰でもなく、完璧なバランスの「歌」を聞かせてくれた。

 1楽章最後のカデンツァで、さすが上原、といった、峻厳で、気品高く、骨太のピアニズムを聴かせたが、オケの演奏が芸術性と歌心のバランスが絶妙で、ピアノが奏でる音楽と抜群のマッチングを聴かせた。演奏家の個性と芸術性、そして音楽のもつ個性とロマンティシズムが見事に調和した、完全無欠の協奏曲という感じ。

 2楽章は窒息するかと思った。上原のピアノの真骨頂か? 楽譜に書かれたメッセージを一つ一つ真摯に拾い上げ、音楽に再構築していくような、理論的というか、まさに上原さんらしい演奏。グリーグにイメージする音楽ではないのだが、この曲はこんな音楽だったのか、と一音も残さず聴き取りたい、そんな思いにかられ、思わず息をするのも忘れるほどだった。過剰に音楽にのめり込んだ演奏ではないのに歌が聞こえてくる。名曲と呼ばれる音楽はそんなものなのか。まじ、2楽章終盤は息が止まっていた。苦しかった。感動した。

 3楽章はこの曲の中で最もC.ヤルヴィ・トーンキュンストラーの演奏の特徴が出るパートか。音の強弱の表現、弾むようなリズムの刻み。オケの抜群の技量が光る楽章。上原さんは相変わらず情緒的でなく、ピシッピシッと正確に音を出す。普通過剰なロマンティック表現に走りそうなクライマックスも、ピアノ・指揮・オケは抑制の利いた大人の、というか芸術的表現を崩さず抜群の調和で、辛口で現代的なグリーグのピアノコンチェルトを完成させた。

 まじすげー演奏だった。これだけでお釣りがきそう。メインプログラムでもいい感じ。

 C.ヤルヴィさんは、曲が終わると、スゴイ笑顔で、客席を振り向き「どうですかお客さん!」みたいなポーズを決める。クラシック音楽の敷居をものすごく低くしてくれる感じで、好感。

 今日は協奏曲2曲の日。

 なんで今日の演奏会を選んだかというと、曜日の関係もあったけど、川久保賜紀の生演奏が聴きたかったから。(交響曲も聴きたかったけど…)

 昨年、川久保さんの「リサイタル!」というCDを買って聴いたら、見事にはまった。めちゃくちゃ艶っぽい、潤いのある弦を聴かせるヴァイオリニスト。若手にうまい人は多いけど、この演奏は個性的で魅力的だ。(後日知ったのだが、「リサイタル!」はレコード芸術の特選を取った盤だそうだ)

 で、チケット取った後、NHKのBSでスタジオ・リサイタルみたいなの見て、CDで聴いたのとはずいぶん違う印象に。けっこうピッチが不安定。雑に聞こえてしまう。…ちょっと心配かな。

 後半プログラムはシベリウス。

 1曲目は悲しきワルツ。

 これでもか、ってくらい、ゆったりと、そして静かにスタート。

 徐々にテンポアップしていく曲ですが、ここまで極端に遅いテンポの演奏は初めて聴いた。そして、テンポアップは、時計でも見ているかのように等加速度的に上がっていく。指揮者も見事なら演奏するオケも見事としかいいようがない。

 情緒的にテンポをコントロールするタイプの演奏ではないので、ラストはわりとすっきり終わった感じ。「悲しきワルツ」のイメージも一新する演奏。

 ほんとにこの指揮者とオケは、実に丹念に音楽を作り込んできている。名曲コンサートじゃないね。

 2曲目、川久保賜紀のシベリウス/ヴァイオリン・コンチェルト。

 実はこの曲、今年春まで、面白いと思ったことのない曲。よく聴くんだけど。で、今年になって認識を改めたのはヒラリー・ハーンとサロネンの名演盤を聴いてから。このCDで初めていい曲かも、と思ったのだった。

 さて、今日、お目当ての川久保さんの演奏は、艶っぽい弦の響き、演奏法は存分に聴かせてもらったけど、全体の印象はやはりつまらない曲。

 特に2楽章はかなりのスローテンポで、オーケストラとの息が合わない。客席の咳払いも増えた。グリーグに比べてシベリウスは客にとって厄介な音楽だったかも。

 残念ながら川久保とC.ヤルヴィ、トーンキュンストラーの相性はあまり良くない感じ。というか、上原との共演は来日前に十分こなしてきたようだが、川久保との音楽の作り込みはさほど深くなっていないのかも。あるいは、川久保の情緒的な演奏スタイルが、端正な音作りのC.ヤルヴィと合わないのかな。この曲はソリストが目立ちすぎるとつまらないんだよな。上原との協奏のような完璧な調和とは言えず、音楽の方向性の違いみたいな違和感を覚えた。

 でもまあ、川久保さんの個性には十分触れることが出来た。

 川久保さんはソロパートのない部分ではオケの演奏にノッて体を揺すっている姿が印象的だった。前半の盛り上がり、楽曲のキャッチー度、そんなところで後半はちょい不利でしたが、やっぱりこの人はアメリカの音楽が似合うような気がするなあ。

 2人のソリストはそれぞれアンコールを演奏。

 上原彩子さんのグリーグ叙情小曲集~アリエッタは、それまで建築家のように論理的に積み上げてきた音楽とは印象が違って、優しいふわふわの音。お子さんに歌う子守歌のような。上原さんの魅力、再認識。

 川久保賜紀さんのバッハ無伴奏ヴァイオリン・ソナタ~ブーレは、う~ん、バッハは川久保さんのピッチの不安定さを顕わにする。バッハはかなり正確に音を刻んで欲しいと、オイラは思う。川久保さんの評価は定まらず。

 C.ヤルヴィ&ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団、よかったなあ。フルートのソロの音がメチャよかった。弦の響きも。他の木管も。金管も。打楽器も。う~ん、すべてがよかった。

 やっぱ交響曲、聴いてみたい。

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2008年9月28日

若~いピアニストのラフマに感動

 今日は東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の江東公会堂定期。

 尾崎有飛さんのラフマニノフ/ビアノ協奏曲第1番、楽曲はいまいちキャッチーじゃないけど、演奏はとてつもなくすばらしかった。

 尾崎さん、知りませんでしたが19歳のピアニスト。ステージに上がってきた姿、若いです。大丈夫なのかな、ラフマニノフ。と、ちょっと心配になったけど、テクニック抜群、そして、1楽章の最後、2楽章の冒頭のカデンツアを聴いて、音楽性もピカピカ光る、めちゃ才能あふれるピアニストだとわかった。

 まだまだ弾くことに一所懸命みたいな感じの、若々しいプレイスタイルも好感。今後、どんだけすごいピアニストになっていくのか、ミルヒーが千秋に求めたように、セクシーなステージングを身につけていくのでしょうか、メチャクチャ楽しみ。リサイタル行きたいけど平日は難しい。

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
第14回 ティアラこうとう定期演奏会

ピアノ:尾崎有飛
指揮:本名徹次
2008/09/27(土) 15:00~ ティアラこうとう 大ホール

  1. 武満徹/波の盆
  2. ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第1番
    嬰ヘ短調 作品1(改訂版)

休憩

  1. ドヴォルザーク/交響曲第9番
    ホ短調 作品95 「新世界より」

 1曲目の「波の盆」。テレビドラマの音楽を演奏会用に構成したものだとか。見ましたよこのドラマ。大昔、確か土曜か日曜の昼間にやったような気がするんだけど、TBSと思ってたら日テレだというし、そのへんあいまい。実相寺昭雄監督作品で、覚えているカットというと、水を張った盆の水面を語り部が指先でつついて波立たせながらモノローグで物語るシーンとか、実相寺さんらしくローアングルで超ワイドレンズで寄りの絵とか、車ナメで、石田えりを撮ってたような、そんな画面が印象に残る。演劇のような演出が魅力的だった。もう一回見たいんだけど、ビデオないし。

 で、音楽ですが、めちゃくちゃ美しい。本名徹次さんの指揮がよい。演奏も抜群によいです。TCPOのとってもきれいな弦の響きと、この曲では金管も木管もいい緊張感でタケミツの美しい音楽を紡ぎ出す。

 この後の演奏が楽しみになった。

 んで、冒頭に書いた尾崎有飛さんのピアノによるラフマ。コレがまたよくて、休憩挟んでどうなることやら、期待はさらにふくらむのだった。

 で、休憩。

 後半は名曲コンサート。ドヴォルザークの新世界より。

 この曲の演奏はどうなのかな。1楽章から3楽章まで、ずいぶんとハイテンポで、情緒を廃したような演奏。いい緊張感はあるのだが、この曲に持っていたイメージとはかなり違う。別にイメージ崩れてもいいんだけど、良さが分からない。もっとじっくり音を聴きたいかな。特に迫力満点で好きな3楽章もあっさりした印象で物足りない。

 4楽章になって音の作り込みがまったく変わる。ここだけじっくり仕上げてきたって感じ。音の響きも、個々のパートの集中力もまるで違う曲のようによくなった。

 今日のコンサートの満足度は前半120%、後半80%くらいかな。

 尾崎有飛さんに期待。それから本名さんの違うプログラムも聴いてみたい。どんな音楽家なのか、いまいちつかみきれない。

 それから客の質、飴をなめながら聴くのはいいけど飴の包み紙の音がうるさい。そして鈴の付いた財布?バッグ?そんなもの持ってくるな!

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2008年9月24日

マギー箱で

 すっかり出るのが遅くなってしまった。なんかのんびりしちゃうんだよな、休みの日。

 遅く起きて洗濯してボーっとしてたらNHKの次期朝ドラの特番をやってたのでそれをまたボーっと見て、マナカナ主演で面白そうかもなどと感じながらパソコンで音楽ファイルの整理なんかしてるうちに出の時間過ぎてた。

 今日は横浜。HYのライブに向かう。16:21初の久里浜行き快速に乗る。いつものようにグリーン車を奢る。結構混んでいて、一番前の壁に面した席に座った。この席の欠点はテーブルの小さいことか。崎陽軒の駅弁を食べるのも手に持って、そして今、KOJINSHAのモバイルPCを打つのもひざのリュックの上。

 ヘッドフォンからはHYのHeartY。なんかユルユルのアルバムです。80年代頃の軽音楽って感じ。買ったのは発売間もない頃(4/20に購入)だったんだけど、あんまり聴いていなかった。

 今日はこのアルバム中心なのだろうか。

 実はHYのライブは初めて。何度もプレリザに応募していたんだけど当たったためしがなかった。今年も確か3度目のチャンスくらい、どうせ無理?とか思いつつ応募(7/2応募)したら当たっちゃった。アリーナ席だと。

 HY初のアリーナツアーということで、箱が大きいので入れたのでしょう。

 しかし横アリでアリーナに下りたことない。どんな感じでしょう、楽しみ。昨日からまた腹の具合がよくないのでそちらは心配。

PACHINAI×5
MAGGY HAKODE TOUR '08
& “NARTYCHE”
HY

2008/09/23(火・秋分の日) 18:00~ 横浜アリーナ

 17:30にアリーナに着くも、入場はスゴイ行列の先。10分以上かかって入場(途中コースターに地球に対するコメント書いたりして時間がかかった)して、グッズ売り場に並ぶんでパンフとタオルを購入。開演予定時刻10分前に着席。…なんだ、アリーナって2階席だったのね。さらに最後列の22列、ステージまでもかなり遠い。かなりテンション下がりました。そして、ライブが始まってから気づいたのだが、オイラの左側2席が空席。これもまたテンション下がる。右側は通路だし。

 さてライブ。想像とは違ってHeartYの曲だけってことはなくいろんなイイ曲を挟みながらのライブ。オイラも歌える「AM11:00」や「モノクロ」もやった。

 演奏はうまいし、歌もいい。大好きな仲宗根泉さんの声とヴォーカルテクはやっぱ魅力的。そしてVJによるビデオやライブ映像の挿入も効果的で素晴らしい視覚演出。ビデオ映像と光の演出の合体も素晴らしく美しかった。

 ただ厄介なことに、変なサービス精神、途中ビデオドラマとライブの小芝居が挟まってるんだけど、これが長い! 最後に「to be continued・・・」と出た時には「マジすか!?」とわが目を疑い苦笑いしたのですが、これはシャレだったようでよかったよかった。

 アルバムHeartYはかなりゆるいサウンドですが、ライブでやるHeartYのナンバーは他の曲と同様、なかなかタイトでエッジのきいた演奏。いい感じでノることができた。

 HYメンバーのほかステージにはHYオーケストラ=8人のストリングスと、HYコーラス隊、ホーン3人、といった構成。コーラスとホーンセクションはソウルのステージみたいなブラックなノリのダンスでHYのナンバーを盛り上げる。HYの音楽はボーダーレスです。音楽のジャンルの線引きも不要ってことね。

 アンコールラストはアリーナ中央の特設ステージでアンプラグド。さすがになんにも聞こえませんでした。(^^;

 とはいえ、ちょっと遠くてホントのアリーナ席のお客さんみたいにノリノリにはなれなかったけど、でーじ楽しいライブでした。

 ツアータイトルの「まぎーはこで」とはうちなーぐちで「大きい箱で」、つまり「アリーナで」ツアーってことらしい。

 ちなみに来年はHY結成10年ということで922に北谷(ちゃたん)でストリートライブ、そして全国120のライブハウスツアーをやるという。ライブハウスってことは箱が小さいのでチケットは取れそうにないなあ。

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2008年9月22日

円熟と熱情

 昨日のヴァイオリン・リサイタルは円熟の域にある演奏者が自然に音楽をエンジョイするような印象。

 今日行ったヴァイオリン・リサイタルは若い奏者の意欲に満ちた熱気あふれる音楽。

木嶋真優ヴァイオリン・リサイタル
木嶋真優(vn)/江口玲(p)
2008/09/21(日) 18:00~ タカギクラヴィア 松濤サロン

 3月に埼玉でリサイタル聴いて、超注目のヴァイオリニスト、木嶋真優さんです。

 木嶋さんだけじゃなく、ピアニストの江口玲さん、こちらも大注目です。なかなかタイミングが合わず、彼のコンサートには参加できず、今日のこのチャンスで再び演奏を聴くのが楽しみ。

 家のCD整理していたら、江口さんが参加しているアルバムが何枚か見つかったんだけど、木嶋さんとのペアのCDで初めてピアニストを意識したのだった。

 江口さんのCDを以前石丸で探したんだけど、カーネーギーホールの古いピアノを使ったアルバム1枚しか見つからず、今日のリサイタル会場で買えるのでは、とちょっと期待して出かける。

 初めての会場なので、道に迷いそう、ということで早めに渋谷着。案の定迷いました。住所を頼りにたどり着いたら、そこは本社だったみたい。表でうろうろしてたら中から男女二人が出てきた。男性の方は、なんと江口玲さんじゃ。女性の方に会場のありかを聞くと、「ちょうど行くところ」、というので連れて行ってもらった。

 タカギクラヴィア 松濤サロン。ちいさなサロン。座席を聞くと左奥の最前列、とのこと。ラッキー、とか思ったら、ピアノの後ろ側。つまりバックヤードじゃん。思わず苦笑いだけど、ましょうがない。

 演奏が始まると、やっぱ木嶋さんの背中しか見えない。江口さんの背中は目の前にバッチリどアップで見えます。そして鍵盤をたたく指の動きのすべてが、もちろん譜面台の音符の一つ一つまでバッチリ見える。(^^;

 なんか面白いポジションなのですが、目を閉じて音を聞くと、普段とは左右逆に、右ヴァイオリン、左ピアノの音で、ちょいと違和感。

 1曲目は、アルバムのタイトルチューン、ヴィターリの「シャコンヌ」。この曲、そこら中で弾きまくってるんでしょう、ちょっと集中力欠いたような演奏。でもライブ感ばっちりのガシガシとパワーあふれるエッジの効いた若々しい演奏。これが木嶋真優!って感じのご挨拶。

 2曲目は、初めて聴く曲。事前に予習しようと録音を探したんだけど、見つからない。イザイの「ポエム エレジアック」(プログラムにはエレジックとあるが、エレジアックが一般的カナ表記みたい。原語の発音は不明)。この曲は新レパートリーでしょうか、譜面台にスコアを用意して演奏。なかなか面白い曲。演奏も緊張感あってよいです。何となく哀愁、しかし情熱的、そして民族色がにじむような曲調。後半のドラマチックなパートはちょっとガッツリ弾きすぎる感があるかな。美しい曲でした。引き続き録音を探そう。

 3曲目、前半最後はオイラを木嶋ワールドに引きずり込んだ曲、ファリャの「スペイン舞曲」。相変わらず面白い演奏。テンポや音の強弱のメリハリ、走るところはとことん突っ走る。江口さんは若い演奏家を思う存分暴れさせている感じ。踊りますね、踊りまくりますね、といっても民族舞踊ではなくもっとハードなダンス。やっぱユニークっす、木嶋真優。

 …。うーん、でも、座席のポジションのせいかな、音楽にのめり込めない。サロンコンサート初めてってこともあるかな。遠鳴りを聴くわけではなく、演奏家が演奏しながら聴いている音に近いでしょうか。ホールトーンを伴わない楽器の生音。

 休憩を挟んで後半。メインの大曲。

 プロコフィエフの「ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ヘ短調 op.80」。好きな曲でよく聞きます。庄司紗矢香とかギル・シャハムとか。しかし出だしから、どうにも集中できない。現代的な、音の数を絞り切ったような曲なので、弾いている姿がないと集中できないのかも。目を閉じると音が左右逆だし。そうだ、いいこと思いついた。ピアノの譜面台にあるスコアを目で追いながら聴いてみる。コレ面白い!といっても楽譜、ほとんど読めないんだけど。それでも譜面みながら聴いていると音楽の美しさとか演奏家の呼吸とか、次にどう弾くのか、とか、すごく音楽に入り込める。

 そうだ、某ブログで江口さんはリハーサルで譜面をiBookに表示させて譜めくりはボタンで操るハイテクピアニストだと書いてあったけど、普通の譜面でした。(譜めくりの女性付き)

 プロコのソナタですけど、木嶋さんはかなり弾き込んだ感じです。譜面がボロボロでした。(^^; でもオイラがサロンでヴァイオリンの生音をしかも背面から聴いて善し悪しを判断するほど耳が肥えてないせいか、いまいちの印象。3楽章は少ない音で世界観を表現する聴かせどころの一つかもだけど、ちょっと物足りない。響かない部屋、聞く耳持たないオヤジ、すいません。でも、4楽章に入ると、そのドラマチックな展開は木嶋・江口コンビの腕の見せ所、素晴らしい迫力と技術、超絶技巧の激奏から消え入るような音で終わる最終段まで、美しく、いい緊張感の演奏でした。

 アンコール。

 オイラの中で本日最大の収穫。メンデルスゾーンの「Sonata for Violin and Piano in F major (without opus number)」から第2楽章アダージオ(だと思う)。すんげー美しい。穏やかでゆったりとした音の広がり。ピアノもヴァイオリンも、本日の宴の最後を厳かに迎える、そんな感じ。メンデルスゾーンの室内楽は曲そのものがとってもいんですけど、2人の演奏は今日のそれまでのハイテンポのパワープレイと違ってジェントルで、ゆったりしたテンポ、とっても素敵なものでした。内心、モンティのチャールダッシュを「どうだっ!」って感じで弾くことも期待してたんだけど、サロンに暖かい空気を残して、とってもいい終わり方でした。

 しかし、どうせなら正面から演奏を聴きたかったな…。それは今度どっか大きなホールで演奏会を聴くときの楽しみにしておこう。その時はメンデルスゾーンのソナタを通しで聴いてみたいものです。

 それから、木嶋さんがこれからどんな成長を遂げていくのか、とっても楽しみ。これからも機会があれば聴いてみよう。

 さて、今日は江口さんのCDを2枚購入。

 とはいえ、終演後の木嶋さんのサイン会では、家から持ってった、前回越谷リサイタル会場で買ったCD(N響との共演、ラヴェルのツィガーヌのソロ)にサインしてもらった。(^^;

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2008年9月21日

ぼさのばないと

 20数年ぶりに松岡直也グループのライブに行った。今ならもれなく阿川泰子付き。

 阿川さんの新譜のプロデューサーでもある松岡さんとのジョイントコンサート。

Yasuko Agawa meets Naoya Matsuoka
2008/09/20(土) 17:00~ 原宿クエストホール
阿川泰子(Vo)
“Naoya & Akira”B.F.Unit
松岡直也(p)/和田アキラ(g)/高橋ゲタ夫(b)/フランシス・シルヴァ(perc)/岩瀬立飛(ds)/大坪稔明(kb)
Guest
村岡建(sax)

 クエストホールでは右端の席しか当たらんな。右端でももっと後ろなら見やすいんだけど2列目では見切れ席と同じ。はずれです。

 さて、久々の松岡直也グループ。松岡さんのお姿は色んなメディアで見かけていたのですが、他のメンバーは、ゲタ夫さんとか和田アキラさんは、かなりお久しぶりです。ゲタ夫さんはほとんど当時のイメージのままでしたが、アキラさんはすっかりメタボなギタリスト。(^^; とはいえ、テクニックと音楽性は最高!すばらしいギターソロを展開してくれて、ゾクゾクしましたよ。

 スゴイ懐かしい松岡さんのナンバー(曲目が思い出せん)でライブ開始。

 やった!と思った。正直言って、阿川泰子の新譜「Meu Romance」を発売日(7/15)に買って、聴いて、今日のライブ、チケットを取っていたことを後悔したんだけど(チケットはアルバム発売よりかなり前、6月下旬にとっていた)、松岡さんのナンバーも演るんならOKでしょう。

 2曲目にゲストミュージシャンの村岡建さん、サキソフォンとフルート、クラリネットのベテランミュージシャン、が登場。盛り上がる。

 そして阿川泰子さん登場。なんか変なノリの人。実は生で聴くのは初めて。ボッサ・ノヴァは新譜でガッカリしていたのでそんなに期待しない。

 はっきり言って前半は阿川さんの歌と妙な踊りにどうも乗りきれず。その阿川さん、デビュー30年?若い。そしてボサノヴァ誕生50年?(松岡先生の解説によるとジョアン・ジルベルトがそれまであったブラジルの音楽を演奏していたのを聴いたトム・ジョビンが「ボサ・ノヴァ = New Wave」と評した一言が始まりだとか)そしてブラジル移民100年?なので記念に松岡さんとのコラボ復活でボサノヴァ・アルバムを作ったのだとか。…よくわかりませんが、まあ、そういうわけで、このコンサートツアーがステージでの阿川・松岡初共演だそうです。といっても今日が最終日。(^^; なにがなんだか…。

 後半の後半になって阿川さん、いい感じで声が出て、というか、音域やヴォーカルスタイルに合った曲を最後の方に持ってきたのかな、けっこう聴かされました。…よかったかも。

 バンドの演奏も素晴らしくて、特に和田さんのギターと村岡さんの管と、もちろん松岡さんのピアノには思わず口元がゆるんで笑みがこぼれる。生で聴けてうれしいのだ。

 残念ながらパーカッションが、大昔、カルロス菅野さんがはじけ飛んでいた頃とは迫力というか、かなり違いましたけど。

 そういえば昔、六本木ピットインのライブで、マイアミ・サウンド・マシーンのメンバーが飛び入りでカルロス菅野と大パーカッション大会になって、こっちも汗だくになって乗りまくったことを思い出す。今日は阿川さんメインのライブなのでそんなことはなく、おとなしめ、大人のライブ。松岡さんのグループ単独だと、昔ながらの熱いステージを続けているのだろうか。

 そういえば昔、ツアーの取材で静岡まで追っかけてったことがあったけど、あんときも仕事忘れて踊り狂って汗だくになってたな。

 そういえばといえばそうだ、和田アキラさん、大の巨人ファンだったような。最近の巨人の好調ぶりからすると、仕事してる場合じゃないって感じ、…って、今でもそうなのかな。池袋の居酒屋で当時そんな話を聞いた記憶がある。

 どうでもいいか。

 ライブの大詰めはやたら盛り上がって、見切れ席に座っているオイラはずっと左っかわのステージ中央を見ていて首が痛いよ。(体は正面向きなので)オールスタンディングの方が楽だし思う存分踊れて楽しかったろうな。

 でも、けっこう満足。こんな夜もあり、いいかげん大人なんだし…みたいな。

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2008年9月20日

ゆずもも2008

 ひさびさに、ゆずもものモーツアルトのソナタ、聴いてきた。

 毎年気になっていたんだけど初めて参加した900円コンサート。

 堀米ゆず子と児玉桃のリサイタル、900円、全席自由。

堀米ゆず子 ヴァイオリン・ワークスIII
「音楽の旅 - 叙情を求めて」
~パリから児玉桃を迎えて~

2008/09/20(土) 14:00~ 東京文化会館 小ホール

 全席自由ってことで、ちょっと早出しようかと思いつつ、会場に着いたのは開場時間の13:30ちょい過ぎ。スゴイ行列でした。

 とはいえ、いろんなブロックで席は選び放題。最初平場の席に座ったのだが、ちょっと後ろ、通路の後ろの上段席に替わった。中央より上手に半分ほどずれた辺り。ステージがよく見えるし、音響もいいかなと。

 今日のプログラムはオール・モーツアルトではなく、前半、バルトークの「ラプソディー第1番」、ドビュッシーの「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト短調」、それから、このコンサートのための委嘱作品、野平一郎「時の彼方へ ~ヴァイオリン・ソロのための~」(世界初演)。

 バルトークで軽く世界に引き込まれ、ドビュッシーは、ゆずももの「いい感じ」が存分に発揮された演奏。

 なんかね、この二人、いい感じに力が抜けて、それでいて音楽の学究的解釈というよりも躍動とか感動とか、作曲家の呼吸の再現というか、演奏家の息吹というか、見事にライブ演奏なんですよ。

 力の抜け方はリラックス、音楽仲間のセッション感覚、悪く言うと手抜きと見る人もいるだろうけど、僕はこの2人の作り出す音楽がとても好き。

 一人が走る演奏の時はもう一人がしっかりとベースを固める、お互いに演奏家としての見せ所、聴かせどころを尊重して、ライブでしか聴くことのできないパフォーマンス、「演奏」と「音楽」そのものが聴けるいいライブだと思うんですよね。

 前半最後の野平一郎さんの新作は、もちろん堀米さんのソロ。2人で演る音楽とはアプローチがまったく違う。もちろん世界初演、委嘱作ということもあるだろうが、かなり芸術的に突き詰めた演奏。でも堀米さんが弾くと堅苦しさが抜けて音楽的に聞こえる。曲そのものも面白くて、呼吸をするのも忘れるほど食い入って聴いた。雅楽のような不思議な音色。ハーモニクスも多用して、とにかくヴァイオリンの特徴を遺憾なく発揮する音楽。作曲の野平さんも気に入ったのではないかな。もちろん演奏後にご挨拶したけど、かなり興奮気味に舞台に駆け上がって堀米さんをたたえていた。

 さて、後半はモーツアルトのソナタ2曲。「ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.378」と「ヴァイオリン・ソナタ イ長調 K.526」。どちらも人気の曲だろう。特に僕はK.526、いわゆる42番が好きでよく聴く。(最近だと南紫音の録音かな)

 2人のモーツアルトはとにかく面白い。

 音楽に命を与えるライブ。2曲とも特に3楽章がメチャクチャ面白いんだけど、ゆずももの阿吽の呼吸というか、モーツアルトのソナタに追求する音楽の方向性が一致して、楽曲の美しさ、演奏の可能性、いろんな音楽的楽しさを共有してそれを一回限りのライブ演奏として出し切ってくれている感じがする。

 今日も児玉桃さんは全身でリズムを刻むように、素敵な演奏スタイル。彼女のピアノ好きです。独特のテンポの緩急というか、あまりにもあっさり音を繰り出すというか、あっさりさの中に十分な歌が込められているような、なんか独特の演奏。

 さて好きな42番は、やはり面白い演奏だった。故あって席を上手方向に大幅に変更して聴いたのだが、席替え大成功。桃さんの演奏もよく見えるし、何より音響が抜群の席だった。そだ、ソナタ。2楽章のゆったりしたテンポの中で緊張感ある演奏が終わり、3楽章になると弾けたような協奏が始まる。すげー。おもしろい。…この言葉しか当てはまらない。うれしくて微笑みながら興奮して聴く。

 ああ、オイラ、ホントにあの二人のモーツアルト、大好きだな。

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マニアはウザイ。

 今日はコンサートをはしご。

 1個目はクラシック。堀米ゆず子と児玉桃のリサイタル。

 2個目はジャズ。阿川泰子と松岡直也のセッション。

 2つとも、隣にマニアが座ってウザイのなんの。

 1個目は右横。全席自由席。よりによってオイラの隣に座るなっつーの。

 演奏中にあら探し。いちいちアンケート用紙に書き込んでる。

 ウザイ! ウザ過ぎる!

 そーいうのやりたいんならひとりではしっこでやれっつーの。

 そのあまりのウザさに、1曲終わるのを待って別の席に逃げたよ。

 上手側ブロックの誰もいない一帯に逃げたところ、その席のむちゃくちゃ音響がよいのにビックリ。さっきまでの席はいまいちヴァイオリンの響きが物足りなかったのだが…。

 ありがとう!ウザイ生き物!!(^^;

 2個目は左横。セットリストをメモしているのだが、というか、メモなら別に気にならないのだが、そのメモの採り方が問題だ。

 いちいちケータイ開けて書き込むな!っつーの。

 ライブ中、ケータイ開けるたびに明かりがウザイの。しかも前のめりで書き込むから視界が遮られてウザイの!

 ウザイ男よ!コレクターするより、音楽楽しめっつーの。(^^;

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2008年9月18日

大ハッサン会

 今までの体調不良が嘘のように元気回復の今日は、絢香のライブ日じゃん。

 「POWER OF MUSIC」タオルをバッグに詰めてお勤めですよ。

ayaka LIVE TOUR 2008
Sing to the Sky

絢香
2008/09/17(水) 19:00~ 東京国際フォーラムホールA

 仕事も暇目だし、今日はFTで5時ちょい過ぎに社を後に。有楽町に着いたのが5時半くらい。東京国際フォーラムの中にあるカフェ?で腹ごしらえ。不味いパスタにコーヒーセットで1600円!ありえへん。よーくかんでパスタを食って、ちょっと残してホールAに入る。5時45分くらい? もうすでにずいぶんの行列。

 6時ジャストくらいに開場。入場と共にグッズ売り場を目指すが、やはり行列。何にしようか、今日はTシャツ買おうかなどと悩んだ末にやはりツアーパンフとタオルに落ち着く。2色あるタオル、青を買うた。

 かなり早く座席に着く。ビートルズの曲が流れている。一緒に歌いながら時を待つ。

 今日の席は、25列、上手側ブロックの、下手側通路から4つ目。かなり右寄り、目が悪いので辛い後ろ目な席。でも、ポップ系コンサートではホールA史上、過去最高にいい席。右隣はカップル、左隣は絢香ファンの男性2人連れ。一人はセットリストのメモとか、MCのメモとか取ってた。前列にはカップル。残念ながらオイラの目の前の席は男の方だ。総立ちが心配。左の通路の先を見ると、センターブロックは関係者席?ガラガラです。ふざけてます。そのあたりに座る人々ったら、ライブ始まってかなり遅れて席に着くし、全然ノリが悪いし、なんなの? こんなに絢香ファンな人たちを端っこに追いやっておいて、ありえへんやろ! 研音! どないなっとんねん。なんつって。

 ライブ、さいこーっ!

 POWER OF MUSICから始まって、最後の最後までオイラはノリノリ。踊るは、歌うは、奇声を発するは…(^^; これまでの体調不良の鬱憤を晴らす大暴れ。痛いオヤジひとり、っぷりを存分に発揮してしまった。

 1曲目から総立ち(センターブロックの関係者席を除く)で、懸念したとおり、前列目の前の男は…前列のすべての人の中で一番背が高い男だった…。(^^; 前列なのにオイラより背が高い。

 それでも上手寄りの席だったので、斜め前方に絢香、なんとかステージはふさがれない。ちょっと窮屈だけど、よかったよかった。

 オイラの好きな「For today」もやったしアルバム「Sing to the Sky」のいい曲、いっぱいやったよ。

 「魔法使いのしわざ」は松田聖子みたいに高域のチャーミングな歌で超可愛い。…あ、これアンケートに書こうと思ってたのにわすれちゃった。アホやん。

 弾き語りで演った「今夜も星に抱かれて…」も最高に美しい。絢香の高域の美声は他に代わる存在のないくらい魅力的。「Why」とか「手をつなごう」とか、美しい高域を堪能したよ。堪能? そんなもんじゃないよ、恋したよ。

 ライブ前にビートルズ流れてましたが、ライブで絢香も歌いました。ハーレムアレンジ。

 さて、「最後の曲です」を言い忘れて、唐突に終わったライブ。なんか不自然な終わり方でしたが、もちろんアンコールをスタンディングのまま待つ。「絢香、絢香」と声を上げながら。やっぱ痛いオヤジひとり。

 アンコールには、大きなお兄さんと小さいお兄さんがゲストで登場。コブクロですわ。

 ライブ前に日産CUBEのCMが場内に流れてましたが、それですよ。CUBEの新曲。絢香×コブクロ。セッションですよ。「あなたと」、続いて「Winding Road」。すげー盛り上がりでした。(センターブロックの関係者席を除く)

 ラストに「POWER OF MUSIC」をもう一回やったので、持ってった「POWER OF MUSIC」タオルを横に広げて振りながら踊りながら絢香を応援。気付いてくれたかな。「なんなん、あのオッチャン…」みたいな。

 Winding Road と POWER OF MUSIC は大声で歌いましたよ。

 とにかく踊って歌って、絢香のパワーヴォイスとカッコイイヴォーカルスキルと可愛いグッドルッキンに恋しまくった一夜、大大大発散の夜会だったのだった。

 正直言うとタイアップ曲がたんまり詰まったCDアルバムは好きじゃないのだが、今日のライブは最高でした。

 音響的に、ライブの最初の方と、最後、コブクロとのセッションのあたり、音のバランスが悪くて閉口したけど、ライブだからアリですわ。

 大満足!

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2008年9月15日

ファン感謝デー

 今日も今日とて腹は痛い。

 今日はおかゆ1杯だけ食って12:45に外出。体調悪ければ帰ってこようというスタンスで。

 13:15帝劇着。知念キム、別所エンジニアを観に。

東宝ミュージカル ミス・サイゴン
キム:知念里奈/エンジニア:別所哲也
クリス:井上芳雄/ジョン:岸祐二/エレン:シルビア・グラブ
トゥイ:神田恭兵/ジジ:池谷祐子/タム:中西龍雅
アンサンブル:赤組
2008/09/15(月・敬老の日) マチネー 13:30~ 帝国劇場

 写真は藤岡クリス。今日の出番はありません。売店で藤岡正明のCDを買ったら直筆サイン入り生写真が付いてきたのだ。

 さて、どうせ観るなら、キムとエンジニアの組み合わせ違う日を狙おうということで、知念・別所の今日のチケットを取ったのだが、運良くというか、今日はミス・サイゴン・ファン感謝デーなのだそうで、終演後にイベントがあるということで、舞台に上がって一緒に踊る希望者を募っていた。

 舞台の傾斜が強いのでスニーカーを履いた人限定ということで、オイラはお腹の調子もイマイチなので応募はあきらめた。

 今日の座席はO列、下手側壁際から6個目。かなり端っこです。

 ミス・サイゴンの舞台は、端っこで観ると演出効果半減ですわ。中央ブロックなら2階でもOK。ドラマティックな演出が奥行きの使い方、左右対称の舞台配置など、中央から観たときに一番効果的なのだ。

 それから、帝劇の客席は前列の人とかぶらないように座席の配置が一列ごとに半座席分ずつずらしてあるのだが、斜め前方を観る端っこのポジシャンだと、前列の人の頭にもろカブリ。ということで、ちょっと残念。

 キャスト。アンサンブルは赤組の皆さん。赤組サイコーです! どうせ観るなら赤組って感じ。とにかく見事なパフォーマンス。一糸乱れぬダンスと、コーラスの正確さ。ミス・サイゴンの世界観を見事に作り上げている。

 プリンシパル。知念=キム、井上=クリス、シルビア=エレン、3人の重要キャストが高域が苦しい。ミス・サイゴンの歌に音域が合っていない。う~ん。

 知念キムは声を張り上げすぎ。頑張ってはいるのだが、激動の半生を送る女性と言うよりはもっと子供っぽい青春ドラマの主人公という感じ。

 井上クリスは線が細いかな。前回の藤岡クリスと比べてしまうと高域の苦しそうな様とかイマイチ入り込めない。知念も井上も残念ながら歌で何度も現実に引き戻されてしまう。

 シルビア・グラブはさすがに巧いのだが、音域のミスマッチはいかんともしがたい。地声からファルセットへのつながりが美しくない。残念。エレンはソプラノ歌手がよい。

 別所エンジニアは巧い。巧いけど、お行儀が良すぎて、エロトークが笑えない。(^^;

 よかったところは、というと、オイラがこの芝居の中で一番好きなシーンなのだが、クリスがエレンにベトナム時代の苦しみとキムとの出会いを告白するシーン。クリスの独唱、苦悩の告白、そして最後、エレンの愛に満ちたソプラノが重なる二重唱。井上クリスの熱演。あの歌。すごく好きだし、この芝居の肝の一つだと思うんだけど、拍手ポイントではないみたいで、一人で拍手してしまった。(^^; 今日も感涙。

 それから今日のステージはコレまでの2回の観劇時に比べて、歌手がオケの演奏をかなりリードしていたように思う。歌手の歌唱プランに指揮者が合わせるシーンが多く、テンポの変化などに独特なものがあり、その点は興味深かった。ミュージカルっていうと、オケ中心に音楽を作って行くものかと思ったけど、クラシックのオペラみたいに歌手とオケのあうんの呼吸を感じられた。

 今日は結構前の方の席に座れたので、傾斜舞台のスゴイ斜面を初めて見ることができた。あの舞台上で、よくあんなダンスが踊れるものだと、あらためて感心する。特にホーチミン像の前で行われるすさまじいダンスパフォーマンス。そしてアメリカン・ドリームのシーン。

 ソニン・ブログに「じみーーに脚にくる」と書いてあったけど、アンサンブルの人は踊って歌って大変そうだ。

 さて、その傾斜舞台にお客を上げて、終演後にファン感謝イベントが行われた。題して「みんなで踊ろうアメリカン・ドリーム」。おいらは客席で参加。お客がかなり帰ってしまったのでセンターブロックのいい席に移ってスタンバイ。

 赤組アンサンブル男性チームの人たちがダンスの振付を教えてくれる。(休演日なのに間違えて来てしまったという青組の人も一人混ざっていたが) そして、音楽監督の山口琇也による歌のレッスン付きだ。

 まず発声練習でアメリカン・ドリームの音域の広さを体験。そして歌を一通りレッスンした後、ダンスのレッスン。

 踊りながら歌うというのはすごく大変だ。どっちかが疎かになる。というか、ダンスを覚えるのもなかなか大変。つい、手と足が反対になったりして。

 でも大声で歌い、それなりに踊ってみるというのは気持ちいい。体がぽかぽかして汗がにじむ。

 赤組の人たちは客席の間にも来てくれて、色んなアドバイスをくれたり、励ましてくれた。オイラの横に来てくれた人は誰だろう、栗栖さんかな?名前聞けばよかった。隣で歌っているのでその声がよく通ることにビックリ。でも、キャストの方をとっても身近に感じられてよかった。

 そして最後に通しで本番。キャデラックも出てくるという。

 CDの演奏をバックにみんなで歌って踊る。キャデラックが登場して、場内大喝采! なんとキャデラックの上に橋本エンジニアが乗っている! 橋本さとしさん、このイベントのためだけに来てくれたという。

 なんか橋本さんが舞台に立つとパッと明るくなった感じで、存在感がすごい。そしてサービス精神も。

 いやー楽しいイベントでした。ありがとう!赤組!

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お月見ライブ

 昨日の激痛は治ったものの、腹痛は続いている。食欲もない。

 朝はカロメーを一箱。昼はレンジで作るリゾット。1食分には軽い食事だが、なんとか押し込む。お腹が痛い。

 こんな状態で出かけることはできるのか? 我慢できない激痛ではない。

 16:15、とりあえず家を出る。激痛が出るようなら家に帰る。そういうことにした。

 昨日アヴリルのライブをキャンセルしたが、今日は愛ちんのライブ。無事に帰れるのだろうか。

LOVE IS BORN -5th Anniversary-
大塚愛
2008/09/14(日) 18:00~ 日比谷野外大音楽堂

 初めて当たったラブイズボーン。

 といってもチケット応募したのは2度目。一昨年と今年。昨年は別の予定で埋まってた。

 体調悪いのに立ち見席。もっとも、ライブが始まれば総立ちですが。

 立ち見は整理番号110番台。総立ちの会場ではまったくステージが見えない。

 お腹は大丈夫だ、痛いけど。ものは食えない。食わずにライブに突入。

 ライブが始まると、やっぱり飛び跳ねたりして大騒ぎ。本当に大丈夫か、オレ。

 特に今日はオイラの大好きな「片思いダイヤル」「Happy Days」「ラーメン3分クッキング」もあったし、もちろん「Smily」「さくらんぼ」、あと「妄想チョップ」、「Birthday Song」「CHU-LIP」(いかん、ダンスを忘れている)とノリノリの曲がたっぷり。

 騒ぎました。

 斜め前にいたお姉さんがこっち見て笑ってました。

 「アホやなこのおっさん」みたいな。

 ノリのいい曲はステージが見えてなくても関係ない! 勝手に盛り上がりましたよ。

 「大好きだよ。」「金魚花火」「桃ノ花ビラ」「クラゲ、流れ星」「雨の粒、ワルツ~LOVE MUSIC~」、あとなんだっけ、バラードタイムはきつい。まったく見えないので、月を眺めたり、目を閉じたり、空を観たりしながら聴く。

 ラストの日生の歌も、目を閉じて聴く。心にしみる。

 愛ちんの歌は元気が出る。心を打つ。

 しかし、ポンポンがなくて助かった。あれ踊ったらポンポン(お腹)が破裂してたかも。

 MCタイムで、愛ちんとみんなでお月見。

 いい雰囲気のライブでした。

 帰りにもらったお土産。

 このステッカーと缶バッヂ。

 超うれしい。

 さりげなく渡してくれた。

 その手作り感がうれしい。

 最後の最後までいいライブでした。

 家に帰ると、食欲はまったくないが、むりやり詰め込む。

 本当に大丈夫か、オレ。

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2008年9月 8日

のこをひく

 今日は会社でちょっと作業して、会社の近く、歩いて10分程度の第一生命ホールでコンサートを楽しむ。

ロイヤルチェンバーオーケストラ特別公演2008
~New Wind!~新しい風~

指揮:堤俊作
ミュージカルソウ:サキタハヂメ
ヴァイオリン:寺沢希美
管弦楽:ロイヤルチェンバーオーケストラ
2008/09/07(日) 14:00~ 第一生命ホール

 6月のプレリザーブで申し込んだんだけど、プログラム内容を確認していなかった。ホールに着いて、エスカレーターの登り口に設置してあったチラシを手に入れて見る。…ファミリー名曲コンサートだったのね…。(^^;

 プレリザのメルマガで何となく気になってオケのことをググってみたら、皇太子殿下のオーケストラに所属するプロアーティストの集まりだそうで、だからロイヤル?ロイヤルって日本のロイヤルなのね、と、ちょっと興味をひかれて申し込んだのだった。

 ステージ上にスタンバった楽団員の構成は、チェンバーオーケストラのイメージを覆す、けっこう大編成なオケだった。室内オケってあんな感じなのでしょうか。2管編成のオケ。

  1. モーツァルト:フィガロの結婚「序曲」
  2. サキタハヂメ:ミュージカル・ソウ(のこぎり)協奏曲(のこぎりソロ/サキタハヂメ)
  3. プッチーニ:トゥーランドット幻想曲~誰も寝てはならぬ~(ヴァイオリン・ソロ/寺沢希美)

休憩

  1. ビゼー:カルメン組曲 ~第1組曲~
  2. ビゼー:アルルの女 ~第1組曲~

encore

  1. ビゼー:アルルの女 ~第2組曲~「メヌエット」~

 今日の席は2列目、センターから2~3席下手より。今日のオケの規模だと、も少し後ろの席の方がよかったかも。

 今日の目玉はのこぎり協奏曲でしょうか。のこといっても、日本の「引く」タイプじゃなくて、洋風の「押す」タイプののこぎりを「弾く」。弦楽器に使うような弓で弾く。芸人さんが弾いているのはテレビで見たことあるんだけど、純音楽として演奏されるのを聴くのは初めて。びっくり。そして楽しい。なんかおかしい。NHKの鞍馬天狗の音楽で不思議な雰囲気の音を出していた楽器がミュージカルソウ、のこぎりだったのだった。あのBGMの演奏もサキタハヂメさんだったのだった。

 音楽的には聴きやすい音楽。曲調は劇伴的なストーリー性のある可愛い曲。5曲編成で、4曲目がものすごくリズミカル、ポップな曲で、特製の弓の先にのこぎり用のマレット?が付いていて、それでミュージカルソウをたたいて音を出す。あまりにも面白い曲で、まだ1曲残ってるんだけど、曲終わりに会場から拍手が。5曲目は少し音楽的にも野心が現れている感じ、カーテンコールで出てくるときの照れくさそうな感じが好印象。

 トゥーランドット幻想曲~誰も寝てはならぬ~のソリストは寺沢希美さん。ピンクのドレスで登場したときはしょこたんかと思ってしまった。ライトブラウンの長い巻き髪と印象的な大きな目がしょこたんぽい。

 「誰も寝てはならぬ」は、ヴァネッサ・メイの派手なアレンジの演奏がやたら有名になってしまったのでよけいに感じたのだが、寺沢さんのヴァイオリンはちょっと音量不足かな。オケの音があまりに大きいので埋もれ気味。席のせいかな。遠目の席で、遠鳴りを聴いたらもう少しよかったのかも。演奏は素晴らしいんだけど、線が細い。「歌」も抑え気味(オペラのテノールや、ヴァネッサ・メイのヴァイオリンに比べて)。もう少し小規模なオケをバックに演った方がよかった。

 オケの演奏は、全体にあっさり。カルメン組曲は、ほぼ前奏曲集って感じですが、かなりハイテンポで、オペラの幕の開く前の、あのワクワク感とはずいぶん違う印象でした。

 技術は高そう。特に木管が気に入った。オーボエ、ファゴット、フルート、ホルンが目立ってよかった。あのオケから木管五重奏団とか出たら聴きたい感じ。

 弦は、第一ヴァイオリンのばらつきがちょっと気になったけど、気のせいでしょうか。コンマスが走りすぎなのか、なんだかピッチのずれとか、なんか気になったんですけど。

 アンコールはフルートが大活躍。やっぱ木管がいいな。

 ロイヤルチェンバーオーケストラ。ロイヤルメトロポリタン管弦楽団と、二つの編成があるらしい。チェンバーの方はもっと小規模でいいような気もする。で、現代曲も聴いてみたい。

 4時にホールを出て、帰りはお散歩をかねて勝鬨橋を渡る。川面を流れる風が心地いい。そのまま晴海通りをまっつぐ歩って、4時25分くらいに銀座4丁目交差点、その2分後に数寄屋橋交差点。そこを右に折れて、ついでだから東京駅まで歩く。4時40分に東京駅到着。八重洲口から総武線快速のホームまで5分くらい歩く。けっこういい散歩。

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2008年8月30日

ヤバ ソニン キム ナケル

 腸閉塞で倒れかけたのが月曜日。

 このまま死ぬのかと思うような激痛の夜から、なんとか1週間もった。

 度重なる開腹手術の経験から、腸が癒着しまくってるらしい。前回手術の時は腸の癒着はがすだけで3時間かかったとか。

 マジで閉塞したら緊急手術も緊急じゃなくなって亡くなってしまうかもね。(^^;

 なんとかものも食べられるようになった。これなら観劇もOKかな。と、得チケで取ってしまった。2週間ぶりのミス・サイゴン。

 これは帝劇で買ったCDのジャケット。

東宝ミュージカル ミス・サイゴン
キム:ソニン/エンジニア:橋本さとし
クリス:藤岡正明/ジョン:岸祐二/エレン:RiRiKA
トゥイ:石井一彰/ジジ:桑原麻希/タム:寺井大治
アンサンブル:青組
2008/08/30(土) ソアレ 17:00~ 帝国劇場

 家を出ようとしたら突然の豪雨。滝のような雨。しばらく様子を見て、やみそうな気配を感じて外出。

 電車に乗って、途中、豪雨の雲に追いついてしまい、大変な雨。でも有楽町に降りたときは小降りに。

 さて今日はちゃんとキャストを確かめてソニンキム。アンサンブルには唐沢美帆も入ってる。

 エンジニアの橋本さとしさんはベガーズ・オペラでかなりビックリの演技派っぷりを見せてくれた人で、ちょっと期待。

 エレンはRiRiKAさんだし。

 席は1階Q列(17列)です。ど真ん中ブロックの上手側はじっこの席。得チケのくせに抜群の席ではないの。

 さて、舞台が始まると…。

 音響は、前回の2階S席の方がはるかによかった。ミニコンポの音にたとえれば、前回が10万円クラスなら、今日の音は3万円クラスのコンポか。高域がギャンギャン暴れてうるさい音。前回の方がウエルバランスでした。

 ソニンちゃん。目立たない子。あれだけ大きな舞台で大人数が登場するシーンでは、かなり存在がかすむ。舞台アクションも大きくないし。

 それから声量が残念ながら周りのキャストに劣る。二重唱のシーンでは、クリスとジョンは彼女に会わせてくれているようですが、エレンとエンジニアは情け容赦なく彼女の声にのしかかります。声も歌唱法も魅力的なんだけど、声量の不足はいかんともしがたいものがあるのです。

 but、しかしながら、ヤバイんです。あの演技。演技というか、魂乗り移ったような、一人の女性の存在。キムの魂の言葉、行動がまるでドキュメンタリーでも見ているように強烈なパワーで伝わってくるのです。痛い。痛いです、胸が。

 エレンとの対決シーン。クリスへの熱い思い、エレンの存在への憤りというか強烈なとまどい、そして身を退く決意をした瞬間、息子の将来をエレンに託そうとする母の迫力、新妻キムではまったく感じ取れなかった女の情念が、ソニンちゃんからははっきりと伝わってきた。

 新妻キムはRiRiKAエレンに完全に食われていたが、今日のソニンはRiRiKAの影を完全にかすませてしまった。

 なんというか、演技の流儀が完全に違うのだな。ミュージカルの、誰にも聞き取りやすい歌唱法と演技を両立した、ある種様式美的な演技と、演じている人物の魂を自分のものにして言葉を発し、ふるえ、おののき、涙しながら表現する演技。

 彼女の魂の歌唱が終わると、自然に頬に涙が一筋流れた。やばい、泣ける。泣けまする。

 ミュージカルシンガーとしてはソニンちゃんはまだまだスキル不足ですが、演技者としては素晴らしい表現をしていた。彼女のブログで、役からなかなか抜けられないと書いてあったが、あの演技を目の当たりにすれば、それはよく分かる。

 今日の舞台はソニンの迫力のせいか、共演者の演技もすごかった。

 クリスの藤岡正明。舞台での存在感もあるし、優しそうな好青年、クリスを見事に表現していた。そして彼の熱唱、熱演も胸にくる。声も美しく、スキルも高い。サイゴン陥落のシーンでの魂の叫び。地獄のベトナム時代の話、キムと過ごした夢のようなひととき、そしてアメリカで再生を求める自己の魂を妻エレンに語る(歌う)シーン。彼の絶唱にまたもや涙。やばいです。

 エンジニアの橋本さとしさんは、歌は抜群にうまいし、存在感もあるのだが、歌がイマニだった筧さんに比べると胡散臭いまでのキャラクターが乏しい。まあ、筧さんにしても橋本さんにしても本気でアメリカンドリームを夢見てるようには見えなかったからどっちもどっちか。

 前回、新妻キム・筧エンジニアの回は様式美、スタイリッシュな舞台を楽しみ、今回、ソニン・キム、藤岡クリスの回は魂の演技を楽しんだ。

 難しいのお。

 ミュージカルに歌を求めるか演技を求めるか。

 過去に観た、アメリカから来たブロードウエイミュージカル(ワールドツアーカンパニーとか全米ツアーカンパニーとかだけど)ではそのどちらも見事に両立されていたが…。

 次は10月、笹本キム・別所エンジニアを観る予定。

 今日はデジカメで撮ったので手ブレほぼなし。

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2008年8月23日

スウィングしなけりゃ意味がない

 涼しい東京。

 熱いステージを期待して渋谷に向かう。

ブロードウェイミュージカル
Swing!
2008/08/23(土) 13:00~ Bunkamuraオーチャードホール

 いわゆるダンスミュージカル。ストーリーのある物ではなく、スウィングジャズのジュークボックス系でしょうか。スウィングジャズも大好きなので始まったときから大盛り上がり。

 一人でヒューヒュー言ってバカみたいでしたが、いいんです、感動は素直に表さないと。それにしてもみんな大人しい。そんなにしんみりしたいんならおじさんの通夜にでも出てろっつーの。

 さて舞台。8人編成、かな?のバンドがバックで演奏、サックス×2、ペット、トロンボーン、ギター、ベース、ドラムス、ピアノ。ビッグバンドじゃないのね。

 一人のシンガー兼ダンサー兼ウクレレ兼2本のペットを駆使するスーパーエンターテイナーのチャーリー・マーカスが舞台の進行役のようだ。この人、タップもうまいし、さすが、ブロードウェイのスターは半端なくスーパーですわ。

 あとはスウィングジャズやカントリーやブルース、ロックアレンジのナンバーなんかに乗ってスーパーなダンサーが踊る踊る。

 出てくるシンガーもみんな半端なく巧い。ミュージカルの歌唱法?なので発音がしっかりしていて言葉が聞き取りやすい。…英語ができればもっと楽しめたことでしょう。字幕ないし。マーカスの英語はとっても聞き取りやすくて、しかも簡単な単語が多かったので、1/5くらいは聞き取れた…(^^;

 スーパーダンスと次のダンスのつなぎみたいに、デュエットソングでラブストーリーを展開していく。その辺、字幕欲しかったかも。まあ、見てる暇ないけど。

 二幕に入ると、どうしたことか、会場のノリも良くなって、オイラひとりぼっちじゃない。お隣の女子もヒューヒュー言ってるし。一幕に比べたらはるかに楽しいホールの雰囲気。でも、全体にお年寄りが多くて、やっぱ概ねしめやかな会場。スウィングしないで意味あるの? 通夜へ行け!

 トロンボーン奏者とシンガーのデュエットがスゴイ。なにあのトロンボーン奏者。マーク・ミラー。演奏も抜群ですが、トロンボーン吹きながらの演技も見事。ミュートと吹く音の強弱で気持ちが分かる。スライドを駆使して女性ボーカルのランディ・シェインと恋の駆け引き。最後はランディもトロンボーンのような声で歌い、恋は成就? すごいですわ。あんなにうまい金管は滅多に聴けないかも。

 ラストのノンストップダンスはメチャ盛り上がる。演ってる人たちは体力限界か? トータル2時間弱ですか、休憩時間除いて。もっと観たいけど、残念ながら終演。

 今日の席はオーチャードホール史上最高の席。1F4列、中央ブロック上手側通路から2つ目と好位置。2月のプレリザーブでゲット。1万2000円。2時間弱でこのお値段は、ちょっと贅沢。

 もっと聴きたいのでブロードウェイオリジナルメンバーによるCDを買った。

 ひさびさに、半年以上振りに、家のKT88シングルに火を入れ、CD再生。

 むちゃくちゃいいわこれ、音質も抜群だし、歌も演奏も最高!

 また観たくなっちった。お金ないけど…。

 最近ポータブルオーディオばっか聴いてるので、今日はこのままCDを聴いて過ごそう。いい音で。

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2008年8月22日

ガラスのカメ

 今日も家でDVD。五輪の野球は見なかったことにして、その後、CXでのだめの再放送最終回を見て、食料とビールを買い込んでDVD。先日「幕末」の帰りに買った1枚。

劇団☆新感線 「花の紅天狗」
作:中島かずき/演出:いのうえひでのり
木野花/高橋由美子/森奈みはる
川崎悦子/池田成志/川原和久
粟根まこと/逆木圭一郎/右近健一/インディ高橋
磯野慎吾/保坂エマ/川原正嗣/前田悟
葛貫直子/須永祥之/花井京乃助/二木奈緒
2003年4月~5月公演/DVD2003年製

 とびっきりくだらねー(^^;

 いきなりカメのかぶり物のぐっぴーが可愛い。

 木野花さんはどうにも音がワンテンポ遅れるんだけど、ぐっぴーはさすがミュージカルの重要な役を数々こなしてきただけ合って、素晴らしい歌唱。そして、ぐっぴーの向こうを張って素晴らしいのが、森奈みはる。さすがに宝塚娘役トップの実績。かわいいし歌も踊りも抜群。終盤の男役?もうまい。

 それから川崎悦子。しらなんだ。この人、モダンバレエダンサーでコレオグラファー。歌も演技もうまい。あの妙な動きの秘密が分かった後は、彼女が動くたびに面白くて仕方ない。大笑い。

 劇中劇はなかなか本気で演っていて見所アリ。でも全体にパロディーのオンパレードが多すぎて疲れる。ちょっとやり過ぎか。あのストーリーだったらもっと短くていいんじゃない。

 幻の演劇「紅天狗」の全貌も分からずじまいだし。

 ぐっぴーファンだし、笑いたい気分だし、まあいいけど。

 その後、魔王と400mリレー決勝(銅メダルおめでとう)と打撃天使ルリを観て、夏休み5日目終了。

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2008年8月21日

おばかなひ

 今日はお昼前に医者に行って健康相談、常備薬をもらって、病院隣のお店で昼定食・太刀魚の塩焼き800円を食す。

 その後、ヘアサロンに予約の電話を入れたら、今日は担当のお兄さんが休みだったので、明日の予約を取る。

 やることがなくなったので、昨日のイマイチの観劇の後、銀座山野楽器で仕込んだDVDを観る。

劇団☆新感線 レッツゴー!忍法帖
作・演出:いのうえひでのり
古田新太/阿部サダヲ/馬渕英里何/池田成志
入江雅人/高田聖子/橋本じゅん/粟根まこと
こぐれ修/逆木圭一郎/右近健一/河野まさと
インディ高橋/山本カナコ/磯野慎吾/吉田メタル
杉本恵美/タイソン大屋/中谷さとみ/保坂エマ
川原正嗣/前田悟
2003年12月~2004年2月公演/DVD2004年製

 五右衛門ロックの公演パンフに何度もその名の出た演目。観たかったのだ。

 収録はサンシャイン劇場か?

 小さめの劇場で演るコンパクトな公演はオバカ度が高くて良い。大昔のてなもんや三度笠とかシャボン玉ホリデーとか、あんなノリを思い出す。

 生で観たかったけど、小さい小屋だとキャパがないからチケットは絶望的か。犬顔家も当たんなかったしな。

 馬渕英里何の姫様はちょっとがさつでイメージじゃないけど、やっぱうまいな、なんでもやるし…。あんな舞台にも出るのだな。ファンならば必見。

 阿部サダヲと橋本じゅんと池田成志が見物。池田成志の出方は最高にバカバカしくて面白い。

 その他、歌と踊りもたっぷりで楽しい限りの舞台。

 さらにDVDには映像にエフェクトもかかってオバカ度アップ?でかなり満足でした。

 DVD見終わってオリンピック見ると、女子ソフトボール(BS1)と野球(NHK総合)が同時に生中継で、両方とも見てるとトイレに行けなくて困る。しかもどちらも打てないしょぼい展開の延長戦。いつ終わんのよ。ソフトは勝ったけど上野さん可哀想。決勝も投げるんでしょうか。野球は負け。韓国戦、どうなるんでしょう。期待薄か。

 正義の味方も見ずに野球応援してたのに…、と思って日テレ点けたらソフトの中継やってたらしく正義の味方23:50からってことで見逃すことなくラッキー…って、ずっとテレビ観て過ごしてしまったオバカな日。夏休み3日目終了。

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2008年8月19日

うみだ~あ

 夏休みがとれたので、海に遊びに、ではなく、ビーチサイドの特設ライブハウスへ窈様に会いに。

 砂浜に立つのは10数年ぶりかな。で写真。夕景です。逆光で何が写ってるか分からないけどとりあえずシャッター。

 初めて行った逗子海岸。思いのほか涼しかった。水面は穏やかでプールみたい。夕方5時には監視所がクローズになるので、駅から海岸への道では、泳ぎ終えたと思しきたくさんの若者とすれ違った。

一青窈 at 音霊 SEA STUDIO
2008/08/18(月) 18:00~ オールスタンディング

 チケット取ったのは今日休めることが確定した金曜の夜。相当出遅れたので、整理番号Bの100番。Aに何人いるか分からないけどけっこう後ろだろう。海岸に着いた時点でAの100あたりを呼び込んでいた。しばらく時間がかかりそうなので、隣の海の家でビア・ベースのカクテルで喉を潤す。飲み終えて音霊の前へ行くと、ほどなくB_100まで呼ばれたので入場の列に加わる。

 5時半くらいに入場。音霊は小振りなライブハウスで、Bの100番で入っても、そこそこ前の方に居所を構えることができた。しかし暑い、中は暑い、蒸し暑い。

 今日のバンドにはマシコタツロウさんがキーボードで参加。マシコさんの楽曲をたくさん演るということでライブスタート。

 途中、マシコさん本人の歌を3曲はさみ、窈様は麻丘めぐみの「わたしの彼は左きき」とか、ちあきなおみがカバーしたポルトガルの歌のカバーとかはさみつつ、熱く楽しいライブが展開。

 今日はステージから5~6mでしょうか、先日の50mと比べたら別世界。窈様の姿はすぐそこだ。もちろん双眼鏡など必要なく、メガネだけで表情もよく見える。

 なんとなく、よく目が合うような…。(^^; 窈様は客の一人一人に素敵な笑顔を向けていたのでしょうが、オイラの方を見ていたと思えばそれだけで幸せになれるのでそれでいいだろう、そういうことにしておこう。

 距離が近いので、今日は最初からライブに入りまくり、ヒューヒュー、イェイイェイ大騒ぎ。あー楽しい。

 「どんでん返し」やるかな、と期待しつつKeyのツアータオルを持って行ったんだけど演らなかった。残念。

 最後の曲は大好きな「さよならありがと」。うっとりです。

 ライブは6時から7時半までの1時間半。メチャクチャ楽しいライブだった。

 気がついたらシャツは汗ぐっしょり。…ツアータオル持ってってよかった。

 思いのほか早く終了した。なんか食べて帰ろうかとも考えたんだけど、逗子のお店は意外に早く終わるようで、いい感じの一般住宅風のビストロ?はもうCLOSE。残念。逗子での食事はあきらめて20:05発の佐倉行きグリーン車に乗って帰宅。

 夏休み1日目終了。

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2008年8月17日

はまりそう

 木曜日の夜中に久々に唐沢美帆のブログを見たらサイゴンがどうのこうのって書いてたので、なにこれ旅行かな? 舞台みたい、ひょっとしたらミス・サイゴンかな? と思ったら今上演中なのだ。チケットをネットで探したけど予定枚数終了か。当日券情報。なんかめんどうだな。とか何とか思いながら得チケのDMを見たらあった、取った。善は急げ?ってことで土曜の昼間。キムは新妻聖子さんだし。

東宝ミュージカル ミス・サイゴン
キム:新妻聖子/エンジニア:筧利夫
クリス:原田優一/ジョン:坂元健児/エレン:RiRiKA
トゥイ:石井一彰/ジジ:桑原麻希/タム:寺井大治
アンサンブル:赤組
2008/08/16(土) マチネー 12:00~ 帝国劇場

 善を急いだのはいいけど他のキャストを見ていなかった。劇場に入ってキャスト表を見ると肝心の唐沢美帆は出ていなかった。そしてエンジニアは筧利夫だ。

 座席は2階C列、上手側ブロック。舞台を見渡せるし距離的にもそこそこいい席。

 ところが、右隣に座った男がイライラの種。まず、座るとき。後ろの座席から背もたれをまたいでオイラの肩を蹴りながら座る。「なんなんだこの行儀の悪さは」。さらにその男、鼻が詰まっているらしく、観劇中ずっと鼻づまりを直そうとメチャクチャデカイ音で息を吐く。うるさくて気が散る。鼻息もすさまじくオイラの手に当たって気になる。音がしないようにハンカチで口を押さえながら口で息しろ。

 あんまりイライラしたので1幕終了後、すかさず席を替えてもらった。今度の席はD列中央ブロック下手側だ、1列下がったけど見やすい。(前列のアベックの男がステージが気に入らないらしく落ち着かないのが鬱陶しいけど、1幕の環境に比べれば天国のようだ。ありがとう帝劇)

 初の帝劇、初のミス・サイゴン。初演の時は日本中大騒ぎだったような記憶がある。JRとタイアップして電車に乗ってもミス・サイゴン、マスコミの報道もミス・サイゴン、みたいな。本田美奈子さんの演技も話題でしたが、その頃、ミュージカルを観に行くセンスがなくて行かなかったのだな。

 今度、何回目かの再演、で、初めて観たけど、コレははまりそう。

 音楽が素晴らしいし、台本もいい。そしてスケールの大きな演出。

 台詞は基本的に歌で伝えるオペラ形式。ストーリーの予習をしていかなかったんだけど、プッチーニの蝶々夫人の翻案か。音楽もプッチーニばりのロマンティックな名曲、そしてジャズやソウルのテーストもあり、でもあの時代のロックな音はなく、東洋的メロディーもプッチーニの翻案かな、でもあの音にもはまりそう。この舞台の人気の秘密を感じ取ったよ。

 キャストは、キムに大好きな新妻聖子さん。美しく、初々しく、可愛らしいキム。自ら死を選ぶほどの情念を感じ取れないが、あの声と見事な歌唱は心に響く。

 でも、なんといっても良かったのはエレン役のRiRiKAさん。すごい表現力。そして舞台上の存在感。立ち居振る舞いも余裕を感じる。声も深く朗々と響いて、すっかり魅了された。何者?RiRiKA。元タカラジェンヌか。彼女のもっと大きな役の舞台を見てみたい。

 筧利夫さんは、もちっと歌がうまければすごいんだけど、一人劇団新感線みたいな…。お笑い担当っぽすぎてどうにも乗り切れなかった。

 クリスは原田優一さん。ナイーブな青年を熱演。ジョンは坂元健児さん。お二人ともうまかったけど、いまいちパッとしない。日本人が演じるアメリカ人って、やっぱちちょっと気になる。

 やっぱこの舞台は女性のモノだな。

 キムとエレンの対決シーン。東洋的感覚を抜け出て、西洋的な論理が展開する。プッチーニのオペラでは合理性を感じられないんだろうな、イギリス人やアメリカ人は。ちょっと強気なキム。でも最後は自殺…。

 トゥムの石井一彰さんはなかなかの存在感。

 それからタムの寺井大治くんはめちゃかわいかった。

 ソワレは市村正親、笹本玲奈、シルビア・グラブか…。いいな、こっちも観たかった。

 また観たい舞台。他のキャストで。でもRiRiKAさんはまた観たい。

 キャスト表撮ったけど手ぶれで読めん。

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2008年8月11日

夢のひととき

 バレエでも観てみるか、ってことで、今年は2つの公演のチケットを仕入れていた。一つ目の公演は、発熱でダウンして行けなかった、5月25日のパリ・オペラ座バレエ団の「ル・パルク」。

 そして今日、2つ目の公演、エトワール・ガラ2008-Aプログラム-を観劇。

エトワール・ガラ2008
- Aプログラム -
2008/08/10(日) 14:00~ Bunkamuraオーチャードホール

 パリ・オペラ座バレエ団のエトワールに、次代のエトワール、そして、ヨーロッパのバレエ団からプリンシパルを加えたガラ公演。(当初予定のダンサーがケガのためにメンバー入れ替えがあったようだ)

 オイラむちゃくちゃ感動した。

 まるで夢の中にいるような、うきうきした気分。

 ホントに素晴らしいダンスだった。

  1. 「ハムレット」第2幕よりパ・ド・ドゥ
    振付:J.ノイマイヤー 音楽:M.ティペット
    シルヴィア・アッツォーニ/イリ・ブベニチェク
  2. 「ジゼル」第2幕より
    振付:M.プティパ 音楽:A.アダン
    スヴェトラーナ・ルンキナ/マチアス・エイマン
  3. 「椿姫」第1幕より
    振付:J.ノイマイヤー 音楽:F.ショパン
    ピアノ:上田晴子
    エレオノラ・アバニャート/バンジャマン・ペッシュ
  4. 「メリー・ウィドウ」(世界初演)
    振付:P.ラコット 音楽:F.レハール
    マリ=アニエス・ジロ/マチュー・ガニオ/鈴木彰紀

 一部は「ハムレット」の現代的な青春ものっぽい演出でつかみはオッケー。「ジゼル」でこの上ないロマンティックな空気を吸って、スヴェトラーナ・ルンキナの美貌と技量にすっかり魅了された。ショパンの曲のピアノ生演奏に乗せて演じられる「椿姫」は素晴らしい舞踊の力を味わえる、そしてエレオノラ・アバニャートの表現力が活きる演劇的演目。ショパンの曲をダンスに使うのって、演奏者は大変そうだ。歌いたいところをぐっと押さえてテンポをそんなに変えずにクールに演奏しなきゃならない。上田さんはパリの音楽院の助教授だそうだ。

 最後の「メリー・ウィドウ」。けっこうクラシカルな演目かと思ったら、世界初演の新作か。マリ=アニエス・ジロとマチュー・ガニオのダンスバトルがスゴ楽しい見せ場たっぷりで会場を大いに沸かせてくれた。

 ここで休憩。

 なんか口の中がからからに乾いてる。あまりにすごいダンス、美しい踊りに、口をあんぐり開けて見ていたのでしょう。

 コーヒーを飲んで、DVDを買って席に戻る。

  1. 「ラ・バヤデール」第1幕より
    振付:M.プティパ 音楽:L.ミンクス
    スヴェトラーナ・ルンキナ/バンジャマン・ペッシュ
  2. 「ロミオとジュリエット」第1幕よりマドリガル
    振付:R.ヌレエフ 音楽:S.プロコフィエフ
    メラニー・ユレル/マチュー・ガニオ
  3. 「思いがけない結末」(世界初演)
    振付:J.ブベニチェク、マリ=アニエス・ジロ 音楽:E.クーパー
    マリ=アニエス・ジロ/イリ・ブベニチェク
  4. 「ベラ・フィギュラ」
    振付:J.キリアン 音楽:ペルゴレージ、ヴィヴァルディ他
    シルヴィア・アッツォーニ/アレクサンドル・リアブコ

 二部最初。一部のジゼルを踊ったスヴェトラーナ・ルンキナなので期待したんだけど、「ラ・バヤデール」はあんまり好きじゃないや。「ロミオとジュリエット」はほんとにチャーミングな二人の演技。通しで見てみたい。

 後半の2つの演目は期待していたコンテンポラリー作品。世界初演の「思いがけない結末」は、2人のダンサーが互いの体を押して次のアクションにつなげるなど非常に面白いダンスで、手がちぎれるほど拍手。でもその後の「ベラ・フィギュラ」、こいつはすごい。ローアングルからのライトの中で、ほとんど背中だけで体の動きを表現。二人のシンクロぶりも見事。光と影、人間の原初と進化、みたいなイメージを表現。思わず「ブラボー」を叫んでしまった。

 ここで休憩。席で過ごす。席は前から9列目、下手側壁際通路から5つ目とかなり右よりな席。でもそこそこ見やすく、カーテンコールの際にはダンサーが正面に出てきてくれるので、満足。

  1. 「カンツォーニ」(日本初演)
    振付:M.ビゴンゼッティ 音楽:N.ケイヴ
    エレオノラ・アバニャート/バンジャマン・ペッシュ
  2. 「バーンスタイン・ダンス」より
    振付:J.ノイマイヤー 音楽:L.バーンスタイン
    アレクサンドル・リアブコ
  3. 「ダンス組曲」
    振付:J.ロビンス 音楽:J.S.バッハ
    チェロ:宇野陽子
    マニュエル・ルグリ

 「カンツォーニ」は歌が気になってイマイチ乗れず。

 「バーンスタイン・ダンス」はミュージカルのような演目ですごい盛り上がる。人気のダンサーなんでしょうね。でもパリのエトワールではなく、ハンブルク・バレエ団のプリンシパルか。二部の「ベラ・フィギュラ」を踊ったアレクサンドル・リアブコ。

 会場は女子率90%、以上? お客さんのほとんどが女性。

 「ダンス組曲」は、美貌のチェリストと男性ダンサーのからみ。生演奏の音楽とダンスのコラボレーション、そして演奏者もダンスの一要素として活かそうというスタンス? ちょっとしたラブを感じるステージ。チェロの宇野陽子さん。4曲目の速弾き、高音部分のピッチがばらばらになってしまって収拾つかず、ダンスとのコラボって演りにくそうだな。しかし美しい人。バッハの楽曲にあの振付って、さすがにジェローム・ロビンスは非凡です。ダンサーのルグリって、大スターらしい。素晴らしいダンスにやっぱりブラボー。宇野さんはちょっと元気なかったな。ルグリに手を引かれてカーテンコール。ルグリは紳士です。

 そしてダンサーが一人ずつご挨拶。カーテンコールでは客席から人を上げて一緒にダンスの大サービス。そして最後までターンやリフトやアクロバティックなパフォーマンスを見せてくれて、メチャクチャ楽しいフィナーレ。

 もう満面の笑みが戻らない、大満足のステージだった。ホント、夢のようなひとときだった。

 会場でこんなの買った。

 「ル・パルク」、5月の来日公演に発熱で行けなかった演目。のDVD。直輸入盤。

 下は悔しいチケット。2万5,000円が紙くずに…。かなりいい席だったのに…。

 そういえば、先日のパリ・オペラ座公演の時に2日続けてアンケート応募してたんだけど、シャンパンが当たった。「マイィ ブリュット・レゼルブ」、6,000円するそうだ。ネットで買うと4,500円くらい。メチャ高い酒ではないけど、自分では買わない価格だな。ラッキ。

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2008年8月 5日

ハートに火を点けYO!!

 かなりひどい席に座らされても、音楽好きのオイラの心はおさえきれないのか。

 一青窈の2年ぶりのツアーファイナル、ひどい席。

一青窈 CONCERT TOUR 2008
「Key~Talkie Doorkey」

2008/08/04(月) 19:00~ NHKホール

 3月のプレリザーブ、買えた席は3階R15列…、最果ての地。この席ってオペラならばF席ですよ。同じお金を払ってS席に座る奴もいればF席に廻される者もいる。「全席指定」の作り出す不平等な格差社会を許してもいいものだろうか! なんて…。かなりへこんで座りましたよ。

 ツアーは最新アルバム「Key」の楽曲中心でイマイチかな。なんて。席のせいもありどうも乗り切れないスタート。

 ところが、6曲目から「&」の「アンモナイト」。げ、これはメチャのれる。ここからハートに火が点きましたYO。

 2年前のごりごりハードなロックとは違って、今年のツアーバンドはプロデューサーの武部さんが率いるキレイなバンド。それでも、「アンモナイト」「指切り」のディストーションのりまくったバンドサウンドと窈さまのパフォーマンス、エグい演出、イリュージョンですっかりステージの虜になりましたYO。

 おあと、Keyの曲だけじゃなく、コレまでのベスト・オブ・ザ・ベストな楽曲を挟んでノリノリのステージです。ノリノリっつっても、バラードはメチャシンプルに聴かせてくれるし、ああいう聴かせ方ならF席でも満足。

 大きなベッドをイメージしたセットで色んな寝室のイメージを見せてくれた。前半、裸足に寝間着、とことこ歩く姿がとってもキュート。

 Keyの中では好きな曲の一つ「シャンデリア」では、窈さまの頭上に、ビビッドカラーのプラスチックのスプーンとフォークで作った可愛いシャンデリアが輝いて、むちゃくちゃチャーミングなステージなのさ。

 双眼鏡で見たんですよ、シャンデリアの正体。50メーターくらい離れてない? 席が遠いからステージの半分以上を双眼鏡越しに楽しみましたYO。(立って踊ってる時を除く)

 スタンディングを促された「江戸ポルカ」からもう最高。超、遠い席ですが、いつものように嬌声を上げましたよ、窈さまには届かないでしょうけど。そして踊りましたよ。窈さまみずから振り付けを教えてくださって、楽しかったですよ、遠いけど。

 それから、「どんでん返し」。シングルのカップリングの曲だけど、メチャノリ。可愛い。超可愛い。

 魅了ですよ、窈さま。

 窈さまのMCは普通になりました。よくできた話ではなく、普通の言葉に。その秘密も語っていましたが。とはいえ、言葉の魔術師、面白い。

 アンコール、というか2部? ハナミズキのバンド全員でのアカペラ。しびれました。

 最後の「ただいま」にはいろんな思い、メッセージがこもっていたんでしょうね…。素晴らしい演出でしたYO。

 あー、もうちっといい席なら、もっとライブに参加できたのにな。

 セットリストにシャンデリアが…。(^^;

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2008年7月28日

今日が本命

 大好きなワーグナーをビシュコフが振るということで楽しみにしていた公演。

パリ国立オペラ 初来日公演
トリスタンとイゾルデ
作曲・台本:リヒャルト・ワーグナー
指揮:セミヨン・ビシュコフ
演出:ピーター・セラーズ
映像:ビル・ヴィオラ
パリ国立オペラ管弦楽団・合唱団
[ソリスト]
トリスタン:クリフトン・フォービス(t)
イゾルデ:ヴィオレッタ・ウルマーナ(s)
マルケ王:フランツ・ヨーゼフ・セリグ(br)
クルヴェナール:ボアズ・ダニエル(br)
ブランゲーネ:エカテリーナ・グバノヴァ(ms)
メロート:サムエル・ユン(t)
牧童/若い水夫・船乗り:アレス・ブリシャイン(t)
舵手:ユリ・キッシン(b)
2008/07/27(日) 14:00~
Bunkamuraオーチャードホール

 ずいぶん前から予習したりして。映画のトリスタンとイゾルデのDVD買ってみたり、CDはクライバーとドレスデンシュターツカペレのを買って何度も聞いたり…。

 とはいえ、昨日の公演チケットを昨年12月16日に仕入れていた割に、今日の公演は今年の1月9日ゲット。なんでだろ。ビシュコフってことに気づかなかったのかな。

 というわけで、出遅れたチケットは1階31列とかなり後ろ。でも、中央通路から下手に3つ目、ほぼど真ん中。しかも、おいらの前列、前々列は空席と視界良好、さらには、音響もものすごくいい席(昨日とは大違い)、超ラッキー。

 そだ、今日はS席、5万8000円!(2日でジャスト10万かえ)

 今日の公演はパーフェクトでした。演奏、歌、演出、ビジュアル、音響、すべてが完璧。

 メインで注目していたのはやはりビシュコフとパリ国立オペラ管弦楽団。

 ビシュコフはやはりというか、さすがである。ワーグナーの音楽を完全にものにしていた。あれだけの演奏はなかなか聴けまい。さらに、劇伴としての音作りも完璧で、オペラも知り尽くした指揮者と見た。

 そしてパリ国立オペラ管弦楽団は、昨日感じたとおり、ものすごい実力のオケだとわかった。メト管のヴァルキューレモすごかったが、本日のトリスタンとイゾルデも素晴らしい演奏。メト管のような、いかにも一流って顔はしていないけど、おフランスの香り、華やかで軽やかな個性と、超一級のテクと表現力を持った、国際級オーケストラだった。

 トリスタンとイゾルデといえば、ワーグナーの中でもかなり渋い曲。3時間以上にわたって、相当な集中力が必要な演奏ではないのか? 派手な聞かせどころがない分、誤魔化しがきかない。今日、生で通しで聞いてみて、あらためて感じた。ワーグナーの計算し尽くされた曲の構成。それを見事に再構築するビシュコフの知性と、オケを完全に手中にした指揮ぶり、それに完全に応えてみせるオケの腕前。奇跡のようなパフォーマンス。

 終演後、ビシュコフは舞台にオケを全員上げてカーテンコールに応えた。やはり、オケの演奏に力を入れ、演目としてもオケの占める役割を相当大きなものとして考えていたのだろう。

 本当にいい演奏だった。

 歌と演出。

 歌手は皆さん素晴らしく巧かった。

 主役のトリスタン(クリフトン・フォービス)、イゾルデ(ヴィオレッタ・ウルマーナ)、そしてマルケ王(フランツ・ヨーゼフ・セリグ)、みんな素晴らしい声と、存在感あふれる演技。

 ブランゲーネ(エカテリーナ・グバノヴァ)は若々しく、深みみたいなものはないものの、二幕のトリスタンとイゾルデの逢瀬のシーン、4階バルコニー席からの歌声は愁いを含んだ主人への愛に満ちた心に響く歌だった。またクルヴェナール(ボアズ・ダニエル)も、若さあふれる存在感と、主役のトリスタンと堂々渡り合う歌声と熱演。

 演出は、コンサートオペラにVIDEOを加えたような舞台。現代演劇では当たり前のように使われる、客席を利用した演出もあった。しかし斬新さを求めたものではなく、作品の本質を解析して、形を再構築した結果といえる舞台構成。まさしく総合芸術。

 客席の最後列での男性コーラスは、席の近さ故、思わぬ迫力に圧倒された。

 音楽そのものをフィーチャーした感じで、各幕の終わり、最後の一音のあと暗転、その後ビシュコフの後ろ姿にスポットライトを当てるというスタイルをとっていた。

 舞台上はシンプルで大道具もなく、ほとんど真っ暗なステージに黒っぽい衣裳のキャストが抜群のセンスの照明に浮かび上がったり、あるいは暗闇に紛れたり。そして、人物の配置の仕方、ポーズの付け方など計算され尽くしたビジュアル設計。シンプルなだけに美しい。ただし、歌い手は大変だっただろう。ほとんど静止した状態で長時間舞台にとどまった後に歌い出さなくちゃならない。冷房の空気は乾燥してるし、体固まってないかな、と心配になるが、さすがである。

 ビデオも美しい。水と火で生命や心の内を描き出す。ワーグナーの世界観と合っているのかいないのか、音楽に合わせた、超芸術的PVとでもいうか、ずっと見ていたわけではない、どうしても歌手に目が行くし、ビシュコフ様の指揮する背中に見とれたりもしていたので…でも、あのビデオに救われたというか、そんなシーンもあったかな。特に三幕のトリスタンの昇天。すごいイメージ。

 そだ、演出といえば、宮本亜門がいた…。ご招待でしょうか、スタッフがご案内的な…。

 まとめ。正直、トリスタンとイゾルデの伝説は日本向きの話ではないと思う。しかし、今回のピーター・セラーズの演出ならば、国や民族を超えて訴求力を持った舞台になっているのではないか。

 それから、なんといっても一番楽しみだったビシュコフとオケ。舞台上に彼らが現れたときは、思わず「ブラーヴォ!」と叫んだよ。

 5万8000円は十分納得。むしろお買い得。よい体験しました。

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2008年7月27日

ばかぶら?

 レチタチーヴォが嫌いなのだが、そのレチタチーヴォがないオペラ、アリアもないけど…、というか、20世紀の音楽ですから、全体がレチタチーヴォみたいなオペラを観てきた。

パリ国立オペラ 初来日公演
アリアーヌと青ひげ
作曲・台本:ボール・デュカス
指揮:シルヴァン・カンブルラン
演出・装飾・衣裳:アンナ・ヴィーブロック
パリ国立オペラ管弦楽団・合唱団
[ソリスト]
アリアーヌ:デボラ・ポラスキ(s)
青ひげ:サー・ウィラード・ホワイト(bbr)
乳母:ジェイン・ヘンシェル(ms)
セリゼット:ディアナ・アクセンティ(s)
イグレーヌ:イヴォナ・ソボトカ(s)
メリザンド:エレーヌ・ギルメット(s)
ベランジェール:チェ・ユンジョン(s)
アラディーヌ:ジェヌヴィエーヴ・モタール ほか
2008/07/26(土) 15:00~
Bunkamuraオーチャードホール

 初めて聴く音楽。もちろんオペラの存在すら知らなかった。

 デュカスの音楽はメチャクチャ美しい。指揮のカンブルラン、演奏のパリ国立オペラ管弦楽団共に素晴らしい演奏。

 オケが巧いと芝居に集中できる。

 しかしながら、席が悪くて、コーラスはほとんど聞こえず、オケピが見下ろせる3階席なれば、オケの音が直接響いてきて、音のバランスはちょっとよくない。

 席はB席、4万2000円! 3階2列、中央ブロックの下手側通路脇。足が伸ばせるのはうれしいけれど、音のバランスだけでいうと、NHKホールの最上段の方がいいかも。(値段ももっと安いはず)

 歌はよく響く。特に主役のアリアーヌ、デボラ・ポラスキの歌は素晴らしい、声も潤いがあって深く、説得力のある歌唱を聴くことができた。

 ただし、席が遠いのと、暗い空間を使った演出の関係で、誰が歌っているのかよく分からない場面も。まあ、慣れてくると、声や歌の表現力などでデボラ・ポラスキは聞き分けることができるようにはなったけど、字幕など見ている暇がない、というか、見ていると誰の歌だかわからなくなったり目が回ったり…。(^^;

 その演出。伝説の青ひげ城を、現代ヨーロッパのオフィスのような場所に置き換えて物語を展開している。2幕はよかったよ。わくわくしながら食い入った。でも、1幕、3幕にはちょっと違和感。

 2幕は、アリアーヌが、青ひげに監禁されている5人の妻たちに、外の世界のすばらしさや自由のすばらしさを伝えるシーン。希望に満ちた歌と音楽に、光をうまく使った演出が見事にマッチ。そこで歌われる内容や、青ひげの妻たちの心理など、現代社会にも通じる普遍的な人間の姿を見事に描き出していた。

 1幕、3幕には、青ひげ城という限定された空間における支配、被支配関係の他に、城の外の世界、農民達の叛乱といった要素が入っているため、現代的な演出で作り上げた世界観にフィットしない。はっきりいって無理。

 終演。そこそこの拍手と…バカブラボー?

 オイラの斜め後ろにうるさい男。なんでもかんでもブラボーでっか?

 アリアーヌや乳母、セリゼットなら納得。でも、青ひげなんかほとんど出番ないし、さほど重要な役ではない。3階席ではコーラスはほとんど聞こえない。そんな状況で、ブラボーでっか?

 ああいうのをバカブラボーというのでしょうか。

 まとめ。

 まったく未知の演目でしたが、そこそこ満足。主役のアリアーヌのパフォーマンスを楽しむ芝居。1、3幕の内容からすると、もう少し違った演出の方がよかったかな。

 4万2000円は…高いぜよ。2万5000円くらいだと大満足。

 オーチャードホールの3階席は、ないな。

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2008年7月13日

最後は大合唱

 暑い夏には観劇だ。3時間以上、いい感じでクーラーきいたホールで過ごせる。

 この夏、一番楽しみにしていた公演、五右衛門ロックに行ってきた。

SHINKANSEN☆RX 五右衛門ロック
2008/07/13(日) 12:30~ 新宿コマ劇場

koma

 先頃、今年いっぱいで閉館すると報道されたコマ劇場。閉館の年に初観劇。

 コマに続く道沿いの街灯すべてに公演中の五右衛門ロックの旗が下がっていて、町を挙げて芝居の雰囲気を演出、いい感じ。

 ゲートをくぐると、中もいい感じ。売店が目の前にあるし、お食事どころや軽食コーナーもたっぷり。

 とりあえず、プログラムとグッズをいくつか買って、コーヒーを飲んで座席を確認。

 …。また壁際の席。今度は下手側。まあ、壁際に通路があるので窮屈感はないのだが、ステージ遠ーい! コマの客席は舞台から放射状に広がっているので、かなりステージ正面からはずれた位置。あーあ。

 ストーリーは…、石川五右衛門の大冒険。(^^;

 なんだかファミリーバラエティーミュージカルみたいな舞台。ルパン三世へのオマージュみたいなキャラ設定で世界観もそんな感じ。

 石川五右衛門=ルパン三世=古田新太。峰不二子=真砂のお竜=松雪泰子。銭形警部=岩倉左門字=江口洋介。ってことか。

 正直、一幕は何となく乗り切れず。コレといったストーリーがない。…?…あるといえばあるか…。石川五右衛門が月生石を盗みに行く話。…。だったら秀吉とか釜ゆでの段はいらなかったかもね。でも、ここ数年の新感線はけっこうデカイ話が多かったから、なんか小振りなテーマで肩すかしって感じたのかも。

 それから、なんといっても、歌詞が聴き取りにくいのが話に入りにくい原因か。特に松雪さんの歌。アーティスト活動歴が長く、歌は抜群に巧いのだが、ミュージカルの場合、歌詞が聴き取れないのは辛い。オイラの席のせいかな。

 うん、席のせいもある。台詞だけじゃない。遠すぎて、双眼鏡がないとコネタが見えない。でも双眼鏡のぞいてるとステージ全体が見えないし。いい席に座りたい…。

 その上、展開がメチャクチャ早くて、その展開も無理矢理! こないだ観た恐竜と隣人のポルカみたい。あっちは小さい小屋だから力技で行けたけど、新感線の大がかりな舞台でこの展開は…。

 いいのかなあ。まあ、ファミリーバラエティーだし、ま、いいか。

 そんな感じで、とまどいつつ観る一幕にも、面白いポイントはメチャクチャ多く用意されている。エンターテインメント性は抜群に高い舞台だ。

 森山未來はメタルマクベスの時と同じように王子キャラ。今回はズルムケじゃなくカッコイイ王子。王子得意のダンスソロパートが山ほど用意されていた。川平慈英とのタップダンスバトル(なんで?)もさすがの足前。大拍手ポイント。

 高田聖子は、コマならではの演出?、へヴィメタから演歌へメタモする歌で大きな拍手を浴びた。ワハハ。こういった、コネタ、遊びの数々が面白い。

 濱田マリはモダンチョキチョキズみたいなノリの面白い歌で、橋本じゅんとのオモロイ夫婦を熱演。この夫婦のシーンは芝居の中で変わったカラーで盛り上がる。

 どたばたコントみたいなシーンにはドリフの8時だよ風の音楽がかかってたりして、なんか、コマ劇場を意識した昭和の臭いがたっぷり入ったステージだ。その分、メタルマクベスやSHIROHなんかと比べると、ロック色はかなり薄めな感じか。

♥ ♪ ♥

 幕間にサンドイッチと生ビールの中を。アイスの冷蔵庫の裏に立ち食いスペースのような、そうでないような場所があったので、売店の女性に「ここ使っていいの?」と聞いたら「どうぞ」というので、そこで腹ごしらえ。サンドイッチはちょっと塩味強い、懐かしい味。すごい好き。ビールにも合うし。

 ついでに売店で吉原御免状のDVDを買って席に戻る。

 二幕はいつものパターン、スピーディーにたたみかけるアクションで盛り上がる。

 合間に江口洋介がギター抱えてノリノリに歌ったり、そのバックで森山未來がストリート系のダンスを踊りまくったり(なんで?)、まあ何でもアリのエンタメステージが繰り広げられる。

 なかなかのドラマも用意されてるし、アクションはすごいし、江口洋介の殺陣はイマイチだけど、二幕はかなりの面白さ。もう何が起こってもOK!っみたいな感じ。(^^;

 最後はみんなで五右衛門ロックを大合唱。いやー、むちゃくちゃ盛り上がって終演。

 途中まで乗り切れなくても、二幕のあの盛り上がりで十二分に大満足。

 それにしても松雪さんはいくつになってもかわいいなあ。ずいぶん前、日立のCMで松雪さん初めて観たときから大好きなのだが、もっとステージの近くで見たかったなあ。あるいは通路際。いい席に座った人は、いろんないいことがあるものよのお。

 森山君はめちゃカッコよくなってた。あいかわらず切れのよい太刀さばき。まるで戦隊ヒーローモノのアクションみたい。カッコいいす。

 そして北大路欣也さん、すごい迫力やのお。

 ヒューヒュー騒ぎながら観る芝居ですね。入り込んだらメッチャ乗れる。

 そだ、古田新太の変わり身の術はメッチャ笑える。ワハハ。拍手ポイント。

 ああ、面白かったー。また行きたい。けど無理か。チケットないし。

中島かずき・作/いのうえひでのり・演出/森雪之丞・作詞
古田新太/松雪泰子/森山未來/江口洋介
川平慈英/濱田マリ/橋本じゅん/高田聖子/粟根まこと
北大路欣也/冠徹弥ほか
岡崎司(作曲・g)/高井寿(g)/福井ビン(b)
岡部亘(ds)/松田信男(kb)/松崎雄一(kb)

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あ゛~ノリがわからねェ

 上松美香 + CruzのSEASONSコンサートに行ってきた。

 日程があったので、2年ぶり参戦…、も、相変わらずノリがわからねェ!(^^;

 なんでしょうか、あの、おとなしい客席は。

 与えられる餌をただ租借するだけの、ひな鳥の集団のような客席。小野リサのクリスマスコンサート以来の居心地の悪さ。

 演奏は、これはもう相変わらずに素晴らしかったのですが、ライブとしては好きになれない。

 アンコールで演奏者の要求に従ってみんな一様に手拍子するって、なんか自主性のないノリは逆に怖い。

 上松さん、これからはCDだけで応援させていただきます。

 野外ライブでもあったら行ってみたいかも…。

 今度のアルバムはギターミュージックのアルパ版だそうで、とても楽しみ。

 ラテン色ばりばりのアレンジだとうれしい。

SEASONS CONCERT 夏
Cruz+上松美香コンサート

2008/07/12 19:00~ 原宿クエストホール

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2008年7月 6日

NYのラブコメに乗り切れず

 何となく取っちまったチケット。日比谷のシアター・クリエにミュージカル観劇。

Duet
作・ニール・サイモン
演出・上演台本・鈴木勝秀
音楽・マーヴィン・ハムリッシュ
作詞・キャロル・ベイヤー・セイガー
保坂知寿/石井一孝
2008/07/06(日) 17:30~ シアター・クリエ

 座席は18列上手側の端っこ、壁際。疲れる席である。

 芝居は正直、楽しみどころがよく分からない作品だった。

 まあ、ラブコメ? 取るに足らないラブストーリー。

 約30年前の戯曲。中途半端に古いかな。

 音楽もイマイチ。ミュージカルという割には音楽が少ない。

 なんといっても翻訳がつまらないかな。厳密な翻訳もいいが、現代劇こそ、その時代性、文化的背景など、いろいろこめた翻訳をしないと訳の分からない台詞の連続になりかねない。(翻訳・小田島雄志/訳詞・岩谷時子)

 よかったところは、保坂知寿。劇団四季を退団後の復帰作らしい。四季のステージは観たことがないので初であるが、魅力的なソニア像を作り上げていた。

 ただ、あの、ただのラブストーリーを面白く見せるためには、翻訳の他に、配役の妙というのも必要だ。保坂、石井の熱演は素晴らしいのだが、残念ながら「この2人のラブストーリーをぜひ観たい!」と強く思わせるようなキャストではなかった。

 1万円は高いなあ。

 シアターの外に出ると黒山の人だかり。宝塚の出待ち?の群衆が歩道を埋めていた。

 出待ちの心理はようわからんなあ。

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2008年6月24日

金 銀

 同じCDを2枚買ってしまった。

 金版、銀版。

 絢香の新譜。

 初回限定のDVD、一つは武道館ライブ、一つはPV集。

 こういう売り方、基本的に好きじゃないんだよね。

 でも絢香なので。

 なんか娘を応援する父の心境かも。

 どうせなら3枚買えって?

 そこまでいくと暑苦しい。

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2008年6月 8日

今日はお好み

 今日はお好み焼きにしてみた。

10th ANNIVERSARY SHAKAUSAGI YORIAI 2008
第六回 釈迦兎寄合 ファイナル
SHAKALABBITS
2008/06/07(土) 日比谷野外大音楽堂 18:00~

 SHAKALABBITSのツアーファイナル。ライブハウスは体が持たない、ということで、日比谷野音、初めて抽選に当たった。前回の日比谷野音は3年前外れ。昨年のCCレモンホールも外れ。やっと当たった指定席。

 日比谷野音というと、食べきれないほどの大盛り焼きそば。今日も楽しみに行ったのだが、お好み焼きがとっても美味しそうだったのでそれにした。熱々だった。目玉焼きがうまかった。ビールも。

 ライブ前の場内BGMはゆるーいSKAで、コレがカッコイイの。でも、時間が来ると、ファンの少年少女が「シャカラビッツ」コール!

 で、ライブ開始。あたりは昼の明るさ。

 席はけっこう後ろ。C10列の上手寄り2本目の通路脇のポジション。指定席でも、例によって総立ち。ライブ中ずっと立ちっぱだったけど、今日はおとなしめに乗り切った。

 デビュー10周年記念のベストアルバム的寄合。

 CLUTCHあたりの曲にはかなり燃えた。SKAパンク大好き。

 UKIのパワフルな歌も、バラードの伸びやかな美声も、堪能した。

 しかし、観客は若い。ほとんど高校生?

 みんな元気に弾けてた。

 アンコールも「シャカラビッツ」コール。これはけっこう疲れる。手拍子だけの方が参加しやすい。

 しかし、若いパワーですっごい盛り上がってて、そしてファンとアーティストのいい関係がとっても楽しいライブだった。

 終わったらあたりはすっかり夕暮れ。

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2008年5月24日

もってかれた~

 今日はコンサート。TCPOティアラこうとう定期。

東京シティ・フィルハーモニック交響楽団
第13回ティアラこうとう定期演奏会
ソプラノ:市原愛/テノール:武吉史雄
指揮:飯守泰次郎/コンサートマスター:戸澤哲夫
2008/05/24(土) 15:00~ ティアラこうとう 大ホール

 とってもいい席、H列ほぼ中央。音響も抜群にいい、オケの美しい音を堪能できた。

 プログラムは「イタリア・オペラ・アリアの饗宴」。

ヴェルディ歌劇「運命の力」より序曲
プッチーニ歌劇「ジャンニ・スキッキ」より「私の優しいお父様」(s)
ポンキエッリ歌劇「ラ・ジョコンダ」より「空と海」(t)
ポンキエッリ歌劇「ラ・ジョコンダ」より「時の踊り」
ドニゼッティ歌劇「愛の妙薬」より「人知れぬ涙」(t)
ドニゼッティ歌劇「愛の妙薬」より二重唱「そよ風にきけば」(s・t)
ヴェルディ歌劇「ナブッコ」より序曲

- 休憩 Intermission -
ロッシーニ歌劇「セヴィリャの理髪師」より序曲
ロッシーニ歌劇「セヴィリャの理髪師」より「今の歌声は」(s)
ヴェルディ歌劇「リゴレット」より「女心の歌」(t)
貴志康一交響組曲「日本スケッチ」より「夜曲」
プッチーニ歌劇「ラ・ボエーム」より「冷たい手」(t)
プッチーニ歌劇「ラ・ボエーム」より「私の名はミミ」(s)
プッチーニ歌劇「ラ・ボエーム」より二重唱「愛らしき乙女」(s・t)

 1曲目の「運命の力」序曲で、飯守さんの作り出す音楽の確かさがしっかり伝わり、今日のTCPOもまた感動させてくれそうだな、と期待感が高まる。

 ソプラノは市原愛さん。ぼくの好きなプッチーニからスタート。市原さんはとっても表情豊かでチャーミング、若々しい歌。プッチーニの可愛らしい歌にイメージピッタリ。

 「やばい、もってかれた~」

 テノールの武吉史雄さんも若々しい。今日のプログラムは、テノールは割と地味目な選曲。もっとヒットチャートに乗りそうなアリアもいっぱいあると思うのだが、ぼくの知らない歌が多かった。

 お二人ともオペラの経験が豊富なようで、本物のオペラのような動きはないものの、演技力、表情の付け方などとっても自然に、その歌の役柄を表現していた。

 特に二重唱の時は、かなり演技にも力が入っていて、演出家はクレジットにないから、お二人で演技プランを考えたのでしょうか、とても素敵なラブシーンになっていた。

 オケの音が聞きたくて定期のチケットを買ったのだが、ポンキエッリの「時の踊り」、ヴェルディの「ナブッコ」序曲もとてもいい演奏だった。休憩後の「セヴィリャの理髪師」序曲はイマイチだったけど、ティアラこうとう名物?日本人作曲家の音楽、貴志康一の「夜曲」はまあまあよい曲。

 歌に戻ると、「セヴィリャの理髪師」の「今の歌声は」はソプラノ歌手のスキルの見せ場満載の歌。市原さんのテクニックは素晴らしく、感動、感激。

 ラストは大好きな「ラ・ボエーム」から3曲。

 最初のラブシーンの歌。市原さんがとっても可愛らしくて、あれだけチャーミングなミミなら、あの唐突な恋の始まりも分からなくはない。「もってかれた~」ってなるでしょ、そりゃ。ま、ミミにしては元気ハツラツ過ぎる感じですが。

 最後まで若々しくて楽しいプログラムだった。そして飯守さん指揮のオケも名曲を外連味なく、ストレートに聴かせてくれて、ホント満足なコンサートだった。

 飯守さんのファンになったので、会場で飯守指揮のベートーヴェン交響曲全集のCDを買った。

 ちょっと聴いてみたのだが、音質が悪いのが残念。オンマイク気味で、しかも全体にヴェールがかかったような濁った音で、もったいない。今日座った席で聴くような、ホールの音響がキレイにのった録音はできないものかな。

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2008年5月17日

ミュージカル映画三昧

 休みだけど外を出歩くほどの状態ではないのでDVDでミュージカル。買いそろえていながら未だに観ていない作品を。

 「屋根の上のバイオリン弾き」。高校の時、視聴覚教室ということで映画館を借り切って観に行った作品。封切りは小6か中1だったか。その時は見逃したのだが、サンライズ・サンセットはラジオのポップス番組で毎日流れるヒット曲だったのを覚えている。

 で、高校生時分に観て以来、つまり30数年ぶりに観たわけだが、その頃の感覚との再会を果たした。

 まことに見事なミュージカル作品。

 曲は名曲揃いだし、役者は巧いし、ジェローム・ロビンスの振り付けはユニークで、エキサイティングで、エレガント。

 演出も素晴らしい。高校生の頃に感じた強い印象、テビエの神への問いかけのモノローグ、娘とその恋人が円形に変わる演出とか、鉄道の望遠撮影、土手の稜線をローアングルから見上げるカット、70ミリだったかシネマスコープだったか、超横長映像を映画館で見たとき、その空間の切り取り方の抜群なセンスにショックを覚えた印象が蘇ってきた。

 それから、昔のミュージカル映画は、舞台版を壊さない作りがいい。最近のミュージカル映画はハリウッドの悪習に染まって何が何でも2時間にカットする。ミュージカル作品の場合、肝心の音楽がすっぽり抜け落ち、つまりは重要な(ハリウッドのプロデューサーはそう思っていないようだが)シーンが欠落して、結果、作品の持っている奥深いドラマやテーマが描ききれない半端物ばかり。「屋根の上のバイオリン弾き」はちゃんとインターミッションの入った3時間フルレングス。

 やはりミュージカルはこうでなければ。

 最初から2時間にまとめた映画オリジナル作品もある。

 「メリー・ポピンズ」。日本初公開の時、おじさんに連れて行ってもらった作品。5才だったオイラは、字幕が読めず、1時間も観ないうちに駄々をこねて出てしまった覚えがある。この映画のチムチムチェリーも日本語でヒットした。ペギー葉山とか歌ってなかったっけ。

 この映画も名曲揃い。ジュリー・アンドリュースの歌と、ディック・ヴァン・ダイクのパフォーマンスは必見。ダンサーも名手揃いだけど振り付けはふつう。

 不思議なお話。凧揚げとか、なにか当時のイギリス文化とか知らないと理解できなさそう。意味があるのか、ナンセンスだから面白いのか。たくさんの乳母がゆっくりと飛ばされていく辺りの演出は抜群に面白い。アニメとの合成は当時は画期的と思ったものの、40年以上前の技術には今となってはちょっとね。

 メリー・ポピンズを最初に観て、屋根の上のバイオリン弾きを後に観る方がよかったかも。

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2008年5月11日

あしこしにきた

 急な寒気到来で軽い風邪を引いた。

 頭が重いけど、気の重さをはらす為には予定通りお出かけする方が良さそうだ。

 葛根湯を飲んでシャワーを浴びたら頭痛がひいた。

 軽く食事して恵比寿に向かう。

NAMI TAMAKI Anniversary Live 5
玉置成実
2008/05/11(日) 17:00~ 恵比寿LIQUID ROOM

 玉置成実さんのライブ、初参戦。生の成実さんはミュージカルのスウィート・チャリティー以来二度目。

 さすがにミュージカルとはまったく違う。彼女の本領、エッジの効いたダンスとともに、パワフルなロックナンバーや可愛らしいアイドルっぽい曲なんか、2時間弱歌いまくり。カッコいいす。

 4th Album「Don't Stay」のコンサートかと思ってたんだけど、それは夏スタートということで、今日のはデビュー5周年の記念ライブ。新譜からはデビュー日を歌った423を1曲だけ。あとはファン投票と成実さんの好きな歌を5年分。懐かしい歌も一杯ではじけたコンサートになった。

 それにしても彼女のダンスはすごいなあ。といっても人垣でほとんど見えなかったのだが。

 そうだ、今日のチケットは整理番号125番で結構いいかも!ラッキーッ!とか思ったのだが、ファンクラブ先行チケットの整理番号FC300のその後だった…。なんだ…。そういうことね。

 んじゃなくてダンス。衣装チェンジとおしゃべりタイム以外はほとんど踊りっぱなしって感じ。おじさんも踊りましたよ、そこそこに。前に立ってるファンクラブ軍団はプロモの振り付けをマスターしててアイドルコンサートみたいに踊ってましたが。

 そうそう、成実さんのダンスは激しく切れのあるダンス、その上歌うわけで、あのパワーはすごい。歌もうまい。ただ、後半はさすがに息切れ気味かな?

 おしゃべりタイムもなかなかオモロイ。ハプニングが起きてもアタフタしないで、お客を楽しませてしまう。若いのにエンターテイナーじゃね。

 2時間弱のライブ、オールスタンディングはさすがに疲れる。足と腰に痛みが。階段を上がるとき、ちょっと足がもつれそう…。

 愛ちんや絢香ほどのめりこめないけど、なかなか楽しく過ごした一時だった。

 ライブ終了後にパンフレットを買いに並ぶ。表紙込み24ページで2500円って…。ページ単価100円以上ですか。

 LIQUID ROOMは初めて。入場時にドリンクチャージ500円払ったんだけど、行列ができていたので、結局飲み物はとらず、そのまま帰った。今日は飲むのやめよう、アルコール。

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2008年4月30日

デュエット

 月末なんですが、ほぼ定時に切り上げてタクシーで門前仲町へ。松屋でカレーを食べて東西線。

 今日の目的は九段下の武道館。

 写真がないから会場でもらったチラシを載せておこう。

チック・コリア & 上原ひろみ Concert デュエット
~Chick and Hiromi live in Budokan “Duet”~

チック・コリア(p)/上原ひろみ(p)
2008/04/30(水) 19:00~ 日本武道館
アリーナ W34 かなり後ろですた

 チラシのコピー「武道館がジャズクラブになる、夢の一夜。」

 なりませんな、ジャズクラブには。特に後ろの方に座ってると。遠くからでは生の演奏姿はほとんど見えず、表情とか、息づかいとか、ジャズクラブで感じるライブ感は…無理です。

 大型スクリーンが2面用意してあって、収録してたんでしょうか、テレビカメラが入って、いい絵を流してた。しかも、スクリーン画像って、絵にディレイがかかって音と合わないことが多いんだけど、今日のスクリーン画像はリアルタイム。もっぱらそっちを観て音楽を聴いた。……テレビじゃん。1/3は目閉じて聴いてたし。

 さて、演奏は素晴らしいものでした。ブルーノートのライブCDテイクとはまた違って、もっと白熱した感じ。外連味たっぷりで、どうだ!って見せつける感じと、二人の音遊びの熟成を感じさせるライブだった。

 全体的に chick が hiromi を feature する感じ、というか、hiromi に暴れさせて自分は音楽を支える役、みたいな感じにも見える。まあ、年齢やキャリアからいっても、そうなるか。若い奴が老成した演奏してもつまらんし。キャリアを積むことで出てくる味やオーラを若者に期待しても仕方ないし、いい関係のデュエットだな。

 とはいえ、hiromi の曲を演るときの chick の表情(スクリーンに大写しになる)は、意欲的で、演奏をかなり楽しんでいたようだ。chick の演奏のあとに hiromi の曲芸を聴いても、ん!? hiromi の曲なのに Chick の方がいいかも。みたいな、さすがの演奏。

 fool on the hill の主題による変奏曲(?)も hiromi をフィーチャーする曲だったのか、って今夜わかった。ヴァリエーション部分を hiromi にまかせて、chick はサポートに徹する。hiromi は hiromi でこれでもかってくらい、いろんな変奏を聴かせてくれた。この曲の演奏もライブCDのテイクより格段に完成度が高い。

 ライブはラストに向かってどんどんテンションが上がって、ラストの Old Castle, by the river, in the middle of a forest では、hiromi 自ら破壊に走ってかなり面白い演奏で爆発的テンション!

 で、アンコールで演った Spain は、これまた hiromi に曲芸的速弾きを演らせておいて、当のチックはパーカッションでラテンのリズムを刻んだり、hiromi の隣に座って連弾したり、わざと音を少なく渋い演奏したり、余裕のパフォーマンス。

 いやー、よかった!演奏は! 席はダメだけど(ロックやポップスならOKですけど)。それと武道館の空調の音がでかすぎて耳障りでありますた(アコピのコンサートにあの騒音は…)

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2008年4月29日

愛日和

 ピーカンでした。

 カメラを持たずに外出したのを悔やむばかり。

 横浜、日本丸ではデモンストレーションしておりました。航海練習生?たちがマストに登ってなんかすごい訓練の成果を披露しようとしてるではないか。JR桜木町駅からみなとみらい地区につながる動く歩道の上は絶好の撮影ポイント。
 …カメラ…。

 そういえば昨日からパスタばっかり食べてる。昨夜パスタ、今朝パスタ、そしてみなとみらいで遅めのランチはまたパスタ。体調減退、食欲減退、そんなときはパスタ、粉もの。みなとみらいのパスタは、生パスタっぽいちじれた麺にトマトソースとクリームチーズがさわやかで、イングリッシュ・ブラウン・エールとの相性もよくて、うん、一暴れする前の腹ごしらえにはピッタリだった。パスタ&ビールで2040円。

 愛ちんのツアー、in横浜。

大塚愛/Love PiECE Tour 2008
2008/04/29(火・祝日) パシフィコ横浜国立大ホール
17:00~ 1階34列71番 遠い!隣のガキがウザイ!
当たらないな いい席(ファンクラブ先行当たったことないし)

 愛ちんのライブは元気をくれるなー!

 過去最高の体調で参戦。しかしメンタルは最低だったかも。だけどすっかり元気になりましたよ。

 未来タクシーから始まって、いつものように着席タイム、バラードの弾き語りはLOVE PiECEではなく桃ノ花ビラ 。間に挟まった曲はなんだろうか。シングルは全て持ってるわけではないので、カップリング曲かな。

 好きなプラネタリウムも。

 愛ちんの魅力は、一人のアーティストとは思えないほど多用な楽曲にある。バラードタイムは、もう、瞳ウルウルで、みんな愛ちんに恋をする。

 そして、パンク! 愛ちんのベースはパンクではないのかな。蚊取線香、ポンポンで大盛り上がり。

 ライブを俯瞰してみると、愛ちん、大人になったライプ。メッセージも大人らしい深いものがある。思いばかりが先に立って、押しつけがましく愛を語るアーティストが多い中、ストレートな表現ではなく、本当に愛を語っていたような気がする。大塚さん、本物です。

 アンコールもかなり大物っぽい。自分のペースで作ったアナザーステージって感じです。さくらんぼもいつものパターンをうまく壊して、次からはやらなくてもOKみたいなオーラを感じる。そして、僕が望むのは、40才になってもさくらんぼを歌えるアーティスト。しばらく歌わなくてもいい。でもマドンナみたいに50になろうというのにライク・ア・ヴァージンをクールに歌う姿。それを大塚愛にも期待する。

 それにしても汗だくだ。ビール飲みてえ!

 昼間飲んだイングリッシュ・ブラウン・エールが忘れられず、帰りにやまやに寄って常陸野のネストビールとリアルジンジャーエールを2本ずつ購入。各1本飲んで明日のこりを飲もうと、冷蔵庫に入れたものの、いつの間にか全部飲んでるし! やばくね?

 リアルジンジャーエールってショウガビールね。モスコミュールってカクテル、ショウガビールでウォツカを割ったのが本物。だから甘くないのよ、ホントはね。

 んまい。常陸野ビール

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2008年4月14日

ねつがひかない

 朝、雨の中歩くのがものすごく辛かった。

 会社についても動悸。

 熱っぽい。

 イブプロフェンを飲んで仕事。

 午後、社内の診療所に行く。

 熱があった。

 4時過ぎ、とっとと帰ることにした。

 家に帰って食事して、薬飲んで、METの椿姫を聴いて、テレビをつけたら、教育テレビで二期会の蝶々夫人が始まった。

 すごい熱演だった。

 蝶々さんの木下美穂子も素晴らしかったが、スズキ役の永井和子に泣かされた。すごい演技力。超一流の音楽家でありながら同時にあの演技。

 終盤のシルエットと後ろ姿を多用する演出にまた泣いた。

 …。

 熱を測ったが、まだ7度ちょっとある。

 早く寝ないと。

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2008年4月 8日

Gyabon

 朝からひどかった。

 低気圧のせいでしょうか、疲れのせいでしょうか、頭がくらくらするような、胸苦しいような体調。

 午前中、ちょっと遅れ気味だったデータ作成をしていたら、催促のメールが来た。

 とにかく大急ぎで作って2時過ぎに提出。

 もう、頭がくらくらから頭痛がガンガンに変わっていた。胸苦しさも相変わらず。

 午後は休みということにしてもらって帰宅することにした。

 会社の前に出たら暴風。ぎゃぼん。

 と思ったらそこに家の近くまで行くバスが来た。バスに走るとき小銭を道に落としてしまったがそんなことはどうでもいい、とにかくバスに飛び乗る。

 川久保賜紀のリサイタルをヘッドフォンで聴きながら目をつぶりバスに揺られた。

 終点、錦糸町着。

 駅ビルの書店に立ち寄り数ヶ月ぶりにコミックコーナーをのぞくと、なんと「のだめ」が出ていた。3月に出たらしい。

 パンとサラダを仕入れて、ホットワインで体を休める。

 人心地付いて、ベトベンの第九をバックに読んだ。

 …。

 ベトベンの後期三大ソナタを千秋様が解説してくれた。ムキャー。

 …よくわかんないけど、やっぱ面白い曲なのだな、あの3曲は。

 仲道郁代様の録音を取りだしてもう一度聴くか…。ラヴェルのPコンのCDを探してみよう。家に確かあったはず…。

 …なかった。

 疲れたから寝ようか。

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2008年4月 5日

89 99 79 11 and AGAIN

 年のせいもあるし、病気の影響もあるだろうし、障害背負ってから体に楽させてきたつけが回ったのかもしれない。

 とにかくむちゃくちゃ疲れた。89時間の時間外労働が応えまくって、最後の方はミスを連発。

 ようやく年度末体勢から99パーセント脱却。

 アレルギーの薬をもらい、整体院に予約の電話を入れ、ねぎしで豚肉と野菜を食って、ヨドバシでロウヒ。

 一度家に戻って、アレルギーの薬を飲んで、洗濯機を廻して、整体院へ行って、楽になって、色々アドバイスをもらって、これから歩くときは少しももを上げて足首を使って歩くことに決めて、タワレコでロウヒ。

 ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ 第7番 & 第9番《クロイツェル》
 諏訪内晶子(vn)/ニコラ・アンゲリッシュ(p)

 ユニバーサルのメルマガで諏訪内ベートーベンを録音!みたいなあおりを読んでいた。結構期待していたのだが、…、なんつーかイマイチ。

 コンクルからずっとチェックしてるのだが、あの時のパッションというか、音楽へのアプローチというか、あれはどこに。まあ、一言でいえば、諏訪内さんの音楽とは相性が悪いのだな。

 クロイツェルソナタ、好きな曲なのだが、1楽章冒頭は、なんか面白い。途中から飽きてきた。2楽章はフィドルの演奏のようなダラッとした印象が好きになれないなあ。古楽でもやってる感じ。といっても古楽の方がピッチがぴちっと決まってたりする。あのダルなベトベンはちょっと。アンゲリッシュのピアノもいまいち迫力がない。

 ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ全集[11]
 第30番、第31番、第32番

 仲道郁代(p)

 仲道郁代のベートーヴェンピアノソナタ全曲録音完結盤。

 これはすごい。全集録音は評判も評価も実際の演奏もよかったけど、この1枚は最高にいい。

 なんといっても楽曲が面白い。ベートーヴェンの楽譜にはこんなにいろんな音楽が書き込まれていたのか。深く、高く、速く、ゆるく、強く、優しく、次々に繰り広げられる多彩な音楽の表情。その様々な要素を引き出し、仲道さんが実際の音楽に作り上げていくのだが、これがまた素晴らしく音楽的で、いかにもクラシカルな美しいメロディーや、ジャズのようなパートや、ドラマティックな展開や、何度聞いても飽きない、どころか覚えるほど聴きたくなるような演奏だ。

 ブラーヴォー。

 ミシェル・カミロ & トマティート/SPAIN

 SPAIN AGAINだけ持っててSPAINを持ってなかったのでゲット。これはWALKMANに入れて通勤のお供にしよう。

 ユンナ/SONGS -teens collection-

 ユンナの新譜か?と思ったらシングルコレクションだった。みんな持ってるけど、もう一度聴こう。…本当はこういう盤はあんまり面白くないのだが、ファンですし、売れて欲しいってことで購入。ライブが観たい。

 夕凪の街 桜の国

 昨年観て、もう一度みたいと思いながら行けなかった映画。DVDでもう一度。

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2008年3月31日

3000Times

 エイミー・ワインハウスはライブが3000倍カッコイイ。

 今WoWoWでやってんだけど、もう寝なきゃ。

 CD聴くよりライブだな、やっぱ音楽はね。

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OVER80

 結局花見はできないんだ。

 桜満開の土日はめいっぱい休日出勤だ。

 これで今月は時間外勤務80時間オーバー。

 疲れた。めっちゃ疲れた。

 今日はヘッドフォンステレオで音楽聴きながら仕事したので心は安らか。

 マーラー「大地の歌」、交響曲第2番、第4番、マーチン・テイラー The Valley、マウリツィオ・ポルリーニ モーツァルトピアノ協奏曲12番&24番、メンデルスゾーン ピアノ三重奏曲1番、2番、マイケル・ブレッカー Pilgrimmage、ミシェル・カミロ&トマティート Spain Again 連続聴き。

 通勤の音楽はチャットモンチー。

 音楽があれば疲れも半減。

 平日は、さすがにヘッドフォンステレオ姿で仕事はできない。

 …。

 土曜の桜。通勤前に写メ。

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2008年3月23日

ヒロウトロウヒ2

 昨日、日生劇場に行く前、秋葉原で下りて石丸電気レコードセンターへ寄り道。

 先日の木嶋真優リサイタルで聴いたレスピーギのヴァイオリン・ソナタの録音が欲しくて、地元のCDショップを探したもののどこにも置いていないので、やはり秋葉原、やはり石丸と言うことで出向いたのだった。

 レスピーギのヴァイオリン・ソナタの録音について、事前に調べたがあまり情報はなく、現在手に入りそうなのは、ハイフェッツの録音と、ムターのライブ録音。

 1階から順に探すがみつからず、4階の輸入盤売り場でムターのリサイタルをやっと1枚発見。

 anne-sophie MUTTER RECITAL 2000
 シュツットガルトのベートーベーン・ザール、2000年5月の録音のようだ。ピアノはLAMBERT ORKIS。
 プロコフィエフのソナタとCRUMB(誰? クラムって読むの?)の4つのノクターン(?)とウェーベルンの4つの小品とレスピーギのソナタ。

 せっかく買ったのにまだ聴いてない。(^^;

 この1枚だけ買うつもりだったのだが、またもや浪費…?

 せっかくなのでムターをもう1枚。

 Dutilleux(誰? アンリ・デュティーユって読むの?)の「Sur le meme accord」(クルト・マズア&フランス国立管弦楽団)と、バルトークのコンチェルト2番(小澤&ボストン)と、ストラヴィンスキーのコンチェルト(ポール・ザッヒャー&フィルハーモニア管弦楽団)

 今まで何となくムターを避けていたのだな。ムターが出てきた頃を思い出す。有能な若手ヴァイオリニストはユダヤ人かロシア人ばっか、みたいな状況にカラヤンがドイツ人ヴァイオリニストを育てようとムターを起用したとかいうことを聴いた覚えがある。

 その後、日本人の有能な若手(漆原啓子とかmidoriとか加藤知子とか…)が台頭してきて、何となく日本人中心に聴いて、外人はユダヤ人ばかり、パールマンとかクレーメルとかしか聴かなかったのだった。

 と、ここで気づく。ムター&パウル・ザッハー&ザ・フィルのストラヴィンスキーの録音は持っていた。ルトスワフスキの曲とのカップリングだった。他のも持ってたりして…。

 ま、しゃーねーか、とりあえずじっくり聴いてみることにしよう。

 好きな小川典子さん。特集ディスプレー台にいろんなCDが面差しされていた。その中から2枚買った。

 ラフマの協奏曲2点セット。3番の演奏はすごいな。ユニークで刺激的。飽きずに何度でも聴けそう。単にロマンティックなだけではない、超絶技巧と共にパワフルでタイトなハンマリングで、甘美ではない深く重く峻険な趣のあるラフマが完成している。

 1997年の録音か。これも持ってたりしたらショック。たぶん無いけど。

 ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番&第3番
小川典子(p)/Owain Arwel Hughes(指揮)/Malmö Symphony Orchestra

 デュビッスィーのシリーズ第4弾。前3枚は持っている。これ、買ってないかな、と心配になって店の人にいつ出たのか聴いた。約1カ月くらい前、というので買った。

 Debussy Piano Music Volume4
 小川典子(p)

 これは寝る前に聴こう。

 ゲルギエフの春の祭典。

 Stravinsky/THE RITE OF SPRING
 KIROV ORCHESTRA, MARIINSKY THEATRE, ST PETERSBURG
 VALERY GERGIEV

 大好きな曲なのだが決定打となる録音を持っていない。昔から聞き慣れているバーンスタイン&ニューヨークフィルを超える感動が今もってない。ゲルギエフ&キーロフ・オーケストラ。意外とあっさりした演奏。雑に感じるような荒々しさ、テンポは速め、なんか忙しいかな。バレエをキレイに見せるにはこんな演奏がいいのかも。演出的で、純音楽的でない。音楽からだけでは、原始の世界観みたいなものが見えてこない。後半は土俗的な色彩が出てきて、リアルかなこの音、人間が踊るには。後半はすごく好きかも。ロシアのバレエ団がこの演奏をバックにどのようなパフォーマンスをするのか観てみたい。

 カップリングはスクリャービンの法悦の詩。これはとてもいい。美しく、神秘的。躍動的なリズムと、美しいハーモニー、劇的な展開、いろいろな喜びを感じることのできる演奏。

 この盤、録音が抜群にいい。

 

 ヒラリー・ハーン。この人も特集されていた。聴いたことないのだが、シェーンベルクとシベリウスのコンチェルトを買ってみた。最後の1枚だった。共演はエサ=ペッカ・サロネン、スウェーデン放送交響楽団。

 演奏家が初めてならシェーンベルクのヴァイオリン協奏曲も初めて聴く曲。これはなんと美しい曲。室内楽的な小編成のオケは、ヴァイオリンのソリストを浮き立たせるような演奏。オーケストラの弦は厚く、ソリストの弦の音とは極端なコントラストが付く。金管、木管とソリストのアンサンブルもキレイ。

 そしてシベリウスにビックリ。

 名曲として知られていたけど、イマイチパットしない曲だと思っていたのだが、ヒラリー&サロネンの演奏を聴いて認識は一変した。

 この曲こんなに面白かったのか。こんな風に書かれていたのか。シベリウスの交響曲に観られるような音楽的なユニークさがやはり存在していたのか。今まで聴いてきた演奏は、どうもこの曲の持っている「音楽のしかけ」をピックアップできていなかったのではないか。ソリストが奏でるメロディーばかりに気を取られてはいけない。ヴィルトオーゾの見せ場ばかりに気を取られていてはいけない。音楽的にものすごくたくさんの仕掛けがしてあって、オケとソリストの絶妙の、対等の関係があって初めて成り立つ音楽だったんだ。感動ですよ、ヒラリーさん、サロネンさん。

 ヒラリー・ハーンの演奏はかなり好きかも。この方も音楽的演奏者。学究的アプローチを見せびらかさない感じ。簡単に言うと暖かい。芸術家然とした冷たい演奏ではない。好きです、ヒラリー。他の演奏も聴いてみよう。(来日してたのね、知らなかった)

 楽器は19世紀のフランス楽器ヴィヨームだそうだ。先日、木嶋真優から楽器にはこだわらない、という話を聞き、このヒラリー・ハーンの音を聞くと、やはり、ストラドやガダニーニ、グァルネリなんかにこだわらなくても、いい音、いい音楽は生み出せるのだということが分かる。

 あと、店内に流れていたポリーニのモーツアルト協奏曲。

 ウイーン・フィルを弾き振りしたライブ録音らしい。いい演奏で、しばらく店内で聞き惚れて、「演奏中CD」を確認、よく見たらレジ台に並んでいたので1枚取って購入。

 Mozart/Piano Concertos K.414 & 491
 Maurizio Pollini/Wiener Philharmoniker

 ポリーニのモーツアルトは初めて聴く。ショパンの印象しかなかった。(^^;

 ピアノ協奏曲12番・24番。古典的、室内楽的、いい味わいの演奏。録音もいい。

 ポリーにはちょっとつまずくようなところも見受けられる演奏だが、凡庸なモーツアルトにならないところが巨匠たるところかな。面白い演奏。この人のピアノは音がいいな。

 疲れてると色々買ってしまう。憑かれてるのか?何かに。

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2008年3月22日

こつじきどものおぺら

 疲れた。

 しゃべる元気もない。

 10時過ぎに起きて耳鼻科でアレルギーの薬をもらってご無沙汰していたマッサージに向かうも休診。

 へとへとである。マッサージは絶対に受けたい。ということで、前から気になっていたカイロ、整体の入口をくぐる。全身整体、1時間4500円、安い。少し生き返った。

 で、昨年12月に取っていたチケットを片手に有楽町に向かう。

ベガーズオペラ
内野聖陽/笹本玲奈
森公美子/橋本さとし/島田歌穂/村井國夫ほか
2008/03/22(土) 17:00~ 日生劇場

 12月には少し暇な部署に移って安心してたんだけど、2月に再び元の部署に戻され、この年度末の忙しさだ。わかってたらチケット取らなかったのに。もともとそんなに乗り気なミュージカルではなかったのだ。

 それでも取ったのは好きな内野聖陽と笹本玲奈の舞台だったから。

 2人とも素晴らしかったす。

 それだけ。

 いや、森公美子さんの怪演もよかった。

 音楽はバロック風。ロック風味も入ってるけど、ノリのいい音楽ではない。

 演出は客いじりが面白いけど、他はイマイチ乗り切れない。

 疲れてたせいもあるでしょうけど、好きじゃない。

 3時間半は長かった。

 1幕と2幕の合間、こつじきの皆さんが客席の間を歩き回って、色々もらい集めていた。

 特にモーリー、森公美子さんは大量のドーナツ(クリスピークリーム)をもらって大はしゃぎ。

 変なミュージカル…。

 それにしても笹本さんは演技も歌もスタイルも抜群だった。

 そして大好きな内野さんはカッコよかった…。

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2008年3月20日

激悲愴

 久しぶりにTCPOのティアラこうとう定期を聴いた。

 昨年の10月に買っていたのか、このチケット。よくもまあこの年度末に仕込んだものだ。今日も同僚は仕事に出ているはず。ぼくも4時間ほど出るつもりでいたのだが、体を起こすことができなかった。よって完全休養。

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
第12回ティアラこうとう定期演奏会
2008/03/20(木・祝) 15:00~
ティアラこうとう大ホール
指揮:矢崎彦太郎
クラリネット:大谷淳子
コンマス:松野弘明

 江東公会堂でのプログラムには日本の作曲家の音楽が入る。

 今日は北爪道夫さんの「オーケストラのための〈空〉」。

 約5分の短い曲だが、ものすごくキレイなメロディーと、立体的なオーケストレイションがメチャクチャ気持ちいい曲。深くて高くて、様々な表情を見せる〈空〉の情景が浮かんでくる。マリンバなどのパーカッション類を巧みに使う編曲は大好き。これはいい曲。

 うっとりして聴き終わったら、指揮の矢崎さんが客席に誰か探す動作。

 なんと、作曲の北爪さんが来ていたようで、舞台に上がってご挨拶。

 ここでちょっと残念だったのが、会場係員が、着席していなかった客を席に案内していたこと。作曲家を舞台に招くときにそれはないだろう。この辺が区の公会堂らしさということかな。

 2曲目はモーツアルトのクラリネット協奏曲。

 ソリストは大谷淳子さん。

 クラリネット奏者の名前はほとんど知らないのだが、この方も初めて聴く名前と演奏。

 このクラリネット協奏曲は好きな曲でCDではもう何百回も聴いている。(何百は大げさか。百数十回…)

 ぼくの愛聴盤は20年位前、当時の同僚、現在のだめのKiss編集部にいるKから薦められて買った輸入盤。テア・キングのバセットクラリネットによる演奏だ。(彼女はDameの称号が付いているようだ。すでに故人)

 もともとこの曲はモーツアルトが没年となる1791年にバセットクラリネットのために書いたらしい。今日のソリスト大谷淳子さんは普通のクラリネットで演奏。(とプログラムに書いてある)

 演奏は素晴らしかった。大谷さんは本当に楽しそうに、踊るように体を動かしながら吹く。オケの演奏中も音楽に乗って体を動かしている。こういう人は好きです。演奏の質ははっきりいってよく分からんが(^^; 若々しくてよかったと思う。十分モーツアルトになっていたし。

 オーケストラの弦がまた見事に響いて、美しく、軽やかで、心躍るような演奏だった。クラリネットよりも弦に聞き惚れていることが結構あったほど。矢崎さんはこういう美しい曲を美しく弾かせるのがうまいのか。

 休憩を挟んでメインの「悲愴」、チャイコフスキー交響曲第6番。

 第一楽章冒頭、かなりゆっくりしたテンポで、重くスタート。遅めのテンポで一曲通すのかな、と思っていたら、途中からものすごい速いペースに変わった。

 あんまり悲愴っぽくないかも。一楽章最後の方、チェロのピチカートでブラスがメロディーを奏でる部分、多くの名盤、名演では、かなりゆっくり、じっくり、朗々と演奏するのだが、矢崎さんの指揮は速いテンポで軽やかに、まるでフランス音楽のような華やかさのあるユニークな演奏だった。

 二楽章、五拍子と変則ながら、ワルツのような楽しい曲。矢崎さんの指揮は、やはり速めのテンポで軽やかに踊るように演奏。ただ、その明るさによって、逆に目立つ神経質な音があることに気づく。全編に通して奏されるティンパニの一定のリズムの不気味さ、チャイコフスキーはこの楽しい音の裏に、なんであのティンパニーを配したのだろうか、と、これまで気にもならなかったのだが今日の演奏では不思議に感じた。明るいけど終楽章の悲愴につながる一定のテーマが通っているのでしょうか。

 三楽章のマーチも明るく高らかにド派手にハイテンポに。

 そして一気に終楽章。

 矢崎さんの悲愴は、激烈な悲しみ。胸をかきむしられるような、深く強い苦悩。テンポは速め、音も強い。オーケストラも一~三楽章とは別の楽団のような大熱演。一つ一つの音を大切に、矢崎さんの渾身のタクトに応えている感じ。ものすごい熱演に思わず涙が出そうになった。やばい感動。

 激烈なる悲愴。こういう演奏もいい。

 家に帰って、一杯やって、BShiを観てたら、小澤とBPOで悲愴をやってた。巨匠然とした演奏。ドイツっぽいというか、ベルリンぽいというか。よく聴く名盤の味わい。ただし、小澤さんらしく、楽譜に書かれている音符を一つ一つ丁寧に再現する感じが新しいかな。

 終演後、矢崎さんのサイン会に並ぶ。おじさんばっかり並ぶ。

 このCDはTCPOのメルマガで発売を知った。フランス音楽を得意とする矢崎さんの新譜。

 別のメルマガで矢崎さんの叙勲のお知らせを読んだ。
 「2008年2月26日付でフランス政府より、フランス芸術文化勲章オフィシィエを授与」とのこと。
 おめでとうございます。

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2008年3月15日

Hot Tea Time

 31年、32年ぶりかな、降り立った駅の周辺に当時の面影はなく辺りの風景はすっかり様変わりしていた。新越谷。高校時代の友が住んでいた街。当時は駅を下りるとあたりは空き地や畑、唯一大きな建物はちょっとはなれた国鉄武蔵野線の南越谷駅。

 今日訪れた新越谷は、いかにも私鉄沿線の乗換駅。昔よりJRの駅が近くなった気がする。隣接しているのだ。あたりは商業ビルが建ち並び、駅前はごちゃごちゃ。

 ダイエーを探す。駅前の地図を頼りに線路伝い、ではない、高架脇の道を歩く。

 今日の目的はダイエーの隣、サンシティホール。

 駅から3分にあるコンサート会場は、人影も少なく、のんびりと、一足早い春盛りの日差しにぽかぽか照らされながらそこにあった。

114th TeaTime Concert
木嶋真優 ヴァイオリン・リサイタル

木嶋真優(vn)/江口玲(p)
2008/03/15(土) 14:00~
サンシティ越谷市民ホール・小ホール

 年度末の追い込み時期。前売りは買わずに当日券で入る。仕事にかり出されることはなかった。とはいえ、もう心身ともに限界にあったので、今日は完全に仕事から解放、心も体も。

 木嶋さんの音楽は、とっても音楽的。変な言い回し。別の言い方なら、ノリがいい。

 クラシックでも、音を楽しむ音楽的な演奏家と、学究肌の音学的な演奏家がいるように感じる。木嶋さんは前者の感じ。もちろん演奏家としてのキャリアによってずいぶん変わってくるとは思うのだが…。木嶋さんはまだ大学生だそうだ。

 レスピーギとリヒャルト・シュトラウスのヴァイオリン・ソナタ。

 レスピーギのソナタは初めて聴いたが、とってもいい曲。リズムや音の強弱を遊ぶように弾く木嶋さんにピッタリの曲。音が多彩で、ピアノとヴァイオリンだけで交響楽のような厚みのあるサウンドが作り出されてエキサイティング。あまりにも美しいメロディや、ローマ3部作にも通じる、表題が付きそうなドラマティックで映像が浮かんでくるような曲だ。

 コレは気に入った。伴奏の江口さんも抜群のテクニックと音楽性で、思わず伴奏に聞き惚れた。木嶋さんとの相性もいい。二人で一つの魅力的な音楽を作り上げていた。

 リヒャルト・シュトラウスのソナタは、昨年の大晦日、五嶋みどりさんのリサイタルで初めて聴いて、今日が2回目。

 この曲はレスピーギに比べると地味目、いかにもクラシック的で、リヒャルト・シュトラウスの表題付きの交響詩と比べるとドラマティックさには欠ける。しかし最終章は一気に盛り上がって、木嶋さんらしさが出た。

 …。らしさなんていうと失礼か。たいして聴いたわけでもないのに。

 R.シュトラウスのソナタもよかったけど、レスピーギの方がすごかった。お客のノリも半端じゃなかったし。本気のカーテンコールが鳴り響いた。

  1. ヴィターリ:シャコンヌ
  2. レスピーギ:ヴァイオリン・ソナタ ロ短調
  3. ファリャ:歌劇《はかない人生》より スペイン舞曲

Tea Time

  1. R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 作品18
  2. チャイコフスキー:憂鬱なセレナード 変ロ短調 作品26
  3. ラヴェル:ツィガーヌ - 演奏会用狂詩曲

encore

  1. モンティ:チャールダーシュ

 小品もなかなか。

 CDでもびっくりしたスペイン舞曲。これはライブバージョンはもっとすごい。ほんまもんの舞曲。聴衆をドライブする、ワクワク感たっぷりの演奏だった。

 それからアンコールのチャールダーシュ。川畠成道の演奏で2度ほど聴いた。川畠さんも超絶技巧曲が好きだが、木嶋さんも好きなようで、というか、アンコール用の曲なのかな、木嶋さんの演奏はコレまでに聴いたどの演奏よりも早い、鬼のような見せびらかし系のすごい楽しい演奏だった。「どうだ!」って感じ。

 後半プロの曲順に若干?な気もするけど、いい演奏会だった。

 若々しくホットなティータイムコンサートだった。

 ティータイムブレークのあと、司会(構成)の岡部真一郎氏によるインタビュー、といっても客から集めた質問集。

 木嶋さんの話は面白かった。哲学を持って自分の道を歩いてる、かなり気が強そうだ、面白い。

 使っている楽器は演奏会によって変えているという。そのホールの特性、その国の気候、その日のコンディションなどによって。今日の演奏会ではロッカを使ったそうだ。ロッカについてググってみると次世代のストラドとか言われているようで19世紀の楽器。ロッカはストラドをモデルにして楽器を作ったようだ。

 木嶋さんは、「前は楽器にこだわっていたけど、今はこだわりはない」という。最初にストラドを体験したそうだが、その後はどんな楽器を使ってもストラドに近づくように演奏するように心がけているという。

 肩当ては子供の頃から嫌いでしていないと。「しない方がよく響く」とも。

 練習法にしても恋愛にしても留学先にしても演奏法にしても楽器にしても、すべて自分流。何事も心がけ次第、自分流をプラス思考で肯定して、信じて進んでいる姿が凛々しいのだった。

 最後にホールについて。

 新越谷は錦糸町から1本、直通の急行で28分、510円。近い。めちゃ近い。

 小ホールは客席は後方に向かって大きくせり上がって見やすい、聴きやすい造り。音もよく鳴る。ただし空調の音が気になる。

 入場と同時に上のCDを買った。

 リサイタル後のサイン会では、家から持って行った下のCDにサインをもらった。何か声をかけようと思ったけど、やっぱり出なかった。サインをもらってオジギをしたら、とびきりの笑顔を送ってくれた。

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2008年3月 9日

魂の演奏

 客がまったく入ってないコンサートに行ってきた。

 名演だった。

 空席が本当にもったいないと思った。

すみだ平和祈念コンサート
戦争レクイエム
Sumida Piece Memorial Concert, War Requiem
指揮:クリスティアン・アルミンク
ソプラノ:ジェラルディン・マクグリーヴィー
テノール:ロバート・マーレイ
バリトン:石野繁生
合唱:栗友会合唱団(合唱指揮:栗山文昭)
児童合唱:東京少年少女合唱団(合唱指揮:長谷川久恵)
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
2008/03/09 15:00~ すみだトリフォニーホール

 錦糸町のすみだトリフォニーホール、東京大空襲(昭和20年3月10日)では錦糸町、亀戸一帯、ひどいことになった。その錦糸町でやる戦争レクイエム、意味が深いと思う。多分、演奏者も皆、思うところがあったんじゃないだろうか。

 聴いたことのなかった曲なので、1月にCDを買って何度か聴いた。今日もコンサートの前に聴いてみた。

 現代曲なので、イマイチつかみ所がない。戦争だし、レクイエムだし、ノリのいい曲でもない。

 なんか不安。寝てしまったらどうしよ、コンサートで。しかも昨日から花粉症が本格化してヤバイ状況。

 トリフォニーホールで過去最高にいい席に座った。チケット購入は昨年の10月プレリザーブ。S席で11列17番。中央やや下手より。

 トリフォニーホールの音って硬質で冷たいと思っていたんだけど、今日の席で聴くとすごくいい音。温かく、バランスもよく、いつも気になっていたフルートの高域のつんざくような響きもなく、残響もほどよく、いい音響のホールでした。

 オケの構成は大編成。通常のオケの前に、弦楽五重奏と木管五重奏が並ぶ。さらにパーカッションとハープのソロ。

 オケの後ろには大編成の混声合唱団。ステージは一杯一杯、端っこまでぎっしり人が埋まってる。児童合唱が入るはずなのに、合唱団は乗り切れない。

 さらに、声楽のソリスト、テノールとバリトンはステージ前方、ソプラノは混声合唱団の中央に一人。

 見た目だけでも大迫力である。オーラが違うのだ。海外のトップオケのような、並々ならぬ迫力。

 客席には空席が山ほどある。これだけの出演者で、この客の入りではペイできないのじゃないか?なんて心配をしつつ、演奏開始。

 第1曲「永遠の休息を」Requiem Aeternam。ブリテン指揮盤に比べておとなしい印象。くらーいメロディがさらに元気なく感じられ、入り込みにくい。

 合唱がクリアに聞こえる。「レクイエム アエテルナ」の歌詞が繰り返される。栗友会の合唱はいつも素晴らしいのだが、今日はいつも以上に表現力を感じる。

 児童合唱がどこからともなく聞こえる。客席後方から降ってくるような感じ。美しい声と高い表現力、実力のある児童合唱団だ。

 オケには役割があるようだ。合唱の時はオーケストラ、ソリストの歌のバックは弦楽五重奏+木管五重奏+ソロハープ+ソロパーカッション。

 テノールソロは英語の詩。

 第2曲「怒りの日」Dies Irae。金管合奏が大活躍するのだが、抜群のアンサンブルを聴かせてくれた。金管がこんなに美しい演奏会も珍しい。どっか破綻するものだが、それがない。

 ソプラノはどうやらラテン語の、本来のレクイエムの歌を歌っているようだ。ものすごい迫力の歌。

 だんだん音楽に入り込んでいく自分がいる。

 う、しかし、鼻の調子が悪い。花粉症が…。鼻水が…。ハンカチでおさえながら聴く。

 第3曲「奉献唱」Offertoriumから終曲まで息もつかせぬ迫力で音楽が迫ってくる。ブリテン指揮盤にあるほど大げさなメリハリの付け方はせずとも、十分にメッセージが伝わってくる。

 アルミンクの戦争レクイエムは、ドラマティックな演出よりも、重厚で落ち着いて厳かな印象が強い。63年前の死者たちへの追悼の気持ちと、二度と繰り返すまいという平和への祈りの意味を強調したのだろうか。

 第3曲の冒頭はオルガン伴奏による児童合唱なので、アルミンクは指揮をせず、児童合唱のパート終了を待つ。そして静かに演奏に入っていく。

 アルミンクは曲が終わったあとの余韻をものすごく長くとって、なかなか指揮の手を下ろそうとしない。スコアに余韻の長さも指示が書いてあるのか? CDも最後の曲が終わってから、ずいぶん長い余白が記録されている。

 このころからお腹が鳴り出す。やめておくれよ。お腹を押さえながら聴く。なんか落ち着かない。対訳の紙を落としそうになりあわてて押さえ、紙の音をとどろかせる失敗。なんてこった。

 第4曲「聖なるかな」Sanctus、第5曲「神の子羊」Agnus Deiと、バリトン、テノールのソロが聞き物だ。特にテノールのロバート・マーレイの歌には、並々ならぬ思いが込められているように感じた。歌詞が英語なのでよけいそう感じたのかもしれないが。そしてマーレイの英語は美しく、とても聞き取りやすいのも影響したかな。バリトンの石野繁生は、歌は素晴らしいのだが、英語の詩が聞き取りにくい。ネイティブと比較するのもなんだが…。

 第6曲「我を解き放ち給え」Libera Me。最も厳かな曲。アルミンクの演出がピッタリくる。最後は消え入るように合唱の声が小さくなって終了。このあとの余韻も長く長くとるアルミンク。指揮する手を下ろしきってからも、しばらくは客席に余韻。そしてぱらぱらと拍手が始まり、長く長く続く。

 特に3人の歌手とアルミンク、合唱団、そして児童合唱団に大きな拍手。アルミンクが室内合奏パートのメンバーを立たせる。すっばらしい演奏だった。あのメンバーに入った人たちはみんな凄腕だと思う。

 オーケストラの演奏もよかった。昨年の第9は正直イマイチ、イマニ、イマサンくらいだったので、演奏後に団員が指揮者を褒め称える姿が何とも鼻についたのだが、今日の演奏は指揮もソリストも合唱も室内楽も児童合唱も、そしてオケも、すべてがワールドクラスだと思えた。

 聴いてよかった。録音してたら買って聴くのだが。

 こんな魂のこもった名演は何度でも聴かせていただきたい。

 ところで、あのホールでいつも感じるのだが、ステージが客席に向かって倒れかかってくるような錯覚を覚えるのはなぜだ。床がフラットすぎるのかな。緩やかに後ろに向かって上ってる普通のホールとは造りが違うのかもしれない。どうにも落ち着かなくていけない。

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しずかじゃん

 PCからオーディオへつないでるライン出力線に、トランスをかましてみた。

 20年位前に買って、結局使わずほったらかしにしてあったマランツのDLT-1。ピュアオーディオには結局トランスは使いたくないって結論にいたって、4万円以上したDLT-1、ほこりかぶってたわけだが…。

 驚くほどいい音になった。(^^;

 何よりもコレまで気になって仕方なかったノイズがまったく無くなった。デジタルノイズってやつ。耳障りなあれ。

 ブリテンの「戦争レクイエム」自作自演版CDをmp3にエンコしたやつを聴いてみた。

 ちょっと腰高ではあるけど、クリアで音の粒だちがはっきり。

 音場感もアップした感じ。

 これはいいね。もっと早くやっとけばよかった。

 PCには贅沢だけど、家にライントランスが転がってる人は試してみる価値有り。(いるか!そんなやつ)

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2008年3月 8日

ヒロウトロウヒ

 疲労と浪費には関係性があると思う。

 メチャクチャ疲れて眠りも浅い呼吸も浅い思慮も浅い。

 またまた浪費ですわ。

 午前中、アレルギーの薬をもらいに耳鼻科に行ったら歴史的混雑。診察すんで薬屋で処方薬もらったら昼だ。

 空腹に耐えかね、バングラデッシュ人のやってるカレー屋でランチを食い、オリナスのタワーレコードへ。

 一昨日買えなかった華ちゃんの新譜を買いに。

 奥華子/恋手紙

 これだけ買って帰るつもりが、ついついヤマイ。

 木嶋真優/シャコンヌ

 ゲロすげー。なんちゃ、このテクニックと音楽性の高さ。ピアノ伴奏もめちゃいいし。テンポの変化、音の強弱、絶妙、虜になる魅力的演奏。録音も抜群にいい。

 選曲がいい。気張ったところがなく、名曲集なんだけど名曲集臭がない新鮮なラインナップ。

 チャイコの憂鬱なセレナードのあとにスペイン舞曲。このメリハリはすごい。そして最後にヴィエニアフスキ。うっとり聞いていると、このラスト3曲にとどめを刺される。この人好きだわ。相性バッチリ。芸術なんだけど芸術然とせず音楽なのだな。

 木嶋真優(vn)/江口玲(p)。ヴィターリ/シャコンヌ、ドヴォルザーク(クライスラー編)/スラヴ舞曲、ストラヴィンスキー/ディヴェルティメント、チャイコフスキー/憂鬱なセレナード、ファリャ(クライスラー編)/スペイン舞曲、ヴィエニアフスキ/グノー「ファウスト」の主題による幻想曲。

 店内にかかっていたアジカンの新譜が終わると、いかすスカパンクの演奏が始まった。なに?これ?カッコイイじゃん?と思い、お店のお兄さんに聞いてみると解散したKEMURIというバンドのラストコンサートのアルバムだとか。

 「? ケムリって解散しちゃったの」

 1枚持ってたな、KEMURIのアルバム。ずいぶん昔に買った「emotivation」。よかったんだけどその後チェックしてなかったな。解散ですか。店内の音もよかったし、視聴機でも数曲聞いて購入決定。ライブ音源、40曲入り2枚組、ほぼベスト盤系。

 KEMURI/ALIVE Live Tracks from The Last Tour "our PMA 1995 - 2007"

 視聴機でレコメンド。ロージー・ブラウン? 知らぬ。「こいつは本物だ」なんて手書きPOP。アコースティックサウンドにのせて美しい高音と反面力強い中低音の魅力的女性ヴォーカル。フォークとジャズと、なんかいろいろ入った、不思議なサウンド。全体にマニア入ってますが、どこの人?UKか。ノリのいいアップテンポの曲と、ナイーヴなスローな曲。スローなのには大貫妙子を彷彿させる歌もあるけどヴォーカルはもっとしっかりしてる。

 これもむちゃくちゃ気に入った。音楽性高く、気持ちいい。

 Rosie Brown/Clocks and Clouds

 グラミー独占とか言ってました。今年は観てない。聴いてもいなかったので買ってみた。ちょこっと視聴して。古き良き時代って感じか? アメリカもALWAYS現象なのか?

 これは買ったけどほとんど聴かないかも。昨年のディクシーチックスだっけか、あれと同じく買ってみたけど系。これぞ浪費ですわ。…と思ったけど、お家で聴いてみると結構いける。音質も古くさい。どんな録音やねん。ヘッドフォンステレオで聴くかというと、やっぱ聴かない気がする。外で聴いても気分アゲてくれなさそう。

 Amy Winehouse/Back to Black

 時はさかのぼって一昨日。華ちゃんの新譜が売り切れていたヨドバシでイヤホンを買った。

 デノン/AH-C700

 視聴もせずにメーカー信じて買った。口コミも仕入れずに買った。失敗だった。ひどい。ドンシャリ…というより、ドンドンシャリシャリ。アルミ削り出しのハウジングが音に影響してんでしょう。中域が出てこないし、音源によっては高域も低音に埋もれる、あるいは高域だけシャリシャリ。なんだこれ。原音に忠実、って書いてあるので、音源の良し悪しが如実に出るってことでしょうか。

 イヤーパッドは、ソニーやオーディオテクニカとまったく同じもの。シリコンゴム系のヘナヘナ素材。こいつを少しいじればなんとか聴ける音になるのだろうか。あるいはエージングが進めば?

 コレは浪費。かなり浪費。疲れてるとろくなもの買わない。そして疲労はドッと増幅。

 カナル型のイヤホンは失敗続き。昨年の7月に買ったシュアーのSE210は1年たたずにコードのシールドがめくれてきたし。

 イヤホンは安物にするか、思いっきり金出すか、どっちがいいのだろうか。

 そういえば華ちゃんの新譜。一聴ではなんとも。インパクトは相変わらずないのだ。ききこむうちに離れられなくなる、いつものパターンかな?

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2008年3月 2日

キセキなのか

 おとついの晩のライブで絢香と若旦那がデュエットした曲、「キセキ」というのか。

 昨夜ググって、moraにないかな、と探したけどダウンロード販売はしてないようなのでタワーレコード行って買ってきた。

 アーティストは「てるてるbabys」。歌っているのは「MCキッズ」。ひょっとしてムコ多糖症の子供達? 若旦那がプロデュース、歌を作ったのはMINMIだった。若旦那の奥さんになっていたのか、いつの間にか。どころか、ママになっていたのか。世間に疎いな。

 絢香の表現力抜群の歌唱と、若旦那の新米パパの精一杯の歌唱がとっても感動的だったんだけど、子供達の歌声も心に響く。

てるてるいのち

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2008年3月 1日

絢香祭り

 年度末の超過密スケジュールと月末の作業が重なってほぼパニック状態の中、わがままざんまい、定時ちょっと過ぎに会社を出て絢香祭り参加。

POWER OF MUSIC
絢香

GAKU-MC/広沢タダシ/平原綾香
塩谷哲/大橋卓哉 from スキマスイッチ
若旦那 from 湘南乃風/コブクロ

 席は上々。ステージも上々。

 手作り感のある音楽祭。

 絢香がジャンルを越えたアーティスト達と、楽しさと緊張感あふれるコラボを繰り広げる。

 司会も絢香。おしゃべり好きな絢香が人の話を聞く役というのも面白い。…それでもけっこうしゃべってたけど。

 若旦那が子供の為に作った歌は抜群によかった。絢香とのデュエット、最高だった。子供の心で、子供のことばで、ママとパパへのメッセージ。親の目線で、まだ赤ちゃんの子供の気持ちを歌った歌。名曲。曲名は…きずなだったかなあ…。忘れた。残念。

 あーやは独特の話っぷりが会場全体にクスクス笑いを招く。やっぱあーやはすげー。

 広沢タダシ、懐かしかった。塩谷哲、美しいピアノだった。大橋卓哉、スキマの歌よりレディマドンナと三日月の方がうまかった。GAKU-MC、つかみはオッケーだった。コブクロ、協賛は日産cubeだった。

 絢香が直メールで出演依頼した人たちらしいけど、コブクロだけは政治的においが…。まあお金が無くてはステージは作れないのだが。

 ステージ構成はさすが。絢香のスタッフはセンスいい。絢香のセンスもいいんだろうけど。

 ライブは、絢香が世界のめぐまれない子供達の現状を訴えるためのもの。自分のツアーより説教臭くなくカラッとした印象で好感。若旦那もしめっぽいライブにしちゃ何も伝わらない、カッコよくしなきゃダメ、と言っていた。確かに、めちゃくちゃ面白いライブになっていた。絢香うまいからコラボ企画で面白さ増幅。

 そして、2人とも、まず知ってほしい!と口をそろえてメッセージ。

 こないだラジオで聞いたバナナの話を思い出した。

 毎日バナナをおやつに食っていたのでつい聞いてしまった。

 フィリピンのバナナ農家は外国に売る為のバナナを作り続け、日本では数本100円で売っているバナナを作っても1円しか稼げないとか言っていた。

 なんだかなあ。何も知らないでいたけど実体は搾取ってやつ?

 封建時代の悪大名みたいなものか?

 搾取されている農民の家計はどうなのか。子供達の生活はどうなのか。

 帰りに会場外のNGOのテントに寄ったが、めちゃ込んでいて展示している子供達の写真を見ることができなかった。

 で、本だけ買った。募金のために用意しておいた5000円で、おつりは寄付。

 どこかで聞いていたけど、右から左へ聞き流していたような、世界の子供達のつらい現実、そして、国民レベルでも支援できる希望の現実がまとめられている。

 バナナはどうか。フェアトレードのことが出ている。

 毒入り餃子のせいで、日本の食糧自給率なんかがあらためて大きな話題になっているけど、ヤスイ食い物の裏にはアンフェアな貿易が隠されているかもしれない。

 どうすりゃいいのか。

 世界はつながっている。大きなことはできなくても、個人のレベルで助けられる人を一人でも助ける。

 そういうことなのかな。

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2008年2月15日

木の音

 前から欲しくてここ1カ月どうしようか悩みに悩んでいた物を買ってしまった。

DENON ステレオヘッドフォン AH-D5000

DENON AH-D5000
 アキバのヨドバシでさんざん視聴して、これに勝るヘッドフォンはないと思っていた。

 同じスペックでプラスティック製のAH-D2000、これもいい音なのだが、やはり音の響きがまったく違う。値段も倍違うけど。ヘッドフォンという限られたサイズではあるけれどやっぱり木のハウジングが自然で奥行きのある響きを作り出すんだろうな。

 他のメーカーの物に比べて、特定の周波数が強調されることなくホントに自然な音のするヘッドフォン。これで夜も安心して音楽にのめり込める。

 といいつつ、とりあえず今日はドラマ3本をたてつづけにヘッドフォンで楽む。ヘッドフォンでドラマって言うのも集中できていい物だ。自然な音響のヘッドフォンだから耐えられるんだろうけど。人の声がリアル。(鞍馬天狗→交渉人→鹿男…。鹿は原作の面白さが半減かな。テンポ遅い。多部ちゃん見たさに観てるけど)

 その後20年来の愛聴盤、マーラーの大地の歌を聴いた。

 カルロ・マリア・ジュリーニ指揮、ベルリンフィルハーモニー、フランシスコ・アライサ(T)、ブリギッテ・ファスベンダー(A)の大地の歌。珠玉の名盤だと思う。最近は廉価版で出ているようだ。

 この6楽章がまたすごい名演なのだが、AH-D5000はこれまたすごいいい音で聴かせてくれる。

 最近、ご近所に気兼ねして音楽あんまり楽しんでなかったから、これはいいお買い物だったかな。

 錦糸町ヨドバシで59800円。

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2008年1月30日

hiromi DVD

 この1週間で13枚もCDを買ってしまった。

 で、今日買った Chick & Hiromi の「Duet」。

 まだ聴いてないけどDVDを観た。

 チック・コリアと上原ひろみのデュエット・ライブから2曲入ってる。

 すごいです、チック・コリア。

 hiromiの音楽、大好き、フィーリングが合うっていうか、なんだけど、やっぱチックはすごいなあ。上原さん、堂々と渡り合っていたけど、まだまだなんだな、と、少し小さく見えた。当たり前か。

 hiromiの美しくて速くて切れのいい音が大好きなんだけど、少ない音でも、短いフレーズでも一気に自分の音楽に引きずり込むアイディアとかスタイルとか、チックはさすがです。hiromiもいつかは、若手のピアニストとのデュエットで圧倒的な世界を見せつける、チックみたいなジャイアントになっていくのでしょうか。

 明日は、って、もう今日か、2枚組CDの方、mp3にエンコしたし、聴きまくろう。

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2008年1月20日

髪切りはじめ

 今年初の髪カット。

 担当のヘアスタイリストと映画の話になった。

 今注目してる映画は?

 スウィーニートッド。

 床屋の話ですね…。

 ってことで、観てきた。近所の映画館でオールナイト1回目。

SWEENY TODD
THE DEMON BARBER OF FLEET STREET

ジョニー・デップ主演/ティム・バートン監督
スティーヴン・ソンドハイム作詞作曲

 めちゃくちゃキレイな音楽とゲロエグイ切り裂き殺戮シーンのバランスがなんとも形容のしがたい面白いんだか面白くないんだかまあ面白いんだけどスカッとはしないR15指定だけどやっぱ教育上よくなさそうなミュージカル映画だった。

 ジョニデは美声で素晴らしい歌唱力だった。音楽はマジいけてた。クラシカルでロマンティック。

 ハンス・グルーヴァーが、じゃなくてアラン・リックマンが悪役…というか悪役はジョニデか?

 マジだかジョークだかわかりにくいエグい台詞のやりとりにクスッと笑いつつ楽しむ救いのないお話だった。

☆ ★ ☆

 救いのある話のことも書き置こう。

 スウィーニートッドを観に出かける前に、NHK土曜ドラマの「フルスイング」初回を観た。

 すごい人がいたんだな。高橋克実の演技もすごくいい。徳永えりも可愛い。いいことずくめの感動作。今後も期待。

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2008年1月10日

キレた日

 丸一日仕事にならなかった日。

 キレた。

 つまらない雑用ばかり回ってきてまったく仕事にならない。

 18日までに新しいWEBコンテンツを作らなきゃならないのに、アイディア枯渇。(^^;

 その上、雑用の山。人のPCのサポートをなぜオレがせにゃならんのじゃ~っ!

 グチ。

 もう今日はクリエイティブな仕事は放棄して、前倒しして雑用の山を片付けて、8時15分に退社。

 両国まで大江戸線で、そこから歩いて30分の自宅に向かう。

 ああ、疲れた、キレた。

 お家の手前、3分のところにあるピアノバーに駆け込む。

 いつものギネス。

 出演者は今日初めて観た、聴いたミュージシャン。

 超キュート。パフォーマンスもいい!

 ラッキー!

 お客さんは、彼女たちのお知り合いの方々ばかり。オイラ一人、何となく居心地悪い。

 ってことで、たてつづけにギネスを飲みまくり、場の空気になんとかなじむ。

 ピアノがいいし、歌も、声もいい。それにルックスも。可愛い。

 お客の中にお笑い系マジシャンのナポレオンズの人に似た男がいた。似てるなあ、と思っていたら本人だった。

 なんと、1曲歌ったりして。

 いやー、錦糸町、キレた気持ちも元通り。

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2007年12月31日

今年のベストエンタ

 もう11時半だ。

 今年のベストエンタまとめ。

 まず、コンサート。

  1. Hiromi's Sonicbloom JAPAN TOUR 2007 TIME CONTROL
  2. METHENY MEHLDAU Quartet Japan Tour 2007
  3. LINKIN PARK JAPAN TOUR 2007
  4. ayaka Live Torur 2007 “Peace loving…?”
  5. 奥華子2007春コンサート~TIME NOTE~
  6. チャットモンチー 日比谷野外大音楽堂 七夕ライブ~天まで響け!!~
  7. ギドン・クレーメル&クレメラータ・バルティカ室内管弦楽団
  8. バイエルン放送交響楽団 マリス・ヤンソンス/サラ・チャン
  9. 神尾真由子 チャイコフスキー国際コンクール優勝記念凱旋コンサート
  10. 上戸彩 BEST LIVE TOUR 2007 Never Ever
  11. 五嶋みどり・沢井一恵Special Project 2008

 順位は適当だな。今年はクラシックでそんなに印象的なものがなかった。J-POPは初物の印象強し。今日行った五嶋みどり、すごかったけど、乗り切れず…。

 ステージは…。

  1. Hair Spray ヘアスプレー
  2. 氷の上のスワン・レイク
  3. 三人吉三
  4. 朧の森に棲む鬼 Lord of the Lies
  5. 憑神

 ヘアスプレーがダントツ。スワン・レイクはすさまじいパフォーマンス。あとはとんとん。このほかはろくな物観なかった。

 映画は…。

  1. 天然コケッコー
  2. 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
  3. 夕凪の街 桜の国
  4. バッテリー
  5. 神童
  6. 幸福な食卓

 邦画は上3本が抜けてるかな。青春映画が多いな。パッチギ!2、ALWAYS2はイマイチ。

  1. TRANSFORMERS
  2. 私のちいさなピアニスト
  3. シッコ SiCKO
  4. 魔笛

 洋画はあんまり観てないな。上2本が抜けてる。ステージがダントツだったヘアスプレーの映画はダメでした。

 なんか、去年に比べて印象深いエンタに行ってない気がしてたんだけど…見直してみると、ヘアスプレー、上原ひろみっつう化けもんや、絢香、リンキンパーク、奥華子、それに映画も結構いいのあったな。

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2007年12月23日

マタダメダイク

 というわけで、第九を聴いてきた。

新日本フィルハーモニー交響楽団
2007年『第九』特別演奏会

指揮:ハインリヒ・シフ
ソプラノ:中嶋彰子
アルト:カロリン・マズア
テノール:シュテファン・リューガマー
バス:アンドレアス・シュミット
合唱:栗友会合唱団/合唱指揮:栗山文昭
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
2007/12/22(土) 19:30~
サントリーホール 大ホール
2階C6列8番。

 昨年は素人参加作品でひどい目にあったので、今年はプロを、と言うことでスケジュールの合うNJPのサントリーホール公演。

 結果からいうと、今年もまたダメ第九。

 歌は抜群。ソリストの実力は本物。パフォーマンスも意欲的。特にテノールのシュテファン・リーガマーは、ぜひ他の公演も観てみたいと思った。それから合唱の栗友会もいい歌を聴かせてくれた。

 しかしオケはどうか。というか、ハインリヒ・シフの指揮はどうか。

 シフの第九は、なんだろう、潤いのない、パキパキした、原曲の持つ美しさがまったく聴き取れない、ちょっと作りすぎな感じ。特に1,3楽章。

 1楽章はとらえどころのない演奏。雑音のこってり乗ったちょっと聴くに堪えない演奏。これはシフのせいか?オケのせいか?

 2楽章はまあまあ、というか普通かな、と聴いていたのだが、なんか飽きる。なんだろう、平板なのだな。

 3楽章も作りすぎ。あの天上の音楽のような厳かな美しさがまったくない。

 4楽章は、いい歌が聴けてラッキー。なんとか今日のコンサート、いいところを見つけた。

 しかし、NJP、客層も悪いね。物を落とす音がそこら中でするし、前に座ってる老夫婦なんか、フリスクをジャラジャラいわして食ってるし鈴の音(財布かなんかに付けてるんだろうね)はそこここでするし、3楽章と4楽章の間、シフはすぐに4楽章に入ろうと指揮棒を上げて構えてるのにセキしまくりだし…。

 今日のコンサート前半はオルガン独奏。オルガン奏者は小林英之。初めてサントリーホールのオルガンを生で聴いた。演奏は楽しんだのだが、音はいまいち。音質はいいのだが、もっと天井が高くないとオルガンの響きが物足りない。といっても、オケの音もイマイチだったが…。サントリーホールってあんな程度だったかな。ホールのせいじゃないのかな。

 来年はもっと良さ気な第九を聴きに行きたいものだ。

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2007年12月16日

へんてこカルメン

 カルメンを観てきた。

 今まで観たり聴いたりしたカルメンはオペラ・コミック版(初演版)で台詞の入ったもの。今日のは台詞を全て歌にした版だったようだ…。…なんかヘンなカルメンだった。

レニングラード国立歌劇場オペラ
「カルメン」

カルメン(ms):ナタリア・ヤルホワ
ドン・ホセ(t):ミハイル・マカロフ
エスカミーリョ(br):アレクサンドル・クズネツォフ
ミカエラ(s):マリア・リトケ他
指揮:アンドレイ・アニハーノフ
管弦楽:レニングラード国立歌劇場管弦楽団
合唱:レニングラード国立歌劇場合唱団
バレエ:レニングラード国立歌劇場バレエ
2007/12/16(日) 16:00~ 東京文化会館 大ホール
1階4列32番

 正歌劇版は初めて聴いた、というか存在すら知らなかったので、あれ、ホントにビゼーの作品なの?と半信半疑なヘンな気分で聴いていた。

 本物だとしても、あれはないな。オペラ・コミック版の方がいい。へんてこなつなぎの音楽がない方が、個々の楽曲の良さがダイレクトに伝わってくるし、ドラマにも入り込める。個々の曲は、登場人物のキャラクターや感情を見事に表した名曲揃いなので、そのまま聴いた方がよい。

 バレエパートが多かったのも正歌劇版の本来の姿なのかな。余計な感じがした。特に2幕4場の冒頭。2幕4場は高揚から悲劇への急展開が「泣き」につながるよい演出だと思うのだが。

 どこからどこまでがオリジナルで、どこが今公演独自の演出だったのか。1幕1場はいきなりバレエで始まるし、子供の合唱はなかった…というか合唱そのものがなかった。

 アニハーノフの音楽はやっぱり好きになれない。ビゼーの音楽がなんだか仰々しく偉そうに聞こえてくる。ロマンティックではないのだ。

 1幕1場はねちっこい音。必要以上に感動を押しつけられている感じ。1幕2場はめちゃくちゃ速いテンポで、飛ばした感じ。2幕は全体にまあまあだが、2幕2場は低音弦を強調しすぎた感じ。

 とはいっても、席がね。東京文化会館の4列目って、音響悪い。オケピだから直接音は聞こえなくて仕方ないが、もっと高音が響いてもいい。

 その音響のせいか、歌手にもさほどの感動はなかった。ただ、マリア・リトケのミカエラのアリアはなかなかだった。

 なんか、ロシア人がやるスペイン人、ロマ族って、日本人がやる欧米人みたいな違和感を覚えるのはなぜ。(^^;

 国立とあるが、なんか田舎くさい感じの舞台だった。同じように小さなオペラ座の公演で前に観たカルメンの方が倍くらいよかった。今度は値段が倍になってもいいから、もすこし本格的なカルメンが観たいものですわ。

 それから、隣のオヤジがよく動く。東京文化会館って席がメチャクチャ狭いので>、うっとうしいったらありゃしない。あのオヤジもイマイチ乗れない原因のひとつ。(座席の幅は肩幅ギリギリくらいしかない。前も狭いし。やっぱ古くさい劇場だな)

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2007年12月10日

やっぱhiromiは燃ゆる

 上原ひろみのツアーファイナルに参戦。

 高崎公演に次いで2度目。

ステージがとお~~い!

ちなみに高崎は…

結構近かった。

Hiromi's Sonicbloom
JAPAN TOUR 2007
TIME CONTROL

上原ひろみ(p,kb)/トニー・グレイ(b)
マーティン・ヴァリホラ(ds)/デヴィッド・フュージンスキー(g)
2007/12/9 18:00~
東京国際フォーラム ホールA 2階13列65番

 8月のプレリザーブに応募、第2希望のS席が当選。Sでこの距離ですわ。東京国際フォーラムホールA最遠の席記録更新

 高崎公演から中12公演を挟んだツアーファイナル。

 みなさんちょっとお疲れちゃんだったかも。

 フューズのステージング、パフォーマンスは高崎の時よりはるかによかった。日本の客とのコミュニケーションに慣れてきたのかな。今日は、ギンギンのハードなギター。お茶目なアクションを含めて、完全にhiromiのファミリーになっていた。

 大好きなマーティンは、今日はよくスティックを飛ばしてたな。でも、ドラムスはキレキレ。すごいリズムを完璧に刻み、メロディー楽器のような音楽を感じるドラムを聴かせてくれた。途中、エア・ドラムも披露。やっぱマーティンは格好いいな。

 トニーが一番疲れた感じ。あんまり元気がなかったような。とはいえ、普通のギタリストよりすごい速弾きのベースは健在。

 hiromiも相変わらず、パワフルで、メロウで、リリックで、ガンガンで、いけてます。音がメチャクチャキレイなんだよな。特に今日は音響もうまくセッティングされて、アコピが美しかった。

 今日はメチャクチャハード、ヘヴィーな演奏だった。反面、みんなインプロヴィゼーションの広がりがいまいちだったかな。

 高崎では熊ん蜂の飛行みたいなフレーズがたくさん出てきたのだが、今日は学校チャイム…。なぜ…。キンコンカンコンキンコンカンコン。なに…ファイナルだから下校タイムってこと?

 後半プログラムのマニアックぶりはますます増幅していた感じ。席がステージから遠いから、あのマニアックさにはなかなか入り込めなくて苦労。やっぱ席は近い方がいいよな。2階の、しかも13列目は、それでもS席だけど、遠すぎ。

 途中からレゲエバージョンに変わったのは何の曲だったか。あれは結構燃えたけど。

 アンコール1曲目の「PLACE TO BE」には「GREEN TEA FARM」のモチーフが。しっとりした曲もいいのだ。hiromiの音はホントにキレイ。

 もう一曲、カンフー・ワールド・チャンピオンは前回、メロディーを見失ったように感じていたのだが、そういうパフォーマンスなのだな。かなりなロックアレンジ。フューズのギターをフィーチャーした今回のツアーだからか。

 今日は2度目のアンコールが。

 「XYZ」も大幅アレンジ変更。メチャクチャロックですわ。カッコイイ! バッチリ決まるって感じではないけど、あのぶっ壊れる寸前みたいな、いい感じの破綻振りがいかにもロックのライブって感じで、むちゃくちゃ燃えた。

 やっぱ、hiromiの音楽は燃ゆるのであった。

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2007年12月 1日

コンマスに注目

 昨年12月ののだめオーケストラコンサートでちょっと度肝を抜かれたヴァイオリニスト>、長原幸太さんが主席コンマスを務める大阪フィルが鎌倉に来るというので聴きに行った。(のだめオケでもコンマスだった)

 今、もっとも気になるヴァイオリニストでしょうか。26才、今後が楽しみ。

 メセニー メルドーのライブの時にもらったイベントニュースを見て9月末にチケットゲット。

大阪フィルハーモニー交響楽団
指揮・音楽監督:大植英次
コンサートマスター:長原幸太

2007/12/01(土) 15:00~ 鎌倉芸術館 大ホール
1階4列19番(コンマスの真っ正面!)

 大植英次&大阪フィル、よかった。空席が目立った、もったいない。

 初めて聴きましたけど、大阪フィルはアンサンブルのいいオケ。各パートの腕もよし。大植さんの音楽は、奥行きがあり折り重なるように音を紡ぎ出す、現代的でシンフォニックな音楽。

 長原幸太さんも期待通りの熱演。体全体で音楽をリードしていく。椅子がいらないんじゃないかというくらい、腰を浮かせて音楽の世界に入り込んだ演奏。カッコイイす。うまいす。ソロパートがあるわけでもないのにコンマスの音があんなに目立つなんて…。(実際目立ってたけど、注目のしすぎかも)

 長原さんだけじゃなく、若手を中心に、全体的に情熱的な演奏スタイル。今日はCDのライブレコーディングが入っていたせいか、1stに向き合う形で上手側に2ndヴァイオリン、その後ろにヴィオラ、中央から下手側にチェロ、といった配列。各パートの主席でしょうか、若い音楽家がやはり体全体で音楽する姿はみものだった。

 といっても4列目ということもあり、譜面台で管楽器の演奏姿はほとんど見えなかったが。

 プログラムはベートーヴェンの交響曲を2曲。

 前半は8番。

 ドラマティックではないが、アンサンブルの美しい曲。特に3楽章は聴きものだった。ホルンとチェロのアンサンブルがものすごくキレイ。クラリネットもよい。

 後半は人気の7番。のだめのテーマ曲でもあったが(^^;

 大植の7番はなかなか面白かった。第1楽章は遅めのテンポと、弦の一音一音の輪郭をくっきりと強調したような音作り。重厚で、ドイツ的。全体にそうなのか、と思ったが、2,3楽章は割と普通。4楽章は、休符、というんでしょうか、音